- 2025-11-17
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- AI機能「Gemini」に対応!Google Pixel Watch 4 レビュー はコメントを受け付けていません
Googleのスマートウォッチ Pixel Watch 4のレビューをお届けしよう。筆者は初代Pixel Watchからシリーズ全機種使ってきたが、本機もさっそく10月9日の発売日に入手し愛用している。シリーズ4機種目となるわけだが、期待通り、完成度が一段も二段も上がっている。今回、AI機能「Gemini」に対応した。初期モデルで弱点として認識されてきたバッテリーの持ちも大幅に改善されている。その他細かい部分の改良改善が著しい。そのあたりをレビューしていこう。
□リンク
バッテリーが改善され、魅力度がアップ!スマートウォッチ「Google Pixel Watch 3」レビュー
https://itlifehack.jp/archives/10835613.html
■デザインと装着感
筆者が購入したのは直径41mm、45mmと2サイズあるうちの45mmと大きい方のモデルである。厚さは12.3mm、重量は36.7gで、一日つけていても重さが気にならない。
本体はPixel Watchシリーズの特徴であるドーム状の形状を踏襲し、画面サイズのわりにスリムでコンパクト。シンプルでとてもスタイリッシュな印象である。
付属のバンドは今回「Obsidian アクティブバンド」を選んだ。本体ボディの黒と合わせてすべて黒である。このバンドに関しては以前のモデルと変更はないようだ。
今回外観デザインで最も大きく変わったのは充電端子の位置である。充電の際には本体を付属の「急速充電ホルダー」に立てて行う。つまり、充電端子が本体の裏面から、今回側面に移動している。ホルダーにはマグネットが埋め込まれていて、本体とがっちり接続するようになっている。本体を横向きに保持して充電を行うことになるが、充電中は画面が90度回転し、時刻や充電の状況を表示する仕様になっている。
メーカー側の事情もあるとは思うが、初代、Pixel Watch 2/3、Pixel Watch 4で、それぞれ異なる方式の充電機構が採用されている。このような変更は周辺機器の買い換えが必要になる場合があり、あまり好ましいことではない。充電機構は本機のこのスタイルに定着し、今後は変更がないことを願っている。
■画面と操作性
画面表示は初期の同シリーズ機と比べてかなり見やすくなっている。45mm直径の本体ギリギリまで画面が広くなった。320ppiと高解像度の有機EL画面は発色や応答性も良く、最大輝度3,000nitsと炎天下でも見え、明るさも十分だ。
操作はこれまで通り、画面のタッチ操作とリューズ、そしてサイドボタンがひとつである。
操作感はきびきびしており、今回、Geminiによる音声操作が加わったことで、さらに使いやすくなってきたと感じる。Geminiに関しては後述する。
■スマホとの連携やアプリについて
本機を購入して最初に設定を行うには、まずスマホと接続する必要がある。筆者はモトローラ edge 60 proをメインに使っているので、これと接続して本機を使うことにした。
スマホにPixel Watchアプリをインストールして画面の指示に従い、Bluetoothで接続して、あっという間に簡単に連携できるようになった。
さらに健康系・フィットネス系の機能を使うには、Pixel WatchアプリのほかにFitbitアプリを入れて使う。
Pixel Watchの文字盤(ウォッチフェイス)やWatchアプリは、スマホのPixel Watchアプリを操作してインストールや設定ができる。ウォッチフェイスの種類や機能はまたさらに充実してきた。たとえば、色のテーマがあらかじめ多数設定されており、好みの色の組み合わせに簡単に切り替えできる。また、ウォッチフェイス上のパーツは好みに応じて入れ替えられるデザインで、日付や曜日、天気、歩数、電池残量などの情報を選択して表示でき便利である。
アプリでは今回特に生成AIのGeminiを使えるようになったのは大きい。ほかにもGoogle Mapやカレンダー、Fitbit関連アプリなどが充実している。
スマホから通知を受け取ることができ、たとえばメールやメッセージの到着を知ったり、これも便利である。ただし、通知を増やしすぎても無駄になるので、スマホアプリ側で必要なものに絞っておくことは重要だろう。

