つい先日インテルはモノのインターネットこと「IoT」に関する説明会を開催した。そこではインテルが提供するIoT向けのソリューションと、その取り組みが紹介された。インテルによれば、IoTの市場規模は2020年にICTと同等まで伸びることが予想されている。日本では2013年の11.1兆円から、2018年には21.1兆円になると予想しており、インテルの半導体と各種ソリューションで、この市場でもマスを取りリーダーシップを発揮していくという。
インテルによれば、同社のIoT活用ソリューション事業を導入し、吸い上げられたデータを有効活用することで、収益化につなげることができるようになるという。例えば、従来の機器にセンサーを取り付け、データを分析し、細かく制御することでコスト削減につなげることが可能になる。
さらにジェットエンジンの場合、IoTでより精密にコントロールし、わずか1%のコストを削減できた場合、15年で300億ドルの業績向上につなげることができる計算だ(あくまでも計算上)。このようにIoTを活用することで、各分野で収益向上につなげることが可能になる。インターネットに500億台ものデバイスが接続されるようになると、そのマーケットの規模は総額で19兆ドルの規模という試算もあるという。
このIoTを活用するためには基本原則がいくつかある。各機器がインターネットに接続されるので、セキュリティ、データ自体の信頼性、分析のための仕組みが必要になる。
インテルではここ数年積極的に各分野の企業を買収しているが、IoTに関連する分野では、Wind River、Mcafee、Mashery、Aeponaといった企業がある。これらの各分野の企業がインテルの傘下にあるためIoTに関するあらゆるソリューションに自前で対応できるようになっている。さらに、Industrial internet Consortiumを業界各社と設立しIoTの標準化も行っていくという。
ハードウェアとしては、先日発表されたカード型でPCの機能があるEdisonがある。Edisonを採用した超小型のデバイスも各社からぞくぞくと登場している。ぷらっとホームが発表した、超小型デバイス「OpenBlock IoTファミリ」はEdisonを採用した製品で、各種センサーなどを接続して利用することで、今まではできなかったような分野でのIoTの活用が広まるだろう。生活を便利にしてくれるテクノロジーの進化は喜ばしい限りだ。ただし、その裏に見え隠れするネットのダークサイドにも注意しておく必要があるだろう。
上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]
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