- 2025-6-9
- ITビジネス
- 理系女子の“私らしい働き方”が叶う企業!東京エレクトロンデバイスの社員に聞く はコメントを受け付けていません
技術と商社のハイブリッド企業である東京エレクトロンデバイス(TED)は、理系出身の女性たちが、その専門性を活かしながら、自分らしく長く働き続けている。制度の充実はもちろん、現場の理解と支え合う風土がそこにはあった。そんな同社で働く2人の女性社員のリアルに迫る。
■出産・育児とキャリア、どちらも諦めない
2007年入社の佐久間千尋氏は当初、半導体製品のフィールドアプリケーションエンジニアとして技術サポートを担当。育児休暇取得後、セールスエンジニアとして営業活動に従事する。
「育児休業は2度取得し、1年3ヶ月と1年半休ませていただきました。復職後も“時短だからこの案件は難しいかも”という扱いをされたことは一度もありません」。
同社では、子育てをする女性社員に対する理解と配慮が自然に組織文化に根づいている。フレックスタイム制度やリモート勤務の柔軟な活用、急な体調不良や家庭の事情に対するチームのサポート体制など、働く親を支える仕組みが整っているのが特長だ。
また、育児によるキャリアの停滞を懸念する声も多い中、佐久間氏のように“現場で第一線を担い続ける”姿は、若い理系女子にとってロールモデルとして映る。「ライフステージに合わせた働き方が選べるということは、キャリアの可能性を広げることでもあると思います」と、同社でのリアルを語った。
■知識ゼロからでも、技術の最前線に立てる
2022年入社の小方滋雪氏は、大学では理学部で化学を専攻。ITとは無縁の学生生活を送っていたが、同社でセキュリティ領域のプリセールスとして新たなキャリアをスタートした。「配属前の研修がとても丁寧で、“学生時代の専攻が違っても大丈夫”という雰囲気があります。わからないこともすぐに相談できる空気感があるので、安心してスキルを伸ばせます」と、入社当時を振り返る。
理系出身とはいえ、専攻内容が企業の技術領域と直結するとは限らない。そんな不安に対して同社では、「成長前提」で人を迎え入れる姿勢を貫いている。特に新入社員に対しては、初期教育と定期的なフォローアップの両方を大切にしており、キャリアの入口でつまずかないように配慮されている。
これは、日本全体で理系女子の数が少ないという構造的な問題に対しても意味のあるアプローチだ。同社のように「意欲」と「素養」を評価する仕組みがあれば、進路に迷う女子学生の理系進出を後押しできる土壌となる。
■相談しやすさが、働きやすさにつながる
同社では、上下関係の垣根が低く、すべての社員を「さん」付けで呼ぶ文化がある。「上司もフレンドリーで、育児のことも気軽に相談できます。チャットでやり取りができるので、言い出しづらさもありません」と、佐久間氏は語る。
このようなコミュニケーション文化は、制度の整備と並んで、働きやすさを高める大きな要因となっている。特にテレワークの浸透により、物理的に顔を合わせる頻度が減った昨今において、オンラインでも“声をかけやすい雰囲気”を保っている企業は貴重だ。
「若手社員でも、自分の意見や提案を尊重してもらえる場面が多く、モチベーションにもつながります」。働く時間や場所だけでなく、コミュニケーションの質も含めて“自分らしさ”を保てる環境が、同社にはある。
■商社だけじゃない、“つくる側”のやりがいも
同社は、いわゆる“商社”の枠を超えて、自社ブランド製品の設計や開発も手がけている。「お客様から“こういうものが欲しい”という声を聞いて、それに応えるソリューションを自分たちで提案し、実現できるのが魅力です」と、佐久間氏。
従来、技術職=男性という固定観念が根強かったが、同社では性別に関係なく「開発に関わりたい」という希望を尊重してキャリアパスを提供している。女性が“モノづくり”のフロントに立つことも珍しくなく、現場ではそのアイデアや観点が役立つ場面も多いという。
また、プリセールスというポジションは、技術の専門性だけでなく、対話力や共感力も求められる。その意味で、多面的なスキルを持つ理系女子にとっては非常にフィットしやすい職種といえる。
■女性だからこそ広がるキャリアのかたち
女性エンジニアの割合はまだ少ないが、同社では“女性だからこそ築ける信頼関係”がある。「女性ならではの視点で、お客様との距離が縮まる場面も多いです。ときには女性同士で悩みを共有したり、一緒に買い物に行ったりするような関係性になれるのも、女性の強みかもしれません」と、佐久間氏は語る。
小方氏も「技術だけでなく、“人として信頼されること”を大事にしている会社です」と続ける。理系女子が持つ「理論的思考」と「共感力」の両立は、技術の現場だけでなく、ビジネスの現場でも強みとして評価されつつある。
社会全体で、理系女子を応援する動きが加速している。政府主導の「リコチャレ」や、企業によるSTEM分野の女子支援プログラムなど、さまざまな取り組みが広がる中、最も重要なのは“日々の職場で感じるリアルな支え”なのかもしれない。
同社には、女性技術者が自分らしく働き、着実にキャリアを築ける企業文化がある。制度面の充実にとどまらず、それを支える“人の温かさ”が根づいている点が、何よりの魅力だ。
少子高齢化や技術革新が進む今、女性の力をどう活かすかは、社会にも企業にも問われる大きな課題である。同社は、理系女子が“安心して挑戦できる場所”としての姿勢を貫いており、その存在は理系を志す女子学生たちにとって大きな希望となるだろう。
仕事と人生を両立しながら、専門性を深めていきたい──そんな思いを抱くすべての理系女子にとって、同社は選択肢のひとつになる企業と言えそうだ。
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