外付けでも良いのでは? スマホ搭載のワンセグ視聴機能ってホントに必要か?【デジ通】


スマートフォンの普及が始まった頃、ガラケーには当たり前のように搭載されていたワンセグチューナーなどの日本向けの独自機能がないことが指摘されたりしていた。しかし、最近では国内メーカーのAndroidスマートフォンを中心として、ワンセグチューナーが搭載されることは珍しくなくなった。

また、外付けのチューナーなども登場し、多くの携帯端末で直接テレビを受信できるようになっている。タブレットの中には、フルセグを搭載するモデルまで登場してきた。iPhoneのようにグローバル仕様になっているスマートフォンはワンセグ自体が搭載されていない製品もあるにはある。視聴する機会があるのかどうかといった部分はあるが、せっかく搭載されているのだから使わない手はないとも思う。そこでスマートフォンにワンセグ機能は必要かについて考えてみたい。

■日本仕様ではスマホにワンセグ機能搭載が当たり前に
スマートフォンの登場当初、ワンセグに対応している製品はほとんどなかった。スマートフォン普及のためにはワンセグチューナーが必要と言われたこともあったが、ネットによる動画配信の利用者なども増加し、今ではこの機能はそれほど重要視されていないように見える。それでも、スポーツ観戦など外出時にテレビ番組を視聴するには、地デジ電波を直接受信できるワンセグは有用性が高い。

最近では国内メーカー製を中心として、多くのAndroidスマートフォンがワンセグチューナーを搭載している。また、一部の製品では通常のテレビと同じフルセグチューナーを搭載した製品も登場している。

その一方で、iPhoneのようにテレビチューナー自体を搭載しない製品もある。こうした製品でワンセグを受信するための外付けチューナーが販売されている。これらのチューナーを使用することで、ほとんどのスマートフォンでテレビ視聴が可能となった。

■屋内だと電波が入りにくくなる内蔵チューナー、それに対応できる外付けチューナー
ワンセグはテレビ放送の電波をスマホで直接受信するため、電波の入りにくいビル内などでは受信しにくい環境になってしまう。いっぽう外付けチューナーの中にはWi-Fiでスマートフォンと接続するタイプがあり、外付けチューナーは窓際の電波を受信しやすい場所に置くことで、本体にワンセグチューナーを内蔵する機種では受信できない環境で視聴できる製品もある。外付けは内蔵と比べて見た目がスマートではないといった点はある。

当然のことだがワンセグは地上波デジタル放送と同じ内容が流れている。例えば東京在住の人が、大阪に行った場合は、番組編成が異なる。このため自分が見たい番組が放送される時間帯(関東での編成)が合っていたとしても、自分がどこにいるか(たとえば関東以外)によっては確実に見れる保証はない(というか見れない)。

電波の状況、たとえば山間部などや都会でもどこでも地下といった電波が届かない場所では、視聴できないという欠点もある。ワンセグ視聴のために外部アンテナから地デジ電波を拾って地下街に向けて電波を飛ばすといったことでもしない限りどこでも視聴できるというわけにはいかない。

さりとてワンセグ視聴機能を完全に廃すべきか、と言われるとイエスとも断言できない。テレビ放送の電波が届けば通信料無料で視聴できるワンセグは、スマートフォンやネット配信が普及しつつある今でも、最も利便性が高い動画配信プラットフォームであることは間違いないからだ。

年間を通じて見ればワンセグ機能は、それほど必要ない機能といえるだろうが、プロスポーツのシーズン中などは、ワンセグ機能はやはりあったほうが便利だ。消極的結論ではあるが、著作権など権利の問題が解決し現在放送されているテレビ番組と同じものがリアルタイムでネット配信され、なおかつ無料で見れるようにでもならない限り、ワンセグ機能は残っていくだろう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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