- 2026-1-23
- パソコン
- NVIDIA、RTX AI PCを通じて生成AI・高精細映像技術の最新動向を公開 はコメントを受け付けていません
NVIDIAは2026年1月22日(木)、「RTX AI PC メディア向け説明会&デモ体験会」を開催した。本イベントでは、1月に開催された「CES 2026」で発表されたばかりの最新AIテクノロジーを取り入れたゲーミングデモのほか、クリエイターやAI愛好家の日常的な生産性向上や制作活動の高速化を支援する最新AIモデルを活用したRTX AI PCのデモを、実際に体験することができた。
■DLSS 4.5など、4つのデモ内容
本イベントでは、以下の4点について説明およびデモが行われた。
・DLSS 4.5
第2世代Transformer | 6X マルチフレーム⽣成
・3D ガイドによるビデオ⽣成
LTX-2 | RTX Video Super Resolution
・AI ビデオ検索
Hyperlink ビデオ検索
・デスク上の Grace Blackwell AI スーパーコンピューター「DGX Spark」
アップデートによる性能向上と新機能
1.DLSS 4.5 第2世代 Transformer + 6X マルチフレーム生成
DLSS 4.5は、画質とフレームレートの両方を大きく引き上げる最新版DLSSとして進化を遂げた。
主な進化点は次の2点だ。
・第2世代 Transformer ベース超解像度
・最大6倍のマルチフレーム生成+ダイナミック制御
【第2世代 Transformer 超解像度】
DLSS 4.5では、従来モデルと比べて「学習データ量が約5倍に増加」し、ゲーム全体の文脈理解が大幅に向上した。ゲーム全体を文脈として捉える仕組みは、第2世代Transformerモデル(深層学習モデルの一種)によって実現されている。
これにより、下記の効果が実現されている。
・微細なオブジェクト(火の粉や草、ケーブルなど)の消失を防止
・時間方向の安定性向上(ちらつきやノイズの低減)
・高速移動時に発生しがちなゴーストや残像の抑制
・エッジ(輪郭)のなめらかさ向上
【デモで確認できたポイント】
『黒神話:悟空』を使用した実機デモでは、下記を視覚的に確認できた。
・火の粉や暗部ノイズのちらつきが明確に減少
・キャラクター移動時の輪郭の安定性が大幅改善
・小さなディテールが「元データ通り」表示される
【6X マルチフレーム生成】
マルチフレーム生成は、少ないレンダリングフレームからAIが追加のフレームを生成し、滑らかな映像にする技術。
DLSS 4では「4倍」だったフレーム生成が、
・1フレームをレンダリング最大
・5フレームをAI生成
することで、最大6倍フレーム生成に進化した。
結果として、4K+パストレーシング環境でも240fps超の描画が可能となる。
【ダイナミック・マルチフレーム生成】
さらにDLSS 4.5の新機能として、
・モニターのリフレッシュレート
・シーンごとのGPU負荷
に応じて、AIが自動で生成フレーム数を調整するようになっている。
重い場面ではフレーム生成を自動調整し、フレームレート・応答性・映像品質を最適化することが可能になっている。
2.3Dガイドによるビデオ生成 LTX-2 + RTX Video Super Resolution
まず、『なぜ「3Dガイド」が必要か?』ということから。テキストだけの動画生成では、「カメラワークが意図と違う」「構図が安定しない」「動きがブレやすい」という動画生成での課題があった。
そこでNVIDIAが提示したのが「3Dで構図を先に決める」動画生成パイプラインだ。
【実際の動画生成フロー】
デモで示された一連の流れは以下の通り。
1.テキストでアイデア入力
2.AIが3Dアセットを自動生成
3.Blenderに読み込み、構図・カメラを決定
4.FLUX(画像生成)で高精細キーフレーム作成
5.LTX-2でキーフレーム間を動画生成
6.RTX Video Super Resolutionで4Kへアップスケール
LTX-2の特徴は「最大4K 最大50fps 最長20秒動画生成」という点。さらに、NVFP8量子化(AI計算の高速化・省メモリ化技術)+メモリオフロードにより、実質16GB以上のVRAMでもローカル動作可能となっている。RTX 5090使用時は生成速度最大2倍で、短い動画なら数十秒~数分で生成可能。
