- 2014-4-21
- デジタル家電
- 3DS, ゲーム, すれ違い通信, デジ通, 任天堂, 携帯ゲーム機, 海外普及
- ポケモン新作のおかげでようやく海外でも売れ出したニンテンドー3DS【デジ通】 はコメントを受け付けていません
パズドラ、 魔法使いと黒猫のウィズ、ガールフレンド(仮)といったスマートフォンやタブレットでプレイできるゲームの爆発的ヒットにより携帯ゲーム機を必要とせず手軽にゲームができるようになった。海外では、この傾向が強く携帯ゲーム機全体の市場が不振だった。
そうはいっても日本では、ニンテンドー3DSやPS Vitaと携帯ゲーム機はいまだにそれなりに人気がある。これに対して海外はニンテンドーDSが売れていた頃に比べ、かなり苦戦している。特にニンテンドー3DS(以下、3DS)が売れないのだ。こうした状況が2013年秋にポケモンの新作が登場したことにより、2013年末のクリスマス商戦から3DS販売に勢いがついたがようだ。しかし、このゲーム機ならではの楽しみ方を知らない方も多いようで、DSと同等に普及するのはかなり難しそうだ。
■相変わらずの「すれちがい通信」不況
昨年「日本じゃ余裕だけれども・・・ すれちがい通信を使って3DSの北米での普及度合を調べてみた」という記事で調査したように3DSの特徴の1つに、「すれちがい通信」機能がある。本体内蔵のWi-Fiが届く範囲に、他の3DSが近づくと自動的に通信し合いデータをやり取りし、ゲーム内のアイテムを交換できるような仕組みだ。この仕組みを活かすには、電源を切らずにスリープ状態にし、移動時には常に持ち運ぶことが必要だ。
しかし海外では子供のユーザーにメインに売れていることもあり、本体を持っていても、この機能の存在すら知らないユーザーが多いようだ。日本では、人口が密集していることもあり、数時間で多数の「すれちがい通信」が体験できる。しかし、海外で国土が広い地域や、人口の少ない地域では、3DS所有者が近くに来ること自体が珍しいためそれも難しい。
任天堂はそのような環境でも「すれちがい」を楽しめるように、「すれちがい通信中継所」という新しい仕組みをつくり「すれちがい」をしやすくした。アメリカではすれちがいすることが少なかったが、ポケモンの新作や廉価版の2DSもあり本体自体がある程度売れ、中継所もできたため、2014年に入ると以前に比べ、すれちがいはしやすくなっている。しかし、日本に比べると、昨年同様その機会はかなり少ないと言える。
■機能があることを知らないアメリカの子供たち
実際に、アメリカで3DSユーザーの中心である子供の使い方を見ていると、DSの時と同じようにゲームを遊んだ後には、即座に電源を切るなど、すれちがい通信の機能を活かせていないケースも多い。これは、そもそもすれちがい通信という機能があることを知らないからだ。
もちろん、この機能を理解して楽しんでいるユーザーも増えつつある。そうしたユーザーが、3DSを持つ友人にすれちがい通信の楽しみ方を教え合うことで、ようやく普及が始まっている。日本でも3DS発売当初しばらくは似たような状況だったが、ようやく日本における2年前と同等のような状況がやってきたと言える(発売してから3年目ではあるが・・・)。
このように3DSならではの楽しみ方が今後ゆっくりと伝わっていくだろう。ただ、AndroidやiOS端末でプレイするゲームも進化しつつあり、携帯ゲーム機が全盛だった頃ように爆発的に普及する時代は、もはや終わりを告げたと見たほうがいいのかもしれない。
上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]
■ITライフハック
■ITライフハック Twitter
■ITライフハック Facebook
■デジ通の記事をもっと見る
・ようやく普及に弾みがつくか? 小型・低価格化が進む4Kテレビ
・ノートにも4K時代到来!4KのIGZO液晶を採用した東芝が「dynabook T954」
・DOCからDOCXへOffice 2003のサポート終了でこれからは新しいファイル形式を使うべし
・いつ買うの? 今でしょ? ソニーのVAIOが買える最後のチャンス!
・日本での評判は? アメリカで人気の口コミサイト「Yelp」が日本上陸