- 2025-2-13
- ITビジネス
- NetApp MVP Jeff Baxter氏に聞く!新サービスと日本・グローバルにおける製品戦略 はコメントを受け付けていません
インテリジェントなデータ基盤を提供する企業 NetAppは、あらゆる規模の組織におけるブロック ワークロードの統合と高速化を目的としたNetApp ASA Aシリーズ システムを含む、エンタープライズ ストレージ製品ポートフォリオのアップデートを発表した。さらに、新たなサイバーレジリエンス機能も追加し、企業がデータ管理の最適化を図り、より優れた成果を上げるためのサイロフリーなデータ インフラストラクチャの構築を可能にする。発表に先立ち、NetApp MVP Jeff Baxter氏にお話しをうかがうことができた。
―― 最初に自己紹介をお願いします
Jeff Baxter氏:NetAppのグローバルプロダクトマーケティングのトップをしております、 Jeff Baxterと申します。カリフォルニアのサンノゼの本社を拠点に活動しております。チーフプロダクトオフィサーが私の上司にあたります。仕事はNetAppのポートフォーリオ全体を説明することです。
―― 日本やグローバルにおける製品戦略についてお聞かせください
Jeff Baxter氏:NetAppは、自社をIntelligent Data Infrastructureを提供する企業であると自負しております。私たちの目標は、最高のデータインフラストラクチャを提供することです。ワークロードがデータセンターにある場合でも、あるいはAmazon、Azure、Google Cloudといったクラウド環境にある場合でも、統一されたデータインフラを実現できます。
お客様はNetAppのデータインフラストラクチャを活用することで、ランサムウェアやその他のセキュリティ脅威からデータを保護できるようになります。その結果、ビジネス全体でAIワークロードに対応できる環境を整えることが可能です。日本で展開している製品はグローバルとほぼ同じであり、日本市場はNetAppにとって極めて重要な市場と認識しております。
―― 新製品について教えてください
Jeff Baxter氏:NetAppは、NetApp ASA Aシリーズ システムを含むエンタープライズストレージ製品ポートフォリオのアップデートを発表しました。さらに、新たなサイバーレジリエンス機能を追加し、企業がデータ管理の最適化を図り、より優れた成果を上げるためのサイロフリーなデータインフラストラクチャの構築を可能にします。
NetApp ONTAP(オンタップ)は、NetAppが創業時から一貫して提供しているストレージOSであり、FAS(Fabric Attached Storage)やAFF(All-Flash FAS)に搭載されています。今回の発表では、エントリーからミッドレンジまでの拡張が行われました。
製品の特徴は「シンプル」「パワフル」「お求めやすい価格」の3つです。
1. シンプル
IT技術者であれば、誰でも容易にセットアップ可能です。また、ワンクリックで攻撃に対する保護を実現でき、セキュリティ対策も簡単に導入できます。
・ビジネス継続性を確保しながら運用リスクを低減
・数秒でプロビジョニング、ワンクリックでデータ保護が可能な直感的なストレージを提供
・将来的なスケールアップも容易
2. パワフル
従来モデルや競合他社製品と比較して、大幅にパフォーマンスが向上しています。
・非常に低遅延かつ高パフォーマンスな設計
・99.9999%(シックスナイン)のデータ可用性保証とランサムウェア リカバリ保証
・ストレージの効率性、セキュリティ、クラウド連携機能をすべて搭載
3. リーズナブル
小規模企業から大規模企業まで導入しやすい価格設定となっています。
・最大97%の消費電力削減
・オールフラッシュ ASA への移行時に優れた投資対効果を実現
本製品は、高性能・高信頼性を兼ね備えながら、手軽に導入できるストレージソリューションとして、さまざまな企業に最適な選択肢となります。
NetAppは、数年前にランサムウェア攻撃からのリカバリ保証プログラムを発表し、企業のデータ保護強化に取り組んできました。特に、リアルタイムでランサムウェアを検出し、ストレージレベルで防御することの重要性を認識し、技術開発を進めています。このアプローチにより、データ損失を最小限に抑え、システム復旧にかかる時間を大幅に短縮できます。
