最近ではスマホやタブレットといった端末であれば、USBポートからの充電に標準で対応している。このおかげでmicroUSBケーブルと汎用のUSB-ACアダプターさえあれば、スマートフォンやタブレットを充電できる。また、旅先でうっかり専用のACアダプターを忘れたとしても、コンビニなどに行けばなんとかななってしまう。
しかし、ノートパソコンのような消費電力の多い機器は専用のACアダプターが必要になる。たとえば旅行時にうっかり忘れた場合、国内ならたいてい大きめの町に最低でも1店舗はある大手家電量販店に行けばACアダプターを入手することができる。しかし、ことが海外となると日本と同じように簡単に入手できるとは限らない。
どうしてこういう話をしたのかというと、先日COMPUTEX TAIPEI 2014の取材で台湾へ行った際に間違えて持って行ったものと異なるノートパソコンのACアダプターを持って行ってしまったためだ。バッテリーが切れたら原稿が書けなくなってしまうため、現地でACアダプターを何とか入手しなければならなくなった。
ノートパソコンのACアダプターは、その機種用に端子や電圧が合致する製品が必要になる。そうしないと起動はするがバッテリーが満充電されなかったり、過電流が流れて本体が壊れてしまったり、電圧が足りなくて電源すら入らないというようなトラブルが発生してしまうのだ。
当然、純正品を使うのが理想だ。ただ、汎用性を持たせた互換品も販売されている。いずれもパソコン関連商品を取り扱う店舗で販売されている。ただし、日本でしか入手できない製品もあったりするので、こうした場合は海外では純正品を入手するのは、まず無理だと思ったほうがいい。互換品を使うにしても、端子の形状、プラスマイナスの極性といったことを調べ、どの汎用アダプターが自分のノートパソコンに合うか調べておく必要がある。また、旅先なので、その土地勘がないと販売店すらわからない。
■購入するならグローバル展開している製品を買うべし
筆者は自宅以外に海外でも利用する製品を購入する場合、このようなトラブルを想定し、世界中で販売されている製品を選ぶことを大原則としている。世界中で販売している商品なら、国ごとに大きく変化させるようなことはしないためオプション類の入手は簡単だし、万が一の修理も現地のサポートでOKな場合がある。実際に、キヤノンの一眼レフカメラを海外で壊した際は、現地語で書かれたサイトからサービスセンターらしい場所を調べ、交渉して修理してもらったことがある。
今回はアップルのMagSafe 2という新しいACアダプターを使う必要のある「MacBook Pro」を持っていたのに、勘違いして古いMagSafeのACアダプターを持って行ってしまった。このため、MagSafe 2対応のACアダプターか、MagSafeをMagSafe 2対応にするコンバーターを入手する必要が生じた。
現地で販売店を調べると、直営のアップルストアはないものの取扱店はいくつかあることがわかった。ただ日本とは違い、台湾の販売店は土日も含めて11時開店が多い。その中で10時開店の店を見つけたので、開店時間に合わせて行ってみたのだが、なぜかまだ開店していない。この辺はお国柄といったところなのだろう。
この店が開店するまで待ったとしても、在庫があるかわからないので、11時開店の店が比較的多い地域に移動した。到着して真っ先に飛び込んだ1件目には在庫はなかった。次の店もあてずっぽうに飛び込んで入手できるか不明なため、この店の人に在庫を持っていそうな店を聞き出した。これがうまく行き、2件目買うことができた。思い切って店の人に聞いてみるのも入手性を高くする秘訣かもしれない。
価格は1,000円程度なので出費金額自体はたいしたことはない。今回はたまたま世界中で販売されているアップル製品であり、しかも大都市の台北市内で探したので、それほど苦労せずにすんだ。もしも、日本でしか販売されていない製品や特殊な製品、これが台湾の地方都市だった場合は、これ以上に苦労したかもしれない。いずれにせよ海外に行く機会の多い人は、製品選択の条件に「グローバル展開をしている商品」という条件を必ず入れておくことをおススメしたい。
上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]
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