- 2026-10-7
- ITビジネス
- カスハラ対策は「経営陣の関与」と「基準づくり」から!株式会社リンク 取締役 坂元 剛氏に聞く はコメントを受け付けていません
カスタマーハラスメントから従業員を守るには、企業は何から取り組むべきなのか。クラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」を展開する株式会社リンクが発表した実態調査では、問い合わせ窓口業務に従事する回答者の47.0%が、過去1年間にカスハラに該当すると感じる行為を経験していた。一方、対応マニュアルやフローがあり、周知されているとの回答は22.3%にとどまった。
同社は2026年10月1日、「企業のカスタマーハラスメント対策勉強会 兼 ラウンドテーブル」を開催。イベント終了後、株式会社リンク 取締役 BIZTEL事業部長の坂元 剛氏に、対策が進まない背景や判断基準の考え方、中小企業が踏み出す最初の一歩、AIを活用した今後の展望を聞いた。
※調査は2026年8月14日にインターネットで実施。有効回答547人。出典:(株)リンク調べ。
■「曖昧さ」が、対策を難しくしている
── 今回の実態調査で、特に深刻だと受け止めたのは、どのような点でしょうか。
坂元氏: 皆さまの回答には、まだ「曖昧さ」が残っています。グレーゾーンの扱いや基準づくりが、課題として明らかになってきたと感じています。
深刻なのは、まさにこの曖昧さです。判断が明確になっていないため、「この対策をしなければならない」と、具体的な行動につなげにくい。そこに難しさがあると思います。
従業員を守るためには、まず企業が「守ることにしっかり取り組む」という姿勢を示すことが、とても重要だと考えています。
── カスハラ対応が担当者個人の経験や我慢に委ねられるのはなぜでしょうか。また、対策が進まない企業には、どのような課題がありますか。
坂元氏: 社内の規定類が整備されていないことが、大きな要因だと思います。正当な要求なのか、カスハラなのかを判断する拠り所がないため、個人の主観が入ってしまうことも、その背景にあるのではないでしょうか。
対策が進むかどうかについては、経営陣が現場の実情を把握しているかが重要です。人間は、難しい課題を後回しにしたくなる面があると思います。だからこそ、経営陣が踏ん張って、現場の苦労に向き合えるかどうか。それが企業に求められることだと考えています。
■判断の土台は、互いを尊重するコミュニケーション
── 正当なクレームとカスハラの線引きについて、企業はどのような視点を持つべきでしょうか。
坂元氏: 非常に基本的な話になりますが、お互いを尊重することがコミュニケーションのベースになっています。
個々の内容について一概に判断するのは難しいのですが、企業は商品などの価値を提供し、お客さまはその対価を支払っています。そうしたお互いに尊重できているかどうか。そこが判断の土台になると考えています。
■中小企業の第一歩は録音、基準を整えてデータの推移を見る
── 専任担当者や十分な予算を確保しにくい中小企業は、何から着手するのが現実的でしょうか。
坂元氏: まず取り組みやすいのは「録音」だと思います。録音システムを導入することは、課題の洗い出しにつながります。また、着信時に録音していることをガイダンスで案内するのも、有効な取り組みだと思います。
そのうえで、本格的な対策は経営陣の関与と基準づくりから始めると考えています。
── 対策の効果は、どのように測ればよいのでしょうか。
坂元氏: まず基準を作り、それに沿ってデータを蓄積・分析し、その推移を継続して見ていくことが必要です。それが、対策効果の把握につながっていくと思います。
その際には、カスハラ対策のソリューションを活用するのもよいと思います。
■AIを電話のコミュニケーションに生かし、顧客と従業員の満足度を高める
── AIを活用した今後のサービスについて、どのような可能性を考えていますか。
坂元氏: AIの進化によって、サービスのあり方は大きく変わってくると思います。AIの文章解析能力や、行間を読むような力を、電話というコミュニケーションにうまく生かしたサービスを提供していきたいと考えています。
判断の統一という点にも可能性を感じています。AIが常に統一的な判断をできるかどうかは別として、比較的人よりも判断をそろえやすい面があると思います。そうした力を活用した基準づくりのサービスは、分かりやすく、現実的なものになっていくのではないでしょうか。
── BIZTELとして、今後特に力を入れたいことを教えてください。
坂元氏: 私たちがいるのは、電話の業界です。電話は非対面のコミュニケーションであることから、ハラスメントやお客さまとのトラブルが起こりやすい一面もあります。
BIZTELのサービスを通じて、この業界を支え、少しでもお客さまの満足度と従業員の満足度を高めていきたい。そうした業界にしていくことが、BIZTELの責任だと考えています。
そして、日本の生産性向上にも貢献していきたいと思っています。
インタビューを通じて筆者が印象に残ったのは、坂元氏が繰り返し挙げた経営陣の関与と基準づくりだ。録音で現場の課題を把握し、判断の基準を整え、データの変化を確かめる。その取り組みを動かすのは、従業員が置かれた状況に向き合う企業の姿勢となる。AIの活用が広がる中でも、現場の苦労を経営が受け止め、具体的な運用へとつなげていくことが、対策の実効性を左右するだろう。
■株式会社リンク
■クラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」
■ITライフハック
■ITライフハック X(旧Twitter)
■ITライフハック Facebook
■ITライフハック YouTube
■カルチャーに関連した記事を読む
・とろける旨味を堪能できる一杯!希少部位を贅沢に味わう「牛みすじ丼」
・トートバッグ&限定ボックス付き!ファミマ限定『にゃんともおいしいベイクドチーズタルト』
・台紙にスリットではがしやすい!大量のラベル貼り作業を効率化する再剥離ラベル
・座面幅65cm!のびのびくつろげてあぐらもかける幅広座椅子
・ジャイアントコーン、TVアニメ『薬屋のひとりごと』と初コラボ!「猫猫と解き明かす!ザクザクの秘密キャンペーン」









代表取締役・ITライフハック代表
ITライフハック編集長・ライター
ITライフハック副編集長・ライター