例えば、バックアップベースのランサムウェア対策では復旧に数日を要することがありますが、NetAppの技術では迅速なリカバリが可能です。
昨年から、NetAppはAIを活用したランサムウェア対策を導入しました。その結果、誤検知率0%を達成し、検出の再現率も99%という高水準に到達しています。セキュリティ対策において100%の完璧な防御は存在しませんが、極めて高い精度でリスクを抑えることが可能です。
NetAppのONTAPレプリケーションテクノロジは、従来からディザスタリカバリ(DR)やデータアーカイブのニーズに対応してきました。クラウドサービスの普及に伴い、NetAppデータファブリック内のエンドポイント間でのデータ転送にも活用されています。このようなデータの保護・復旧を支える基盤技術が、NetAppのSnapshotテクノロジです。
NetAppのSnapshot技術により、データの改ざんを防ぎつつ、ランサムウェア攻撃後でも迅速にリカバリが可能です。通常のバックアップと異なり、リアルタイムに取得されるSnapshotからの復旧を保証することで、企業のシステムダウンタイムを最小限に抑えることができます。
さらに今回新たに発表されたのが、企業の運用リスクをさらに低減するためのランサムウェア検出プログラム「NetApp Ransomware Detection Confidence」です。このプログラムでは、極めて高い精度でランサムウェアを検出することに加え、万が一特定のランサムウェア攻撃が検知されなかった場合でも、NetAppプロフェッショナルサービスによる復旧支援を初期費用無料で提供します。このような包括的な保証プログラムを提供するのは業界初であり、企業が安心してデータを保護できる環境を提供することを目的としています。
NetAppは、AIとストレージ技術を融合させた最先端のデータ保護ソリューションを通じて、企業のサイバーセキュリティ対策を強化し、ランサムウェアリスクの最小化を支援していきます。
―― 日本やグローバルにおけるマーケティング戦略についてお聞かせください
Jeff Baxter氏:我々のインテリジェント・データ・インフラストラクチャの重要性をお客様に深く理解していただくことは、これからのデータ管理の新たな時代において不可欠です。特に、データに対する完全な可視性は、AIやワークロードの最適化において極めて重要な要素となります。お客様がデータを単なる資産ではなく、ひとつのプロダクトとして捉え、包括的な戦略を構築することが求められています。我々は、その実現を全力で支援します。
4つの主要戦略
1. データセンターのモダナイゼーション
2. クラウドストレージ
3. サイバーセキュリティ
4. AIの活用
これらを通じて、お客様がデータの価値を最大限に引き出せるようサポートします。中でも特に注力しているのがデータセキュリティです。データの活用には、まずセキュリティの確保が最優先となるため、我々は「地球上で最もセキュアなストレージ」であると自信を持って提案しています。
また、生成型AI(Gen AI)プロジェクトの可能性を最大限に引き出すため、パートナー企業との連携を強化し、新たなサービス提供を進めています。今年後半には、NetApp ONTAP® Autonomous Ransomware Protection with artificial intelligence(ARP/AI)for Block をリリース予定です。このアップデートにより、NASシステム向けのリアルタイム脅威検知および対応機能を備えたARP/AIの技術をSANの顧客にも拡大し、さらなるサイバーレジリエンスの向上を実現します。
今後も、より安全で効率的なデータ管理環境を提供することで、お客様のビジネス成長に貢献してまいります。
―― ご多忙中のところ、本日はありがとうございました
ランサムウェアの検出・防御システムは、すべての攻撃を完全に防ぐことはできない。しかし、NetAppの技術はランサムウェア対策の追加防御層として機能し、特定のファイル暗号化型ランサムウェアに対して高い検出率を誇る。シンプルで強力な基盤をコストを抑えて導入したい企業にとって、同社のサービスは魅力的な選択肢となるだろう。
なお、NetAppの最新のアップデートについては、製品アップデートページで確認することができる。
製品アップデートページ:https://www.netapp.com/product-updates
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