【写真や動画の作例あり】スマホの未来をいち早く見せてくれる!折りたたみスマートフォン「Samsung Galaxy Z Fold7」実機レビュー

  • 2025-10-14
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2025年8月発売の「Samsung Galaxy Z Fold7」は、同社の折りたたみスマートフォンのフラッグシップ「Foldシリーズ」の最新機種で、メーカーによるとカメラ、AI、そして薄く軽くなったボディの3つがポイントのようだ。実機をお借りすることができたので、これら進化したポイントを中心に、Galaxy Z Fold7の仕様と機能を詳細にレビューする。

■デザインとディスプレイ
本機は4色のカラーバリエーションを展開している。ブルーシャドウ、シルバーシャドウ、ジェットブラックの3色に加え、Samsung.com限定カラーとしてミントが用意されている。各カラーは高級感のある仕上げとなっており、ユーザーの好みに応じて選択できる。

メインディスプレイは約8.0インチの有機ELディスプレイを採用している。解像度は2184×1968ピクセルで、120Hzのリフレッシュレートに対応している。この大画面により、タブレット並みの作業効率を実現し、マルチタスクやコンテンツ視聴において優れた体験を提供する。

前機種Fold6でレポートしたように、既にこの折りたたみディスプレイは高い完成度に達しており、かつてのような折れ目や耐久性の問題などはほとんど感じないレベルになっている。安心して使えそうな印象だ。

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Samsung Galaxy Z Fold7


参考:これこそAIスマホだ!進化する折りたたみスマホSamsung Galaxy Z Fold6 レビュー https://itlifehack.jp/archives/10796156.html

カバーディスプレイは約6.5インチの有機ELディスプレイで、解像度は1080x2520ピクセル。アスペクト比(縦横比)は9:21である。

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Samsung Galaxy Z Fold7 メインディスプレイを閉じたところ


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背面パネル


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カメラ部


Galaxy Z Fold史上最薄・最軽量という折りたたんだ状態での厚さは8.9mm、重量は約215gである。
前モデルFold6と比べ、極端に薄くなったといえるかは微妙だが、比較すると以下の表のようになる。

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表1. 本機と前モデルのサイズ比較


とにかく折りたたんだ状態で6.5インチのディスプレイが使え、厚さも8.9mmなので、普通のスマホとあまり変わらない感覚で使用できる。

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折りたたんでも 普通のスマホとあまり変わらない厚さ:moto edge 50 pro(右)との比較


実際に1ヶ月ほど使ってみると、ほとんど折りたたんだ状態で何でもできるので、開く頻度はそれほど高くなかった。だったら「このような折りたたみスマホを購入する意味は?」と思ってしまったくらいである。

■パフォーマンスとハードウェア
Galaxy Z Fold7には、Snapdragon 8 Elite for Galaxyと呼ばれる本機用にカスタマイズされたプロセッサが搭載されている。メモリは12GB、ストレージは256GB、512GB、1TBの3つの容量から選択可能となっている。

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SIMカードスロット


実際に本機を使ってみて、動作はきびきびしており、フラッグシップの性能を感じる。

特に気になるAI機能の性能をアプリ「AI Benchmark」を使ってテストしてみたところ、スコアは11788だった。これは現在のスマホの最高水準である。ちなみに、前機種のGalaxy Z Fold6のスコアは、「AI Benchmark」のランキングページによると9628であった。

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「AI Benchmark」結果


リンク: AI Benchmark https://ai-benchmark.com/index.html
リンク: AI Benchmark ランキング https://ai-benchmark.com/ranking.html

■バッテリー性能
バッテリー容量は約4,400mAhである。

YouTube動画の連続再生では、バッテリー残量約80%の状態から約13.5時間ほどの再生が可能だった。普通の使い方なら十分な省電力性能である。

充電は25WのACアダプタを使い、50%充電するのに30分という急速充電が可能だという。実際に試してみたら、手持ちのACアダプタ(モトローラ製)では約20Wの充電で、0%から80%までの充電が約1時間だった。Samsung純正・25W定格のACアダプタでも実際はほぼ同様の約20Wの充電と予想されるので、こんなイメージだろう。

