開始から3か月が経過したLINEクリエーターズマーケット。一般のクリエイターが自作のLINEスタンプを作って販売できるということで、すでに1万3000件以上のスタンプが公開されている。動物をはじめとしたオリジナルキャラクター、お母さん、子供、忍者におじさんと取り上げている題材は多種多様だ。中にはアニメ作品や企業キャラ、漫画家のイラストといった公式的な意味を持つスタンプなども増えてきており、大盛況といったところだ。
特に驚かされた話題が、先月LINEが公開した本スタンプの販売データだ。売上トップ10の平均販売額は3か月で実に2000万円を超えるという。およそ月額で700万円弱ということだ。上位100名に広げても平均で月に650万円の売上があるという。実に素晴らしい。一般の人たちでも、実力や着眼点次第で、巨額のお金を手に入れることができるということが判明したわけだ。
しかも、半数以上の人がデザインの経験もなく、またPCのペイント系ソフトを使うのではなく、手描きでスタンプを描いている猛者もいるというのだから驚きだ。アイデア次第で一攫千金が狙える夢のようなマーケットが登場したのはうれしい限りだ。
■画力だけじゃなく真新しさも重要!
実際にスタンプショップをのぞいてみると、素人レベルの画力であってもユニークな発想のスタンプはランキング上位にきている。その反面、プロ並みの画力であっても過去にどこかで見たような、ありがちな構図やセリフのスタンプは人気にはならないようだ。やはりポイントは「なにこれ面白い!」「どうして今まできがつかなかった?」といったような斬新さ、新鮮さと、ユニークさを併せ持ったスタンプであることなのだろう。
ということで当編集部でオススメのスタンプを定期的に紹介していこうと思うので、今後とも、よろしくお付き合い願いたい。
■カタカナ言葉の多い「サラリーマン違和感名言集」
第1回は、イラストこそ”うまへた”の素人系で線も粗いが、ITライフハックとも親和性の高い「サラリーマン違和感名言集」を紹介しよう。
世にサラリーマン系のLINEスタンプは山ほどあるが、このスタンプの特徴はIT系企業にありがちな、会話のやり取りを狙った面白表現が沢山ある点だ。
IT系企業や外資系企業に勤めている人なら、わかると思うがカタカナ用語が飛び交うオフィス、最初に出社したときに何とも言えない違和感を感じたという経験はないだろうか?
「ペンディングで」「それアグリーね」「エクスクルーシブでお願いします」などと言われ、「いやむしろ日本語で言えよ」と思ったことは一度や二度じゃないはずだ。
「ああ、それエビデンス付けて送って!」と言われ「いや、むしろあたしゃあ、タコデンス!」なんて心の中で返答したことのある人、筆者だけじゃないはず。
カタカナ以外にも、いかにもといった顔で「Win-Winになれると思うわけです」と力説する営業マンや、間違いなく“一瞬”で片付くはずがないのに「一瞬いいですか?」と話しかけてくる部下や後輩。技術論で対等に語れないため、つい尻込みしてしまいがちなプログラマーとのやり取りなどが見事にスタンプで表現されている。
さらには、IT企業では絶対あってはならない「サーバーダウン」から「上司を連れた深い謝罪」「補填を求めるクライアント」まで一連の不祥事を絵に描いたような流れのスタンプも揃っており、IT企業のサラリーマンなら仕事上のやり取りにも間違いなく活用できそうなラインナップになっている。
さていかがであったろう? 次回もおたのしみ!