カゴメは、朝にトマトを摂ると機能性成分“リコピン”が効率的に吸収されることを確認。2015年3月26日から開催される日本農芸化学会2015年度大会で発表する予定であることを明らかにした。
体内での栄養成分の消化吸収や代謝には1日のリズム(サーカディアンリズム)が存在し、栄養成分を摂る時間帯によってその吸収効率が異なることが分かってきている。カゴメでは、トマトに含まれる抗酸化作用をもつ機能性成分“リコピン”に注目し、これまでに様々な健康機能を明らかにしてきたという。今回の研究では、トマトを摂取する時間帯とリコピンの体内への吸収効率の関係について調査した。
ラットを、朝トマト群、昼トマト群、夜トマト群に分け、朝・昼・夜に1匹あたりに 6gずつ、通常飼料もしくはトマト含有飼料(トマトの凍結乾燥粉末を 10%含む飼料)を与えた(下図左)。この方法で4週間飼育し、最終日にラットの血中リコピン濃度の推移を調べ、そこからリコピン吸収量の指標として、血中濃度曲線下面積(AUC)を算出。その結果、朝トマト群は、昼トマト群及び夜トマト群と比べて、リコピンの吸収量が多いことが分かった。
今回の研究結果より、朝にトマトを摂ると、昼や夜にトマトを摂った時と比べて、リコピンが効率的に体内に吸収されることを、ラットを使った試験で確認したとのこと。今後は、ヒトでも同様の現象が起こるかを明らかにしていくそうだ。
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