また、ワイヤレス充電で最大15Wの充電に対応している。

最近、「超急速充電」をうたうスマホメーカーが増えているが、本機はそこまで急速ではない。しかし、実際には十分だろう。

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YouTube連続再生結果


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急速充電結果


■カメラ機能
背面のメインカメラは、広角(200MP)、超広角カメラ(12MP)、望遠カメラ(10MP、光学3倍ズーム)のトリプルレンズ構成となっている。フロントカメラはメインディスプレイ、カバーディスプレイ両方に10MPのカメラを搭載している。

実際に本機をあちこちに持ち出して写真を撮ってみた。作例をご覧頂こう。

【写真】
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超広角


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広角


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ズーム 光学2倍


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ズーム 光学3倍


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ズーム 光学+デジタル 10倍


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ズーム 光学+デジタル 30倍


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広角


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広角


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ズーム 光学3倍


【動画】
「Samsung Galaxy Z Fold7」実機レビュー 動画作例1

YouTube:https://youtu.be/RJLDaR36NcU

「Samsung Galaxy Z Fold7」実機レビュー 動画作例2

YouTube:https://youtu.be/Ns-OjF3QDiw

ご覧頂いたように、広角のメインカメラの解像感は抜群である。夜景もきれいに撮影できた。満足度の高いカメラである。

■Galaxy AI
本機は、「Galaxy AI」と呼ばれる以下のような多数のAI機能を利用することができる。

通話アシスト 音声通話中にリアルタイム通訳
入力アシスト テキストを作成、整理、改善するツール、チャットの翻訳、テキストメッセージの返信の提案など
通訳 会話をリアルタイムに通訳。音声またはテキストを出力。
ノートアシスト テキストの要約、スペルチェック、翻訳など。
文字起こしアシスト 音声録音ファイルをテキストに文字起こしし、要約。
ウェブアシスト Webページの要約、翻訳、要約の読み上げなど。
フォトアシスト 写真を編集し、新しいものを追加したり、移動したり、消したりできる。また、写真を漫画や絵画に変換できる。
スケッチアシスト スケッチをアート作品に変換。テキストから画像生成。写真を漫画や絵画に変換、など。
オーディオ消しゴム 動画や音声録音ファイルからノイズを取り除く。
今の天気壁紙 時刻や天候によってAIが壁紙を変化させる
Now brief 1日を通してお薦めのコンテンツなどを取得
ヘルスアシスト 健康データに基づいて、分析結果やガイダンスを取得。
AIセレクト 画面上のアイテムを選んで起動すると、そのアイテムに関連したメニューを表示。

かなりたくさんのAI機能があるのですべてを紹介するのは難しいが、いくつかピックアップして紹介しよう。

・通話アシスト(リアルタイム通訳)
本機の電話機能やLINE、Google Meetで通話中に「リアルタイム通訳」の機能を有効にすると、日本語と英語や中国語をほぼリアルタイムに相互翻訳してくれる。実際に日本語と中国語の間で試してみた。残念ながら、リアルタイムとは言いがたいくらいテンポが遅れて翻訳音声が聞こえてきた。そして訳もまだあやしいレベルで、実用には難があると感じた。

しかし、まずはこれができるようになったことを歓迎したい。Google Geminiでは英語と日本語の間でこれ以上のリアルタイム通訳ができるようになったとの報道もある。そのレベルはともかく、日本語と中国語での会話は本機の方が先行している。近い将来さらに実用的になるだろうと考えればワクワクする機能だ。

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通話アシスト・リアルタイム通訳機能 (中国語ネイティブとLINEアプリで通話中)


