au PAYとau PAY カードを一体運営へ!新生auフィナンシャルサービスが始動

  • 2026-7-15
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代表取締役社長_長野敦史_3

auフィナンシャルサービス株式会社は2026年6月30日、東京・有楽町のザ・ペニンシュラ東京にて、「auフィナンシャルサービス 合併記者発表会」を開催した。auペイメント株式会社とauフィナンシャルサービス株式会社は、決済事業戦略の一元化と事業推進の加速を目的に、2026年7月1日付で合併し、新たな「auフィナンシャルサービス株式会社」として事業を開始する。

発表会には、新会社の代表取締役社長に就任する長野敦史氏が登壇。合併の背景や今後の成長戦略、au PAYとau PAY カードの連携強化に向けた新サービス、合併記念キャンペーンについて説明した。

■au PAYとau PAY カードを一体運営、合併で意思決定を迅速化
今回合併するのは、スマートフォン決済サービス「au PAY」を展開してきたauペイメントと、クレジットカード「au PAY カード」を軸に金融サービスを提供してきたauフィナンシャルサービスの2社だ。

両社の源流は、2014年に始動した「au WALLET構想」にある。au IDに決済機能を搭載し、ネットとリアルを融合させることで、新たな経済圏をつくる構想だった。auペイメントはau PAYやau PAY プリペイドカードを中心に日常の決済接点を広げ、auフィナンシャルサービスはau PAY カードやローン事業、次世代決済プラットフォーム「NESTA」などを展開してきた。

発表によると、au PAYの会員数は4,042万人、au PAYのコード決済が利用可能な箇所は869万か所に達している。au PAY カードの会員数は2026年3月末時点で1,082万人、au PAY ゴールドカードの会員数は2026年5月に200万人を突破した。

長野氏は、通信をベースとした顧客基盤、国内最大級の決済ネットワーク、顧客や加盟店との接点が、新会社の出発点になると説明した。これまで別会社で進めてきたau PAYとau PAY カードの事業を一体化することで、戦略の一元化と意思決定の迅速化を図る狙いだ。

■キャッシュレス市場は「普及」から「浸透」へ
合併の背景には、キャッシュレス市場の変化がある。長野氏は、2025年のキャッシュレス決済比率が58%に達し、クレジットカードとコード決済が市場を牽引していると説明した。市場は、利用者を増やす「普及」の段階から、日常生活に深く入り込む「浸透」の段階へ移りつつある。

一方で、キャッシュレス決済が広がったことで、消費者や事業者の体験は複雑化している。消費者は多数の決済サービスの中から、どれを使うべきか悩むことがある。店舗ごとに使える決済手段が異なり、使い分けを面倒に感じる場面も少なくない。

事業者側にも課題がある。とくに中小事業者や個人事業主にとって、キャッシュレス決済の導入は便利な反面、費用や運用負担が生じる。導入しただけでは、業務効率化や売上向上につながる実感を得にくい場合もある。

長野氏は、決済を「買い手と売り手をつなぐもの」と表現した。これからの競争軸は、単に決済手段を増やすことではなく、顧客と加盟店の双方が価値を実感できる体験をどうつくるかに移る。今回の合併は、その変化に対応するための体制づくりだ。

代表取締役社長_長野敦史_1


■新会社のコンセプトは「Rewire」、3つの関係をつなぎ直す
新生auフィナンシャルサービスが掲げるコンセプトは「Rewire」だ。直訳すれば「配線をやり直す」という意味だが、同社では「さまざまなものをつなぎ直す、再構築する」という意味で用いている。

長野氏は、新会社が取り組むRewireとして、下記の3つを挙げた。
1. お客さまとの関係をRewire
2. 加盟店さまとの関係をRewire
3. 暮らしとの関係をRewire

1. お客さまとの関係をRewire
au PAYアプリを顧客起点のウォレットへ再構築する構想が示された。決済インターフェース、ファンドソース、金融サービス、ライフサポートまでを一体的につなぎ、顧客一人ひとりに合った提案やサポートを行う考えだ。AIエージェントやデータとの連携も視野に入れており、2027年度以降、順次実装を進める予定だ。

2. 加盟店さまとの関係をRewire
中小事業者や個人事業主向けの取り組みとして、「NESTA mobile(ネスタ モバイル、仮称)」の構想が紹介された。普段使っているスマートフォンを決済端末として活用できるサービスで、2027年春のリリースを目指す。将来的には、決済だけでなく、資金繰り、集客、業務効率化など、事業者の課題解決を支援するサービスへ拡張していく。

3. 暮らしとの関係をRewire
決済の前後にある生活体験をつなぎ直す考えが示された。決済の前には「探す」「比べる」があり、決済の後には「使う」「シェアする」がある。これらの行動をデータやAIで支援し、金融領域にとどまらず、生活全体の体験価値を高めることを目指す。

■au PAYとau PAY カードの連携強化、新サービスと大型キャンペーンも発表
発表会の後半では、合併を記念した新サービスとキャンペーンも紹介された。軸となるのは、au PAYとau PAY カードの連携強化だ。

まず、これまでau PAY ゴールドカード会員向けに提供していたau PAYへのオートチャージ特典を、年会費無料のau PAY カード会員にも拡大する。auまたはUQ mobile、povo1.0を利用する顧客は、au PAY カードをオートチャージに設定し、au PAYで買い物をすることで、各種条件を満たした場合、ベースポイントを含めて最大2%のPontaポイント還元を受けられる。

一方、au PAY ゴールドカードでは、年会費1万1,000円で最大5.5%の還元を受けられる設計だ。auやUQ mobileの通信料金に対する10%還元など、各種特典も用意されている。

さらに、2026年7月1日から、au PAYアプリからau PAY カードを即時発行できる機能をリリースする。申し込みと同時にオートチャージ設定も行えるUXを用意し、最短数分で審査が完了する。審査完了後は、すぐにau PAYでの買い物が可能だ。

これらの新サービス開始を記念し、総額1億Pontaポイントの山分けキャンペーンを実施する。au PAYアプリからの即時発行についても、オートチャージの利用など各種条件を満たすことで、最大2万2,000ポイントを還元する。長野氏は、同社の中でも過去最大級のキャンペーンになると説明した。

発表後の質疑応答では、AIエージェントの具体像、アプリの今後、競合他社との差別化、システム統合、加盟店向け支援などについて質問が寄せられた。長野氏は、通信会社グループとしての生活接点、スマートフォンを入口にできる強み、2008年のauじぶん銀行から金融事業に取り組んできた知見を差別化要素として挙げた。

代表取締役社長_長野敦史_2


今回の合併は、単なるグループ内再編ではない。au PAYとau PAY カードを一体運営することで、決済、カード、金融サービス、生活支援をどのようにつなぎ直すかが問われる取り組みだ。

キャッシュレス決済は、すでに特別なサービスではなく日常のインフラになった。次の競争は、「どの決済手段を使うか」ではなく、「どのサービスが生活全体のお金の体験を支えるか」に移っている。新生auフィナンシャルサービスが掲げるRewire戦略は、その変化を見据えたものだ。

利用者にとって分かりやすく、加盟店にとって導入しやすく、日々の暮らしに自然に溶け込む金融体験を実現できるか。スマホ金融の次の姿を占ううえで、新会社の動きは今後も注目に値するだろう。

auフィナンシャルサービス株式会社

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