CEATEC Japan 2016で見たNECのスゴイ技術「ウォークスルー顔認証」

  • 2016-10-7
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本日まで千葉県幕張メッセで開催中の「CEATEC Japan 2016」(以下、CEATEC)。最新のテクノロジーやソリューションがぎっしり詰まったCEATECで、ITを活用して生活を便利で豊かにしてくれるであろう技術を見てきたので紹介しよう。

■一瞬で本人確認が完了する「ウォークスルー顔認証」
NECのブースで注目を集めているのが顔認証を活用した「ウォークスルー顔認証システム」だ。同システムは、今夏に開催されたリオオリンピックにおいて、リオデジャネイロに設置された「Tokyo 2020 Japan House」において実際に運用されたシステムで、CEATEC会場に体験コーナーを設置し、そのシステムを体験できるようになっている。

ウォークスルー顔認証システムの説明


■人の流れを止めないスムーズさで顔認識を行う
自動的に自分の顔を覚えてくれるわけではないので、最初はIDカードと撮影した顔を紐づける設定(十数秒)を行う必要はある。

一度、この設定を行えば、あとはIDカードをかざしてIDカードを認識すると同時に顔認証が行われ本人確認が行われる。

実際に体験してきたが、本当に一瞬で本人確認が行われる。しかも、10万人に1人間違えるかどうかといった精度とのこと。

ウォークスルーという冠通り、人の流れを止めさせないストレスフリーの顔認証システムのスゴさを実体験できた。

登録前に身分証明用で自分の顔データと紐づけるIDカードを用意


最初にIDカードを読み取らせてデータベースに登録


自分の顔写真を撮影。そのままIDカードと紐付けされる。


ブース内に設けられた体験コーナー


実際に顔認証システムを体験することができる。


■応用次第で生活がより便利に
この顔認証システム、何も入退館のためだけに使うというのではなく、いくつもの応用が可能だと思った。

たとえば銀行のATMでの利用でも、現在のようにカードを入れて暗証番号を入力、手のひらをセンサーに押し付けたり、指紋認証のために指を置くなどということが不要になる。

銀行のカードをかざして顔認証するだけで本人確認が完了、必要な金額を入力する(音声入力もアリ?)だけで現金が引き出せるようになる。あの給料日のATM前の長蛇の列を見ることがなくなる日が来るかもしれない。

■顔認証の導入でパスワード疲れをなくせ
日常生活における顔認証以外での用途として、すぐにでも応用できそうなのがスマートフォン、タブレット、パソコンといった機器のパスワード入力の代わりに使うこと。特に業務での利用となると、セキュリティ上、IDとパスワードの入力は必須となる。

パソコンを起動したら、Windowsにログオンする際にIDとパスワードを入力する。席を離れるときは、ログオン画面にして、戻ってきたらまたパスワード入力なんて業務効率を考えるとこの上なく不便だ。

パソコンだけでなくスマホのスリープ解除にもパスワード入力、タブレットの起動でもパスワード入力と、世の中、IDとパスワード入力が必要なものがあふれている。

そのおかげで何かあるたびにIDとパスワードを入力させられることに心底疲れてしまう「パスワード疲れ」という言葉が登場してきた。

今回紹介したNECの顔認証技術は、このパスワード疲れをなくしてくれる有力候補と言えるだろう。CEATECは本日まで、興味のある人は、実際に出向いてみることをおススメしたい。


ウォークスルー顔認証システム
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