ウォッチフェイスと「タイル」と呼ばれるWatchアプリの並び順はスマホのPixel Watchアプリから行う

数多く用意されているウォッチフェイスの中から気に入ったデザインを選ぶ

さらに選んだウォッチフェイスの色や表示オプションの設定を行っているところ

筆者が使用中のウォッチフェイス。中央上部にある星形のアイコンがGemini。

タイルの並び順を調整しているところ。
■健康モニター機能
筆者は夜、本機を装着したまま就寝し、睡眠を記録している。このようなスマートウォッチの健康モニター機能は重要である。
本機には今回心電図を記録できる機能が追加されている。心電図の機能はアプリの追加インストールが必要になる。日本ではPixel Watch 4発売のタイミングで、Pixel Watch 2/3も含めて心電図アプリが正式解禁され、利用できるようになったのだ。さっそく実際に試すと、それっぽい図面が出力できた。実際に専門の医師に診てもらったわけではないので、どの程度有効かは未検証である。
また、運動不足になりがちな筆者としては、公共交通機関をなるべく使わずできるだけ歩くようにしている。本機内蔵のセンサーはそんな筆者が歩いた記録を歩数や、カロリー消費量などの観点で見守ってくれ、レポートしてくれる。
それほど本格的なトレーニングをしているわけではないが、こうして運動した結果が数字で確認できるのは結構励みになる。

ウォーキングの際のモニタリングの画面例
■バッテリーと充電
気になるバッテリーの持ちであるが、かなり改善されている。
この原稿を書いているある日の朝9時頃、バッテリーの残量80%を確認した後、ウォーキングやGemini AIのテスト、Google Mapの表示など、さまざまなテストを行った。普段よりバッテリーをたくさん使ったと思われる一日だが、翌日の朝、同じ9時頃には残量25%ほどだった。夜間も睡眠の状態をモニターし続けているし、画面は「常時表示オン」で使っている。まるまる24時間使ってもバッテリ残量はかなり余裕があるという結果である。毎日一度充電するという前提で運用して十分安心できるバッテリー駆動時間となった。これはうれしい進化である。
ちなみに公式目安は、45mmで最大約40時間(常時表示オン)である。
初期のPixel Watchの弱点だった「バッテリーが持たない問題」はほぼ解決と評価していいだろう。
充電速度の公称値は、45mmモデルでは約15分で50%/約30分で80%/約60分で100%であるが、実際に試すと、約30分で残量5%から100%近くまで充電できた。
バッテリー駆動時間の延長と急速充電により、使いやすさが格段に向上している。完成度が高くなったなあと感じる一番のポイントである。
■Pixel Watchで使うGeminiの便利さと未来感
生成AIのGeminiが使えるのも本機の特徴である。
Geminiを使うには、ほかのアプリと同様にアプリ一覧からアイコンをタップして起動する、もしくはサイドボタンを長押ししてもGeminiを起動できるが、さらに、本機と連携させるスマホがGoogle Pixelシリーズ(Pixel 9以降)である場合、単に本機を口元に近づけて話すだけで起動できるのだが、筆者の場合、スマホの機種が異なるのでこれは利用できない。
この機能の代わりに筆者の場合、前述のようなウォッチフェイスの設定で、Geminiアイコンをタップするだけで起動できるようにしている。この方法の方がさらに簡単に起動できるのでお薦めである。
Pixel WatchのGeminiは日本語をはじめとした自然言語で話せばAIが意味を理解してくれ、従来のGoogleアシスタントよりもずっと賢くなっている。たとえば、アラームの設定や今日の天気予報を確認するなどの簡単な機能をはじめ、もう少し高度な機能も可能になった。いくつか実際に試してみたので紹介しよう。

Geminiを起動して来月の通院の予定をGoogleカレンダーに登録してもらった。自然な日本語で指示できるので、大変使いやすい。

その記録はPCやスマホのGeminiアプリからも確認できる。筆者の言葉がそのまま記録され、それに対する応答が確認できる。ここからGoogleカレンダーに飛んで予定が正しく設定されていることを確認することもできる。

本機でGoogleマップを表示したところ

都営三田線三田駅までのナビをGemini経由で依頼したところ。筆者は徒歩だったのに、残念ながら車を使ったルート(?)が表示されたのはご愛敬か。こうした点は今後改良されていくと期待したいが、口頭で依頼してナビをしてもらえる事実だけでも、かなりの未来感がある。
■Pixel Watchの正常進化は期待以上
ここまで見てきたように、本機は文字通りPixel Watchシリーズの4機種目であり、その完成度は最高レベルに達した感じがしている。
もちろん、AIのGeminiは搭載され始めたばかりで、今後ますますできることも広がっていくのかもしれないし、さまざまな部分の機能や性能も向上していくのだろう。
ただ、本機はこれまでの機種で感じた「ここは少し困る」というネガティブポイントがほぼなくなったように感じる。
どなたにもお薦めできるスマートウォッチである。
テクニカルライター 鈴木 啓一
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代表取締役・ITライフハック代表
ITライフハック編集長・ライター
ITライフハック副編集長・ライター
