コード進行を使った凝った曲の作曲に挑戦! 「Band-in-a-Box」でオリジナル曲を作った


前回『え? こんなに簡単に作曲できていいの? 自動作曲ソフト「Band-in-a-Box」活用術』という記事で紹介したように、「Band-in-a-Box」の「メロディスト」を利用すれば、筆者のように作曲の知識がない人でも、全自動で好みのジャンルの音楽を作曲することができたことが理解してもらえたことと思う。

「メロディスト」は非常に便利だが、より本格的な作曲家を目指すのであれば、お手軽な「メロディスト」ばかりに頼っていては、実力が身に付かない。また、バンドを組んでいて、それ用に曲を作りたいなどという人もいるだろう。

そこで今回は、ピアノやギターでお馴染みのコード進行を利用して、オリジナルのメロディラインを取り入れた作曲法にチャレンジしてみたので紹介しよう。

■MIDI対応キーボードをパソコンに接続しよう – 準備編
MIDI対応のキーボード(いわゆる鍵盤)があると、当然メロディラインを入力しやすい。筆者手持ちのCASIO 光ナビゲーションキーボード「LK-211」(MIDI対応キーボード)をパソコンに接続し、入力用に利用することにした。

CASIO 光ナビゲーションキーボード「LK-211」

CASIO 光ナビゲーションキーボード「LK-211」

CASIO 光ナビゲーションキーボード「LK-211」のようにPCにUSBで接続するタイプのMIDI対応キーボードであれば、市販のUSBケーブルを使ってパソコンに接続するだけで、すぐに使えるようになる。

CASIO 光ナビゲーションキーボード「LK-211」の背面には、接続用のUSB端子がある。

CASIO 光ナビゲーションキーボード「LK-211」の背面には、接続用のUSB端子がある。

MIDI端子を搭載したキーボードであれば、市販のUSB-MIDI変換ケーブルを使う方法が手っ取り早い。ドライバー内蔵型であれば、パソコンに接続するだけで、自動的に必要なドライバー類がインストールされ、すぐに使えるようになる。

市販のUSB-MIDI変換ケーブル

市販のUSB-MIDI変換ケーブル

■コード進行を使って作曲しよう – 実践編
さて、MIDIキーボードをパソコンに接続したら、早速、コード進行を使った作曲に挑戦だ。

●コード進行を入力してバッキングを生成しよう
まずは、コード進行に合わせて「バッキング」を生成する。バッキングとは、歌のバックに流れる伴奏のことだ。「Band-in-a-Box」では、コード進行と音楽スタイルを指定するだけで、ドラムやベース、ギター、ストリングス、ピアノなどの各パートのバッキングを自動的に生成してくれる。

まずは、コード進行を入力する。今回は「作曲をしたい人の本」(久米大作著、成美堂主出版)で紹介されていた「卒業写真」(作詞・作曲、松任谷(荒井)由実)」のコード進行を例として使った。

「F」「F/G」「Cmaj7」「Am」「D7」といった具合に、コードを入力する。

具体的なコードを入力する

具体的なコードを入力する

コード入力が終わったら「スタイル」ボタンを押して、カテゴリーの中から音楽スタイルを選択したら、「OK」ボタンを押す。

大量にある音楽スタイルから、作曲したいスタイルを選択する。

大量にある音楽スタイルから、作曲したいスタイルを選択する。

「演奏」ボタンを押せば、自動的に生成されたバッキングを再生できる。

「演奏」ボタンを押すと、作曲した楽曲を再生できる

「演奏」ボタンを押すと、作曲した楽曲を再生できる

●メロディラインを作ろう
バッキングが終わったら、メロディラインを作る。前述のようにMIDI対応キーボードを使えば、鍵盤を使ってメロディラインを入力できる。

MIDI対応キーボードとパソコンとの接続が確認できたら「MIDI録音」ボタンを押す。

「MIDI録音」ボタンを押す。

「MIDI録音」ボタンを押す。

「ソングの頭」、または「小節」を選んで「録音開始」ボタンを押した後、MIDIキーボードで、コードに合わせたメロディラインを入力すればOKだ。
                

「ソングの頭」、または「小節」を選んで「録音開始」ボタンを押そう

「ソングの頭」、または「小節」を選んで「録音開始」ボタンを押そう

録音を終えるときには「停止」ボタンを押す。すると入力したメロディラインを採用するか否か、選択する画面が表示される。録音を採用するなら「録音を採用する」ボタン、録音をやり直すなら「録音をやり直す」ボタンを押せばいい。
        

必要に応じて、ボタンを押せばよい。

必要に応じて、ボタンを押せばよい。

録音を採用した後、演奏ボタンを押すと、録音したメロディラインが演奏される。

演奏ボタンを押すと、録音したメロディラインが演奏される

演奏ボタンを押すと、録音したメロディラインが演奏される

コード進行、バッキング作成、メロディライン入力といった手間はかかるが、それだけでも曲ができてしまうのだから「Band-in-a-Box」の簡単さと便利さが理解してもらえたことと思う。

「Band-in-a-Box」の最新版となるバージョン22は現在、Windows版のみだが、Mac版のバージョン22が2015年5月15日に発売される。「Band-in-a-Box」は、実はプロの作曲家も愛用しているソフトウェアでもある。作曲できる人が使うことで、いろいろなアレンジが楽しめる。そしてプロになっても手放せないソフトは、そうそう見かけないが「Band-in-a-Box」は、そういった点でも希少なソフトと言える。作曲家を志したい人や、趣味で作曲してみたい人は、まずは「Band-in-a-Box」を使った作曲から始めることをおススメしたい。

「Band-in-a-Box」特設サイト
フロンティアファクトリー株式会社

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