日本のECサイト市場に変革をもたらす!Dotdigitalが日本法人を設立し、本格的な事業展開をスタート

  • 2025-10-10
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デジタルマーケティングプラットフォームのリーディングカンパニーであるDotdigitalは、日本法人「Dotdigital Japan合同会社」の設立と日本市場への本格展開にあわせ、2025年10月8日(水)に記者発表会を開催した。

■日本市場で本格事業展開を開始したDotdigital

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Dotdigitalは、世界4,500社以上に採用されているグローバル標準のカスタマーエクスペリエンスデータプラットフォーム(CXDP)である。

EC・リテールやB2B企業向けのマーケティングオートメーションツールとして、ノーコードでの導入が可能で、データを最大限に活用した効果的なパーソナライズマーケティングを実現できる。

特にEC事業者向けには、売上最大化を支援する自動化機能を豊富に備え、Shopify Plusの公式パートナーにも認定されている。さらに、Salesforce、Adobe Commerce(旧Magento)、Microsoft Dynamics 365など主要プラットフォームとシームレスに連携し、EC・通販事業者がデータを一元管理しながら適切なタイミングでの顧客アプローチを自動化することが可能だ。

今回の日本市場への本格展開にあわせて、国内企業向けに翻訳品質の向上、日本語表記の改善、サイト速度の向上といったアップデートを実施。世界標準の技術と、日本市場に特化したUX・サポート体制を組み合わせ、国内での事業拡大を進めていくと発表した。

■「なぜ日本なのか?」Dotdigitalが日本市場に期待すること

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同社CEOのミラン・パテル氏は、Dotdigital日本支社の設立発表と日本市場への期待について語った。

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パテル氏は、同社が重視する協力関係の要素として「プラットフォーム」「人材」「パートナー」の3つを挙げた。
「一つ目の柱はプラットフォームであり、R&D(研究開発)にも投資を行い、確実に利益を生み出していく。二つ目は人材への投資で、個々の人材だけでなくコミュニティ全体への重要性も認識している。三つ目はパートナーの皆様であり、これら三つの柱を私たちの事業と共に進めている」と述べた。

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日本支社設立にあたり、「なぜ日本なのか」というテーマについて、パテル氏は「世界第4位のEC市場であること」「戦略的パートナー(ECプラットフォーム)の強い成長力」「マーケットフィットへの期待」の3点を指摘した。

また「日本市場で望むこと」として「市場をリードする存在となること」「信頼されるブランドを構築すること」を強調し、「期待していること」については「中堅から大手企業向けコマース分野への参入」「強固なパートナーエコシステムの構築と顧客からの信頼獲得」を示した。

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「日本市場への投資」については、「人材」「プロダクト」「パートナー」の3分野において投資を行っていくと説明した。

■プラットフォームだけではない事業者向けのローカライズで顧客体験向上

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日本法人の代表である上崎理会子氏からは、設立の背景や戦略、日本市場における事業計画について説明が行われた。

上崎氏は、日本法人設立の背景について「日本のEC業界では人材不足が指摘されている中、AIの力を活用し、限られたリソースでより良い顧客体験を実現することを目的として、この度法人化に至りました」と述べた。

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すでにサービスを利用している日本の事業者からのフィードバックとして「かご落ち(カートに入れた商品を購入せず離脱すること)対策経由の売上が8倍に増えた」「リピート顧客が右肩下がりだったのに、プログラム設定から一か月後に平行線になった」「お客様からのメールが届かないクレーム対応が激減した(メールがしっかり届くようになった)」「目標だったクリック率4%が一か月で達成できた」といった内容を報告した。

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また、設立前からの2年間における日本でのDotdigitalの実績として、パートナー契約数が1,900%増、導入事業者数が800%増、日本での売上が565%増加したと伝えた。さらに、メールの開封率は60%、ユニークオープン率は43%、CTRは3%に達し、昨年代比でメール経由売上の平均伸び率が43%増となったことも報告された。

ローカライズについてはプラットフォーム上で対応しているだけでなく、日本法人独自の事業者向けアプローチにおいても実施しているとした。

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上崎氏は「日本のお客様がどのようなサービス導入やサポートを必要としているのかに、真摯に耳を傾けています。その取り組みの一環として、今年1月からはお客様のオフィスに訪問し、約2時間のマーケティング戦略ワークショップを実施するサービスを展開しています」と説明した。

■日本向けに特化したプラットフォームへローカライズ

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Director of Operations JAPACのマーク・ウォレス氏からは、日本への投資(プロダクト)やローカライズについて説明があった。
「日本への投資(プロダクト)」としては、「翻訳」「ローカリゼーション」「スピード」「タイム・トゥ・バリューの短縮」の4点が挙げられた。

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日本での事業展開に際し、日本企業向けの機能アップデートが行われ、主要機能の強化が実施された。これにより、プラットフォーム全体でより直感的かつシームレスな体験を提供できるよう改善が図られている。

【アップデートの主な内容】
・正しい名前順序
・日本語の日付形式
・日本語での会社名表示
・完全ローカライズされた請求書

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また、プラットフォームの速度と信頼性が大幅に向上した。より高速かつ安定した体験を提供するため、主要なインフラストラクチャへの投資を行い、日本国内のサイト速度は78%改善した。

【プラットフォームの高速化と信頼性向上】
・集中型グローバルデータベースを構築
・リクエストごとのクエリ数を削減
・APIの変更によりフロントエンドのロードを軽減

日本国内向けに新たなサービスの開発・提供も進められている。日本市場に最適化するため、時間を節約し効率性を高める新機能が現在開発中である。

【今後展開される予定の主な機能】
・日本向け専用テンプレート
・新AI翻訳ツール
・拡張されたAIサポート

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Dotdigitalは日本法人の設立を通じて、日本市場への本格的な一歩を踏み出した。発表会では、プラットフォームや人材、パートナーへの投資に加え、ローカライズや機能強化の取り組みが紹介され、日本企業とともに成長していく姿勢が示された。今後どのように日本市場で存在感を高めていくのか、その展開に注目したい。

テクニカルライター 後藤 響平


Dotdigital Japan合同会社

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