- 2025-10-14
- ITビジネス
- 創業者兼CEOスティーブン・チャン氏が初来日!デジタルノートアプリ「Goodnotes」、日本市場戦略と新機能を発表 はコメントを受け付けていません
世界で2,600万人以上が利用するデジタルノートアプリ「Goodnotes 6」を展開するGoodnotes Limitedは、2025年10月10日(金)に日本におけるビジネスインパクトと今後の戦略について説明する発表会を開催した。
2011年に香港で創業したGoodnotesは、徹底したユーザー目線と細部にまでこだわったプロダクト開発を通じて急成長。2022年にはApp Storeで「iPadアプリ・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、現在では世界で2,600万人以上が利用するデジタルノートアプリへと進化している。
法人導入数は1,500社を超え、日本では主に教育、建築、医療、法律など幅広い分野で活用が進んでいる。
発表会では、「Goodnotes AI」をはじめとする新たに拡張される機能や、日本市場に向けた今後の戦略、そして具体的な日本企業のユースケースが紹介された。AI時代における「手書き×デジタル」の融合による新しいワークスタイルが提示され、Goodnotesが目指す次世代のノート体験が示された。
■「Goodnotes AI」などのGoodnotesの新たなフラグシップ機能
まず最初に登壇したのは、Goodnotes創業者兼CEOのスティーブン・チャン氏だ。
チャン氏は「日本の皆さんにこの新しい製品群を直接ご紹介できることに大変興奮しています。この新バージョンでは、ご好評いただいているコア機能の強化に加え、新たな可能性を切り開く機能も追加しました。まずは、これらのアップデートをまとめたビデオをご覧ください」と挨拶し、映像による新機能紹介が行われた。
今回、Goodnotesの“フラッグシップ機能”として位置づけられているのは、「ホワイトボード」「テキストドキュメント」「Goodnotes AI」の3つである。以下、それぞれの機能について詳しく紹介する。
1. ホワイトボード:大きなアイデアのための無限のスペース
「ホワイトボード」は、ノートブックの自由度を無限のキャンバスへと拡張する機能である。広大なスペースを活かしたブレインストーミングやクリエイティブな発想の展開に加え、新たに搭載された図形ツールにより、構造化された図表やマインドマップの作成にも最適だ。
2. テキストドキュメント:スムーズなタイピング、柔軟なドキュメント
「テキストドキュメント」は、Goodnotesにおける手書き入力と同じくらい滑らかなタイピング体験を実現する機能である。
単なる文字入力にとどまらず、リストの作成、画像の追加、表の挿入、さらには動画の埋め込みまで可能で、すべての要素は簡単に再フォーマットや移動、並べ替えが行える。
この柔軟性により、ビジネスレポートや会議メモ、学術論文、プロジェクト資料など、幅広い文書作成ニーズに対応する。
3. Goodnotes AI
今回のバージョンで最大の注目機能と言えるのが、「Goodnotes AI」の導入である。
Goodnotes AIは、初期段階のメモやアイデアを書き留めたノートをより有効に活用し、情報整理や草案作成などを支援するインテリジェントなアシスタントだ。
手書き文字はもちろん、タイプ入力されたテキスト、付箋、さらには音声メモまで、多様な形式の情報を理解・処理することができる。
■建設業や医療などの現場で利用されているGoodnotes
同社COO ミン・トラン氏より、Goodnotesの日本企業のユースケースが紹介された。トラン氏はまず、日本や日本のユーザーについて「日本語は、Goodnotesで最初にローカライズした言語の1つでした。日本と日本のユーザーは、Goodnotesの創業当初から私たちと共に歩んできたのです。日本は創業当初から私たちにとって非常に重要な存在です。
私たちにとってトップ5の市場であり、日本のユーザーの皆様からは多くのフィードバックやリクエストをいただき、大変助かっていますGoodnotesの新バージョンの最新ベータテストでは、世界中からベータプログラムへの応募をいただきました。登録者数では日本が世界第3位でした」と、日本が重要なポジションにあることを伝えた。
日本企業のユースケースについては「日本でBtoB事業が好調に推移していて、これは私たち全員とGoodnotesにとって大きなモチベーションと刺激となっています。そのため、日本は再びBtoBを含むトップ5市場にランクインし、Goodnotesは建築、医療、法律、政府など、幅広い専門分野で利用されています。
そして、Goodnotesにとって日本が特にユニークなのは、建築家や建設業界の人々に愛されていることです。この傾向は、2年前の2023年に日本で当社のBtoB製品の提供を開始した直後から見られ始めていて、現在では日建設計やJR東日本建築設計などの日本を代表する企業にご利用いただいています」と、建設業などのさまざまな業界で利用されていることを強調した。
■最新活用事例:デジタル手描きのメリット&個人の創造力を高めるGoodnotesのツール
Goodnoteの最新活用事例を紹介するため、LINEヤフー株式会社 遠山怜欧氏、株式会社日建設計 祖父江一宏氏の2名が登壇し講演を行った。
「デジタル手書きにGoodnotesを使う理由」と題した遠山氏の講演では、会議での提案から改善までのプロセスを迅速に進めるためのデジタル手書きの活用法と、GoodNotesの利点、今後の期待についての説明があった。
遠山氏は、 提案からディスカッション、フィードバック、改善、次の提案までのサイクルを素早く回すことの重要性、そして抽象的なアイデアを具体化し、フィードバックを次のアクションに繋げるための「抽象と具体の行き来」の重要性の2点を伝えた。
また、デジタル手書きは、テキストと図解の組み合わせ、配置によるコンテキスト伝達、素早い初動、保存性、検索性、どこでも書けるという5つのメリットを持つことが説明された。
Goodnotesをデジタル手書きに使う理由としては、書き味の良さ、直感的なツール、ワークフローへの組み込みやすさの3点が挙げられた。さらに、Goodnotesの新しいバージョンへの期待として、共同作業のしやすさや、アーカイブ性の高さから仕事現場での活用が広がる可能性があることが示された。
日建設計の祖父江氏は、「ひらめきをチームの力に変える方法」と題した講演にて、ツールの活用と働き方の考察を交えて発表した。
Goodnotesのツールは、初期イメージの具現化、現場での記録、ビジュアル化、資料作成などに活用されている。ツールは個人の創造力を高め、チームでの知識共有を促進する重要な役割を果たす。 デジタルツールは人をつなぎ、創造性を継続させ、競争の仕組みの中で活用していくことが期待されている、といった内容が祖父江氏によって伝えられた。
発表会を通じて浮かび上がったのは、手書きの価値を再定義しようとするGoodnotesの姿勢だ。
ホワイトボード、テキストドキュメント、AIの新機能を武器に、日本の現場で求められる“思考のためのデジタルツール”へと進化を遂げつつある。
アナログとデジタルの交差点に立つ同社の次の一手に、注目が集まる。
テクニカルライター 後藤 響平
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