・入力アシスト
メールなど、文章を作成するときにアシストしてくれるAIである。Gmailアプリなどでソフトウエアキーボードを利用しているときに星のアイコンで起動できる。GmailアプリのGeminiの機能と混同しそうになるが、好きな方を使えば良いだろう。入力アシストの場合はソフトウエアキーボードに組み込まれているため、Gmailアプリだけでなく、LINEやFacebookなど、他のさまざまなアプリで使えるのが利点だ。

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入力アシスト(LINEアプリで入力中)


・フォトアシスト
ギャラリーアプリの機能。Google Pixelの消しゴムマジックや、編集マジックに相当する機能で、写真をいろいろ加工できる。

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プールの写真。プールサイドの人影を消したいので選択したところ


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見事に消えた。


・AIセレクト
エッジパネルから起動し、画面の任意のアイテムを選択すると、それに関連したメニューが表示される機能。たとえば、住所なら地図が表示でき、電話番号ならそこにすぐ電話をかけたり、SMSを送ったり、住所録に登録できたりする。

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Chromeブラウザでサムスン電子のホームページを見ているところ。AIセレクトで住所を選択したら「マップ」のアイコンが現れた。これをタップするとGoogleMapの地図の表示が可能。ほかにも「発信」をタップすると電話がかけられる。


以上、さまざまなAIアプリが用意されていて、なかなか楽しい。ただ、これらがどこまで実用的かというと、まだまだスマホ上のAIは黎明期だと感じる。未来感をいち早く感じたいユーザーにはおすすめできると思う。

もちろん、Samsung独自のAIである「Galaxy AI」のほかに、Google GeminiやOpenAIのChatGPTなども利用可能である。それぞれアプリが用意されているので、これらこそ実用レベルになっている。特にスマホ上で使うと、カメラで撮影した写真や動画をAIに見せてチャットで質問できたり、スマホのマイクを使い音声で会話できるのもとても便利だ。
また、AIの進化は日進月歩である。

■ スマホの未来をいち早く見せてくれる Galaxy Z Fold7
Galaxy Z Fold7をひと言で言うと、「フラッグシップ・折りたたみスマートフォンの正常進化」だろう。
メーカーのSamsungが訴求する、カメラ、AI、そして薄くなったボディの3つの魅力をしっかり確認できた。

特に、本機のAI関連には力が入っている。スマホ全機種のなかでAI機能が最も進んでいるのはSamsungではないかと筆者は思っている。ただそれでも実用性は発展途上という点は、前述の通りである。スマホの未来をいち早く見せてくれるGalaxyシリーズといえそうだ。

本機のプロセッサはベンチマークテストの結果、AI処理性能アップが確認できた。今後のアップデートにもしばらくの間十分に耐えそうだ。

また、前機種のFold6でも感じたことだが、カバーディスプレイが普通のスマホ並みの大画面になり、ほとんどすべての機能をこなせるようになったことで、折りたたんだまま使える完成度だ。しかも折りたたんだ状態でも薄くなった。

メインディスプレイの大きな画面はもちろん魅力だが、本機のような折りたたみタイプを選ぶのか、同価格帯でも普通のスマホを選ぶのか、購入時によく考えて選んでほしい。筆者の場合は、メインディスプレイを開くことは意外と少なかった。普通のスマホに慣れすぎているからかもしれない。

とにかくGalaxy Z Fold7は完成度がとても高い。Samsungはこの先、折りたたみスマホをどう進化させていくのだろうか。個人的には、次はもう少し価格を下げてくれるのを期待したい。Galaxy Aシリーズの折りたたみ機種も見てみたい。

もちろん、Galaxy AIの進化も期待したい。スマホのAIは、Google Pixelシリーズも巻き返しをはかってきた。競争はどんどん面白くなっている。注目を続けたい。

テクニカルライター 鈴木 啓一


Samsung Galaxy Z Fold7

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