- 2025-9-22
- ITビジネス
- AIとロボット技術で労働力不足解消へ!Telexistence株式会社 共同創業者 兼 CTO 佐野 紀氏にインタビュー【日本スタートアップ大賞2025】 はコメントを受け付けていません
Telexistence株式会社は2017年創業の日本のロボティクス・スタートアップだ。設立以来、「ロボットを変え、構造を変え、世界を変える」をミッションに掲げ、遠隔操作・人工知能(AI)ロボットの開発およびそれを活用したオペレーションサービスを展開している。日本スタートアップ大賞2025では、審査委員会特別賞受賞を受賞した。同社 共同創業者 兼 CTO 佐野 紀氏に受賞の感想や今後の事業展開について話を聞いた。
■AIとロボット技術で労働力不足解消へ
少子高齢化や労働力不足といった社会課題が深刻化する日本。その解決策の一端を担おうとしているのが、AIとロボット技術を融合させた新たな取り組みである。東京大学や慶應義塾大学の技術を基盤に創業した同社は、新技術の特化を進めると同時に「AIロボット協会」を設立し、社会的な普及と理解促進を目指している。
今回の受賞について、佐野氏は「光栄であり、日本が直面する労働力不足や高齢化という課題に対して、我々のロボット導入が一助となることを評価いただいた」と語った。特にコンビニエンスストアの現場で導入が進む飲料補充ロボットは、働き手不足の解消とスタッフの業務負担軽減に直結する。
「国に認められたスタートアップが導入しているなら」と事業者の心理的ハードルを下げる効果も期待され、受賞は今後の普及拡大の大きな追い風となりそうだ。
現状の主力事業は、コンビニへの飲料補充ロボットの提供と、物流倉庫でのパレタイジングロボット導入。今後はこれらの導入先拡大を進めると同時に、AI技術とロボットの融合を加速させる。
佐野氏は「生成AIやチャットAIとロボットを組み合わせ、人型ロボットに搭載することで、接客や店舗業務支援といった新たな価値を提供したい」と語る。従来は難しかった人間に近い作業領域にまでロボットが進出する可能性が見えてきた。
同社の強みは、ロボットを単なる製品ではなくソリューションとして提供している点にある。
基本はAIや制御システムによる自動動作だが、予測不能なトラブルが発生した際にはオペレーターが遠隔で介入し復旧。これによりロボットは24時間365日稼働を維持でき、現場スタッフにとっても安心して利用できる環境を実現している。
日本のコンビニは店舗フォーマットが均一で導入しやすいが、海外では店舗ごとにレイアウトや運営方法が異なる。導入コストや現場適応に課題が残るが、「現地のオペレーションを理解し、課題を直接吸収しながら解決していく」ことが鍵だと佐野氏は強調する。
佐野氏は最後に「生成AIの進化は著しく、次に訪れるのは“フィジカルAI”の時代だ」と語った。
AIが物理的な身体=ロボットを持ち、人の生活や労働を直接支援する未来が迫っている。同社はAIとロボットの両分野を手がける強みを活かし、この潮流をリードする存在を目指している。
新技術への特化とAIロボット協会の活動は、単なる企業の挑戦にとどまらず、労働力不足や高齢化といった社会課題の解決策として期待されている。バックヤード作業を担うロボットから、AIを備えた人型ロボットまで――その進化は、私たちの働き方と暮らしを大きく変えていくことになるだろう。
■「日本スタートアップ大賞2025」の表彰式を行いました - 経済産業省
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