【RTX Video Super Resolutionの役割】
動画生成モデルは低解像度生成が現実的なため、480p / 720p生成、その後4K化が一般的。そこで「RTX Video Super Resolution」で「AIによるリアルタイム高品質アップスケール」「細部のシャープさとディテール復元」を実現し、従来の「10秒動画のアップスケールに10分以上かかる」という生成時間問題を大幅に短縮する。
「LTX-2 + RTX Video Super Resolution」という組み合わせで使用することで、「数時間〜数日かかっていた映像制作が数分で完結する」という新しい制作体験が提示された。
3.AIビデオ検索 Hyperlink ビデオ検索
動画検索をするときの従来の問題として、Windows標準検索では、「ファイル名」「一部メタデータ」しか検索できず、「あの動画の、あのシーン」を探すことは困難だった。
【Hyperlinkの仕組み】
Hyperlinkは、
・PC内のファイルをAIがインデックス化
・RTX GPUで高速処理
・生成AIによる意味理解検索
を行う。
【ビデオ検索の進化点】
「CES 2026」で発表され新たに対応したのが動画検索だ。
検索できる内容は、
・特定のオブジェクト(例:車・人物・動物)
・映像内の行動(走る・話す・振り向くなど)
・音声の発言内容
・シーンの意味
であり、単なるファイル検索ではなく、「人がここでこういう行動をしている映像」という意味検索が可能になった。
【動画編集者向けの便利な機能】
デモで確認できた点としては、
・検索結果は整理表示
・該当シーンにタイムスタンプで直接ジャンプ
・編集者の素材探し時間を大幅短縮
があり、動画編集・素材管理用途で特に強力なAI機能となっている。
4.デスク上の Grace Blackwell AI スーパーコンピューター DGX Sparkがアップデート
DGX Sparkは、Grace Blackwell アーキテクチャ、大容量メモリ、NVIDIA AIソフトウェアスタックを統合した、「机の上に置けるAIスーパーコンピューター」。クラウド不要で、エージェント型AI、マルチモーダルAI、開発・検証・推論をすべてローカルで実行できる。
【DGX Sparkのアップデート内容】
ソフトウェア最適化により大幅な性能向上が実現。
主な例:
・大規模LLM(Qwen 235B)
NVFP4量子化
TensorRT-LLM最新化
最大2.5倍性能向上
・Isaac Sim(ロボティクス)
ドライバ最適化
約2倍高速化
・Llama.cpp
推論性能 約30%向上
・Stable Diffusion 3.5 Large
平均30%性能向上
【DGX Spark Playbookの拡充】
・新規プレイブック(特定のAIタスクを効率的に実行するための手順や設定のテンプレート集 ):6本追加
・既存プレイブック:4本更新
プレイブックの内容は:
・エージェントAI構築
・マルチモーダルAI(テキスト・画像・音声など複数の情報を同時に処理できるAI)
・視覚言語モデル
・複数DGX Spark連携
・ゲノミクス
・金融分析
など幅広い分野をカバー。
【デモで示された方向性】
デモ体験会では、
・ビデオ+音声チャットボット
・完全ローカル動作
・マルチモーダル対話
といった機能が、DGX Spark単体で動作する様子が紹介された。これにより、「開発者がクラウドに頼らずAIを完結できる環境」としての位置づけが明確に示された。
今回の「RTX AI PC メディア向け説明会&デモ体験会」では、DLSS 4.5による映像表現の進化をはじめ、LTX-2やRTX Video Super Resolutionによる高速な動画生成、Hyperlinkを用いた高度なビデオ検索、さらにはデスク上で動作するDGX Sparkの実力など、NVIDIAの最新AI技術を身近に体験することができた。クリエイターやゲームファンにとって、制作や表現の可能性が大きく広がることを実感できる内容だった。
テクニカルライター 後藤 響平
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代表取締役・ITライフハック代表
ITライフハック編集長・ライター
ITライフハック副編集長・ライター
