Webサービスはどんなパソコンでも、どんなブラウザでも使えると思っている人は多いだろう。しかし、Android上のChromeのようにFlashが動作できないため、特定のサービスが利用できないといったように、Webサービスと言えどもシステム要件が決められている場合がある。
■あまり融通の利かない行政や官公庁のWebサービス
日本でよくあるのが、インターネットバンキングや官庁、地方自治体が提供するWebサービスでWindowsのInternet Explorerの特定バージョンと特定バージョンの「Java Runtime Environment」(JRE)という組み合わせでしか動かないといった。官庁のサイトを使う機会は、確定申告や住民票の取り寄せなどで、それほど多く利用するわけではないだろう。なお、こうした行政や官公庁関連のWebサービスは、あまり融通が利かないことが多く、システムアップデートによって少し古くなったPCやブラウザへの対応は終了していることが多い。
例えば、Youtubeは快適に動画を閲覧するため動作要件を設けている。Youtube動画をストレスなく楽しむためには「Windows 7 以降、Mac OS X 10.7 以降、Ubuntu 10 以降、または Linux OS 11 以降」としている。しかもOSを開発しているメーカーの思惑など考えてもいないことが多い。
マイクロソフトはWindows Vistaのサポートを現在も続けているが、YouTubeでは一部の視聴環境でVistaのサポートを終了しており、なにか問題があっても対応されることはないという状態である。
これを見るとわかるがYouTubeの場合、2006年にリリースされたWindows Vistaはサポート対象外となっている。2009年にリリースされたWindows 7以降が対象だ。Macは2009年にリリースされたMac OS X v10.6 Snow Leopardのサポートが終了し、2011年にリリースされた10.7のOS X Lionからのサポートとなっている。これはWindowsよりも動作要件は厳しい。
ただ、OS X Lionの動作要件はインテルのCore 2 Duo以上なので、これを採用したMacは2006年から登場している。OSを対応のものに変更する必要はあるがハードウェアとしては8年程度前の製品までは対応している形になる。
■同じGoogle系サービスでも対応は異なる
Youtubeと同じGoogle系のサービスであるGmailは、Webブラウザを動作要件にしており、最新版のブラウザか、1つ前のメジャーリリースまでを必要なサポート要件としている。
このような動作要件の明確化は、Googleだけではない。もちろん日本でも行われており、たとえば利用者の多いYahoo! JAPANも推奨ブラウザを指定している。
このように現在では、Webサービスを利用するために、最低でも1つ前、または最新のブラウザを使う必要がある。Windows XPをいまだに利用している人は、それだけでWebサービスが利用できなくなってしまう可能性がある。そして推奨ブラウザでなかったり、システム要件を満たしていないことがわかれば、サポートや補償等が受けられなくなってしまうことに注意しよう。
上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]
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