LINEはなぜ成功した?前社長が語る「スマホにリソース集中」の経緯【イソスケのここだけ読んどけIT本】


どうもイソスケです。【イソスケのここだけ読んどけIT本】は、IT関連で注目されている人、物事、テクノロジー、その他、IT関連であれば「現在、多数の注目を集めて」いたり、「これくらい最低限知っておくべきこと」だったりといった事柄に関する書籍を、イソスケが読み、その内容を紹介する企画です。

書籍を読み解くには、それなりの時間が必要になるので、忙しいビジネスパーソンは、注目の書籍だからと言って片っ端から読んでいくわけにはいきません。

そこで、本企画ではイソスケなりの視点で、自分が読んだ書籍についてポイントを押さえた紹介をしようと思っています。

本連載を読んで気になったら購入してみる。または、話題に上った書籍のおおよその内容を把握するといった感じで、皆さんのお役に立てればと思っています。

なお、本連載は、記事執筆前に「書籍を読む」という準備が必要なため、書籍の内容次第では読破に時間がかかることもあるため、毎回決まった日に更新されるとは限らないことをあらかじめお断りしておきます。また、こんな書籍を読んで感想を聞きたいということがあれば、以下のメールアドレスまで、メールを送ってください。

itlifehack【at】mediabank.jpn.com
【at】は@

前回は『ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!』を紹介しました。

今回、第7回の書籍では「シンプルに考える」を紹介します。

いまやスマートフォンの必須アプリとして老若男女に利用されているLINE。2011年6月にリリースされて以降、FacebookやTwitterを上回るスピードで普及し現在では、登録ユーザー数が世界で5億6000万人を突破。月間アクティブユーザー数は1億7000万人まで拡大しています。

そのLINEを世界規模に拡大させた立役者で、今年3月に退任しファッションやフードを扱う女性向け動画メディア「C CHANNEL」を立ちあげたLINE前社長の森川亮氏が著書でLINEが成功した一因を語っています。

■ケータイの失敗から学び「スマホに全リソースを集中」
LINE株式会社の前身であるハンゲーム・ジャパン株式会社は元々、PC向けオンラインゲームで日本トップに立っていた企業で、2004年には、フィーチャーフォン向けゲームのニーズが高まっていることをいち早く察知して、ゲームサイトを開設。これは2006年にオープンしたモバゲータウンより2年先駆けており、成功するかと思われましたが、森川氏は「スタンスを間違えてしまった」と振り返ります。

当時のハンゲームでは既に成功していたPCを主力と位置づけ、フィーチャーフォンはそれを補完するものと考えてしまい、フィーチャーフォンに特化したサイトをオープンさせたDeNAやGREEに敗北。

この痛恨の失敗から「強い意思をもって『古いもの』を捨てる覚悟をしなければならない」ことを深く学んだ森川氏をはじめ経営陣一同は、スマートフォンという「変化の波」が訪れたとき、全員が「リソースをスマートフォンに集中させる」ことに賛成。

スマートフォンのユーザーにだけ集中する体制を整え、LINEの企画開発では、TwitterやFacebookをはじめ、同じグループであるハンゲーム、NAVER、livedoorのIDも排除。フィーチャーフォンでの成功企業のアプリにあった共通ID認証を無くし、電話番号で簡単に認証できるシンプルな仕組みを構築したことがLINE普及の一因になったといいます。

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執筆:イソスケ

シンプルに考える
森川亮
ダイヤモンド社
2015-05-29


シンプルに考える
森川 亮
ダイヤモンド社
2015-05-29



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