- 2026-9-9
- ITビジネス
- 海水と淡水で24時間発電へ!山口大発Blue Water Energyが挑む「塩分濃度差発電」の未来 はコメントを受け付けていません
2026年7月1日から3日にかけて、京都で国内最大規模のスタートアップカンファレンス「IVS2026」が開催された。「Japan is Back」をテーマに掲げた同イベントで、熱い視線を集めたのが、山口大学発のディープテックスタートアップ「株式会社Blue Water Energy」だ。
脱炭素社会の実現に向けた新たな一手として注目される同社は、カンファレンスを通じて、実証パートナーの獲得や事業提携に向けた積極的なアピールを展開した。
■天候に左右されない革新技術「塩分濃度差発電」の強み
Blue Water Energyが手がけるのは、海水と河川水、処理水、工場排水などの塩分濃度差を利用して電気を生み出す革新的な技術「塩分濃度差発電」だ。塩分濃度差発電の中でも、特定のイオンだけを通す膜を交互に重ね、そこへ海水と淡水を流すことで生じるイオンの移動を電力に変換する「逆電気透析(RED)発電」の開発製造販売を行う。現在は、山口大学比嘉研究室の技術を使って、研究開発実証を行っている。
太陽光や風力などの従来の再生可能エネルギーとは異なり、天候や昼夜に左右されない点が大きな特長だ。海水と淡水などを継続的に供給できる場所であれば、24時間365日の稼働が期待できる。
安定的に電力を供給するベースロード電源としての可能性も秘めており、次世代のクリーンエネルギーとして世界各地で実用化への期待が高まっている。
■取材から見えた最適な設置環境と導入のしやすさ
IVS2026の会場で取材したところ、同社メンバーは社会実装に向けた具体的な運用の展望を語った。
〇最適な設置環境
実際の運用における設置場所は、「海の近く」が第一の候補になるという。発電効率を高めるには、高塩分側と低塩分側の濃度差が大きく、十分な水量を継続的に確保できる環境が望ましい。
そのため、海水と淡水が交わる沿岸部や、工場排水などを有効活用できるエリアが、塩分濃度差発電に適したフィールドとなる。
〇導入する側のメリット
社会実装に向けたハードルについて、取材同席者は「ホストとなる施設や自治体にとって、非常に導入しやすい仕組みである」と評価した。
同社の関連プロジェクトに関する説明では、設置に必要なスペースは太陽光発電の約50分の1とされており、省スペース性も大きな強みだ。海水と淡水などを安定的に確保できる場所では、災害時における分散型の自立電源としての活用も期待される。
■発電の仕組みを視覚的に伝えるデモ機
今回、Blue Water Energyが出展したのは、IVS2026会場内の「Startup Market」だ。
同社のブースには、海水と淡水を使って実際に発電するデモ機が設置された。「ふたつの水から電気が生まれる」という塩分濃度差発電の仕組みを、来場者に分かりやすく伝える展示だ。
文字や図だけでは理解しにくい発電技術を目の前で実演することで、技術の実現性や社会実装後の姿を具体的にイメージできる内容となっていた。
■Blue Water Energy
■IVS2026 公式サイト
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代表取締役・ITライフハック代表
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