株式会社アセンシャスが、2012年にサービスを開始した部屋探しサービスの「Nomad.」(ノマド)が、すべての物件の仲介手数料を無料にすることを決定した。また、ユーザーが気になっている部屋がすでにある場合、問い合わせをするとその仲介手数料も無料するという。
Nomad.(ノマド)とは株式会社アセンシャスが2012年より運営している部屋探しサービス。
ユーザーは、匿名のままで数多くの物件情報を不動産会社から得ることができる。気に入らない点などがあれば、メッセージでやり取りしながら、条件をすり合わせることができる。これまでに数万人が本サービスを利用して部屋の契約を検討しているという。
■手数料完全無料化とサービス変更
そのNomad.が2月1日より、同サービスで取り扱う全物件の仲介手数料の無料化に踏み切った。さらにすでに気になっている部屋があるユーザー向けに「物件名」や「掲載URL」で問い合わせできる機能をリリースした。Nomad.で取り扱うことができる物件であれば、こちらも仲介手数料が無料になる。これに伴い料金体系が以下のように変更された。
・仲介手数料は無料
Nomad.で紹介した部屋で成約した場合無料
※契約時に仲介会社へ事務手数料が8,000円(税別)かかる。
・Nomad.サービス利用料
物件紹介の確認、システム利用料として初月無料、2か月目より月額800円(税別)
Nomad.サービス以外にも別会社に支払う料金などもあり、全てが無料というわけにはいかないが、たとえば初月は無料なので利用開始から1月間以内でNomad.サービスを使い部屋を決めれば、サービス利用料は0円、仲介手数料が0円になる。
同社は、インターネット経由での情報収集方法が確立されてから空き部屋情報などを手軽に検索可能になったため、ユーザーが入手できる物件情報と仲介業者が持っている物件情報の質に差がなくなった結果、不動産仲介業の存在価値が変化したと認識、その結果、物件情報もネット経由、問い合わせ等のやり取りもネット経由で可能にしたNomad.サービスを開始したわけだが、これにより窓口業務のコストを劇的に低下させることに成功。そのため仲介手数料を無料化することができたわけだ。
どこかのコストを下げないと値引きはできないわけで、それがオンライン化による窓口業務の負担軽減だったわけだ。またシステム利用料の月額800円の意味であるが、いままで1件ごとの仲介手数料を成約したユーザーだけで支払っていたのを、全ユーザーが持つことで希薄化して負担を軽減するという考え方もできる。
もちろんユーザーにとっては、部屋を探して成約までにかかるお金が従来より安くなればよいわけで、今回それが実現したわけだから、このままそれを維持できるかがNomad.サービスの今後にかかっていると言えるだろう。数年後に負担が大きいので仲介手数料を取るという形に戻るようなことがないことを祈りたい。
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