- 2026-9-2
- ITビジネス
- オフラインで動く映像AI!カナリアテックが自律型案内ロボットを披露【IVS2026】 はコメントを受け付けていません

来庁者の用件を聞き、障害物を避けながら目的の窓口まで自律的に案内する。IVS2026に出展した滋賀発のスタートアップ「Kanaria Tech(カナリアテック)」は、オフライン環境でも動作する映像AI搭載の案内ロボットを披露した。草津市役所で実証実験を進める同社の技術と、自治体から病院、空港、大型商業施設へと広がる活用の可能性に迫る。
■ステレオカメラとAIが空間を認識、人に寄り添う自律型案内ロボット
カナリアテックが開発を進める案内ロボットの大きな特徴は、周囲の状況をリアルタイムで判断し、自律走行できる点にある。
IVSの展示ブースに登場した丸みを帯びた愛らしいフォルムのロボットは、水の妖精をモチーフにデザインされた3Dプリンター製のプロトタイプだ。機体にはステレオカメラや各種センサーが搭載されており、周囲にいる人物や障害物を検知する。

あらかじめプログラムされた固定ルートを走行するだけでなく、周囲の状況を認識しながら障害物を回避し、利用者を目的地まで案内できるという。
現在、このロボットは滋賀県の草津市役所で実証実験が進められている。展示機のディスプレイには「草津市役所へようこそ」と表示され、実際の自治体窓口での利用を想定した仕様となっていた。

来庁者が近づくと、カメラが人物を認識し、「何のご用件ですか?」と会話を始める。利用者の目的を聞き取ったうえで、ロボットが先導し、該当する窓口まで案内する仕組みだ。案内対象の利用者が視界から外れると、それまでの会話や案内のセッションを終了し、次の来庁者への対応に移る。
さらに、カメラを通じて利用者の特徴を認識し、子ども連れと判断した場合には、保護者が書類を記入している間、ロボットの画面上でゲームなどの子ども向けコンテンツを提供する機能も備えているという。
単なる道案内にとどまらず、来庁者の待ち時間や施設内での体験を、より良いものにする工夫が凝らされている。
■多言語対応で自治体案内をサポート、今後は幅広い施設への展開を目指す
案内ロボットは多言語での案内にも対応しており、基本となる3言語で利用者とコミュニケーションできる。相手が話した言語を認識し、同じ言語で応答することが可能だという。
訪日外国人旅行者や日本で暮らす外国人が増える中、自治体窓口では多言語対応の重要性が高まっている。こうした案内業務の一部をロボットが担うことで、来庁者の利便性向上だけでなく、職員の負担軽減にもつながることが期待される。
担当者によれば、現在は最初の1台を社会で着実に稼働させ、その実績をもとに導入先を広げていく段階だという。
今後は自治体での実証を足掛かりに、病院や空港、大型商業施設など、多くの人が行き交い、案内業務へのニーズが高い施設への展開を目指している。
滋賀県から生まれたスタートアップが、映像AIとロボティクスを融合した技術で社会課題の解決に挑む。最初の1台から、どのように導入先を広げていくのか。今後の展開に注目したい。

■IVS2026におけるスタートアップ展示の熱気
カナリアテックが出展したのは、次世代を生み出すすべての人に開かれた「IVS」エリアだ。
同エリア内で展開されたスタートアップ展示「Startup Market」には、最新のテクノロジーや新たなアイデアを持つ国内外の企業が集結した。投資家や事業会社などとの活発な商談やネットワーキングも行われていた。
カナリアテックのように、AIとハードウェアを組み合わせ、実際の施設や業務での活用を目指すスタートアップも、会場で存在感を示していた。
■Kanaria Tech(カナリアテック)
■IVS2026 公式サイト
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代表取締役・ITライフハック代表
ITライフハック編集長・ライター
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