『世界初の4K解像度で30p撮影を実現したウェアラブルカメラ「HX-A500」』や『1インチ大判センサーに光学16倍! 4K動画撮影が可能な「DMC-FZ1000」』といった記事で紹介しているように4K動画対応のビデオカメラや、デジタルカメラが続々と登場している。
最近のデジタルカメラは記録媒体にSDカードを採用することが多いが、4K動画の高解像度となるとデータ容量も巨大になるため高速に書き込めるSDカードでないと書き込み速度が足りなくて4K動画に対応できない可能性がある。
今後、4K動画撮影機能がどんどん普及して来ることをを考えると、4K動画の記録にも余裕で対応可能な高速書き込みが可能なSDカードを選んでおく必要がある。
■どのクラスのSDカードを選ぶべきか?
たとえば記録する動画の解像度設定にもよるが、現在一般的になっている1920×1080ドットのフルHD動画なら、CLASS 10やUHS-Iスピードクラス1のSDカードであれば問題なく記録できる。このクラスの場合、最低保障が10MB/秒(80Mbps)となっており、フルHDで比較的大きなビットレートでも28Mbpsなので十分書き込みに耐えられる。
しかし、4K動画になるとこれ以上の記録量となる場合があるため、このクラスの製品では規格上記録に耐えられなくなってしまう。冒頭で紹介したパナソニックのデジタルカメラ「DMC-FZ1000」の場合、4K動画を100Mbpsで記録する。このため最低保障が80MbpsまでのCLASS 10では「書き込み速度が足りない=記録できない」ということになる。
そこで、パナソニックではUHS-Iスピードクラス3(U3)のSDカードを4K動画撮影用に推奨している。UHSスピードクラス3は30MB/秒(240Mbps)の最低保障となり、4Kの100Mbps記録でも十分耐えられる。
2014年6月現在、比較的高速に記録が可能で、価格もこなれたSDカードはUHSスピードクラス1に対応するものがほとんどだ。このUHSスピードクラス1は、先述したように規格上、10MB/秒(80Mbps)に対応するが、各社独自にそれ以上の速度に対応しているカードがある。
例えば、東芝の「EXCERIA Type 2」というUHSスピードクラス1に対応するSDカードの場合、書き込み速度60MB/秒という表示が製品に記載されている。この表示を信じる限り、UHSスピードクラス3以上の速度となる480Mbpsで記録でき、4K動画の記録が可能になる。
ただ実際のところ、この60MB/秒という表示は最大転送速度の意味で、規格上の最低保障とは異なる。動画はデータを常に記録し続ける。最高で60MB/秒であっても、これ以下になることも十分にあり得るが、規格上の10MB/秒は80Mbpsなので、100Mbpsの4K動画の場合は記録できる可能性が高い。もちろん、メーカーが記録が可能であると言っているわけではないので4K動画記録の途中で録画が止まっても自己責任になる。
■静止画の4Kの場合、動画よりも制限が甘くなる
ちなみに静止画の場合、連写時に書き込み時間が遅くなっても連写枚数が減るだけなので、記録速度が遅いSDカードでも4K対応できる。ただし、4K動画の録画では、記録が間に合わなければ録画が停止してしまうため、少し古いSDカードでは対応できなくなることが多くなりそうだ。このように今後購入するSDカードは、4K動画の撮影に耐えることが可能な高速書き込みできる製品から選ぶのを基本にしてほしい。
上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]
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