すべての日本企業に無償公開!ワークスアプリケーションズが「マイナンバー管理プラットフォーム」を発表


■マイナンバーの利用に備えていない企業が9割
次いで株式会社ワークスアプリケーションズ代表取締役最高経営責任者である牧野正幸氏による挨拶、およびマイナンバー制度に対する全体方針についての説明があった。

株式会社ワークスアプリケーションズ 代表取締役最高経営責任者 牧野正幸氏

株式会社ワークスアプリケーションズ 代表取締役最高経営責任者 牧野正幸氏

マイナンバー制度については世界中の国々に比べて立ち遅れていると牧野氏は指摘する。これにより行政機関の効率を悪化させているのは間違いない。マイナンバーが導入されることにより、公共機関だけでなく個人においても利便性の高い使われ方ができることになるという。

ただし企業に目を向けてみると、9割以上の企業がマイナンバー制度への準備が整っていない状況だそうだ。マイナンバーを利用する便利さよりも運用コストに目が行ってしまっているためだと牧野氏は強調。「企業活動においては一時期マイナスのインパクトをもたらすことになる」(牧野氏)。

1000名以上の企業については5000万円ほどのコストがかかるとも。つまり1万社の企業について考えると、5000億円ものコスト増となる。中小企業まで合わせると、1兆円規模の投資になってしまう。実に途方もない金額だ。

マイナンバーの対応状況は、実に9割以上の企業が未対応

マイナンバーの対応状況は、実に9割以上の企業が未対応

同社の製品「COMPANY(カンパニー)」は現在1000社以上の大手企業に採用されており、人事給与の領域においては日本の大手企業の2社に1社が同製品を利用しているという。管理する従業員人数にすると、400万人規模に上るそうだ。

またマイナンバーは従業員の家族にもかかってくるので、それまで含めると1000万人にもなるというのだから驚く。つまり日本の人口の約8%を管理していることになるので、官公庁を除けば非常に大きなシステムとなるわけだ。
これほど大きなシステムとなれば、当然マイナンバー対応を行わないわけにはいかない。

同社はこれまで、こうした法制度への対応を無償でバージョンアップしてきたが、今回も同様に無償で対応すると牧野氏。このプロジェクトを行うためにも、1年前から準備に着手してきたそうだ。

残りの92%のユーザーはどうしたらよいのだろう。大規模な企業は問題ない。これから数千万規模の投資が行われれば、問題なく対応できるはずである。ただし規模の小さな企業にとっては間に合わないのではないかと牧野氏は指摘する。「これまでシステムで行ってきたものを、一時的に手作業へ戻す必要がある」(牧野氏)。

今回このマイナンバー管理プラットフォームである「My Number Keeping System」の無償提供に踏み切ったのは、マイナンバー管理にコストがかかる、対応できないとなると、日本の企業全体にとってマイナスとなるためだという。

「マイナンバー制度は非常に大きなメリットをもたらす。しかし企業にコストを負担させるのは難しい。そこで我々は、無償提供することを決めた。1000万人を管理している、いわば社会インフラとしての使命があると思っているからだ」(牧野氏)

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