共創型イベントにファン殺到!世界累計2.7億DLの名作ゲーム『Sky 星を紡ぐ子どもたち』がファンの創作活動を公式にサポート

  • 2025-12-5
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『Sky 星を紡ぐ子どもたち』(以下、『Sky』)とは、世界累計2.7億DLのカリスマ的な人気を誇るゲーム。 2025年11月29日(土)・30日(日)の2日間にわたり、「二子玉川ライズ スタジオ&ホール」で、ファンとともに創り上げるアートの祭典「Sky ArtFest(スカイアートフェス)」が開催された。

このイベントは、thatgamecompany(以下、TGC)が主体となって「ファンの創作発表の場」を用意したもので、これまでアンオフィシャルで行われていたファンによる創作展示や作品の頒布活動などを、“公式にサポート”する新たな試みだ。

ゲーム会社として、ファン主導の創作活動を公式に支援する取り組みは、世界のなかでも珍しい。「Sky」が大切にしてきた“思いやり”や“つながり”の精神を体現する白熱した2日間のイベントをリポートした。

■『Sky』は争いも言葉もない世界。手をつないで “つながり”の明かりを灯す

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『Sky』は、TGCが開発した幻想的で美しいオープンワールド型のアドベンチャーゲーム。ゲームの目的は「落ちてしまった星々を再び星座の元に届け、滅びの地に希望を取り戻す」こと。世界中のプレイヤーたちが旅を通じて協力しあい、感情を共有し、友情を育むことができる点が特徴だ。

スマホ(iOS/Android)やNintendo Switch、PS4などでプレイでき、プレイヤー総数は世界中で2.7億人以上。Z世代の女性を中心に熱狂的な人気を誇る。

この世界では、言葉や文字を使わずに、手をつなぐ、光を分ける、仕草で交流するという非言語コミュニケーションが中心だ。プレイヤー同士は競い合わず、助け合うことで進行し、旅の中で自然に絆が生まれる。

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光の翼を使って滑空や飛行ができ、翼のエネルギーは、キャンドルの火を灯したり大きな声で呼びかけて回復させることができる。他のプレイヤーと出会って協力することで楽しさが増す。まるで絵本の中を旅しているようで、戦闘もいがみ合いは一切なく、ゆったりと癒やされながらプレイできる。

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Skyの思想は、2012年に世界を驚かせた『風ノ旅ビト(Journey)』に由来する。風ノ旅ビトでは、砂漠を旅するプレイヤー同士が、言葉なしで偶然出会い、助け合うことで深い心のつながりを体験できる画期的な仕組みが話題になった。『Sky』はこの「言葉を使わず心を通わせる体験」を受け継ぎ、オンライン上での協力・優しさをさらに発展させた作品だ。

『Sky』を開発・運営するのは、2006年に設立されたアメリカ合衆国カリフォルニア州に本社を構えるTGC。世界各国から開発スタッフが集まる、グローバルな開発会社だ。世界中の人々のつながりを刺激する時代を超えたインタラクティブなエンターテインメントを創造することを目的としたゲームスタジオである。


ビデオゲームで可能な“感情体験”の幅を広げ、あらゆる年齢、文化、背景を持つ人々に親しみ、価値をもたらし、愛されるようにすることをミッションに掲げる。

■インタラクティブコンテンツ、AR体験『Sky Mirror』に長蛇の列

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AR技術を活用し、現実空間に広がるSkyの世界を体験できる特別コンテンツも展開。ゲームの世界と現実がつながる新しいインタラクティブ体験となっていた。

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目の前に自分のアバターが現れ、まるでゲームの世界に飛び込んだかのよう。光や色の演出が柔らかく、最初の数秒で引き込まれる。手を振るとモーショントラッキング技術によりリアルタイムでアバターも同じ動きを再現する。

『Sky』は、いわば協力プレイ重視型のゲーム。多くの時間を見知らぬ他のプレイヤーと共に行動しながら、各地に散らばる精霊を助けキャンドルを集めることで、能力が増えていく。1人では到達できなくても、誰かと手を取り合うことで見える世界があるのだ。

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相手の住む国を知らなくても、性別や年齢が違っても、『Sky』は言葉を使わず心を通わせることができる。自分なりのやり方で相手とつながり、自分らしく存在をすることを、誰も否定することなく丸ごと尊重される世界に没入できる。


『Sky』の世界観を五感で体感できる『Sky Mirror』のコーナーでは、美しく優しい光と音に満ちた空間に、自分自身の分身とも言えるアバターが登場し、生き生きと動き出す。自分の心の動きまでもが映し出されているようで、「Skyらしい思いやりと共感」を味わえるインタラクティブな体験だった。

■Z世代に支持されるのは、単なるゲームを超えた「心の居場所」

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SkyがZ世代を中心に人気を集める理由は、現代社会のストレスやSNS疲れに寄り添う設計にある。ゲームの中では争いがなく、安全な場所で誰も傷つかない、傷つけない癒やされる世界。好きな楽器を選んで即興で演奏を楽しめ、写真や動画、アートで自己表現もできる。こうした要素が、単なるゲームを超えた「心の居場所」として受け入れられている。

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ファンによる創作作品は、並べるや否やすぐに完売となる盛況ぶりだ。Skyの魅力は、ゲームの中だけにとどまらない。精霊や光を通じた「非言語コミュニケーション」を通じて、ファンコミュニティやアート文化が自然発生し、文化的価値とムーブメントへと発展している。オンラインと現実の両方で交流が生まれ、この世界観と音楽の美しさがSNSで拡散した。これらの要素が重なり合い、『Sky』は世界的な文化現象に近い盛り上がりを見せている。

■ゲーム内で音楽を奏でて誰かとつながる体験は『Sky』の “優しさのデザイン”を象徴する要素

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TGCに所属するクリエイターで、リード・オーディオ・デザイナーを務める水谷立(みずたに・りつ)さんが11月29日にステージに登壇し、その場でサウンドをクリエイトした。

これまで環境音・演出音といった「音のデザイン」を通して、言語に頼らず「感情」「世界観」を伝える試みに力を入れてきた人だ。また「日本市場に向けたプロモーション」を担うジャパン・ブランド・リードでもあり、日本語圏のプレイヤーやファンに向けた発信を担当する。

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「日本のゲーム市場は、とにかくコミュニティの熱量が高いのが大きな特徴。今回のアートフェスをご覧になればわかるように、趣味の共有が非常に活発です。コミュニティ内でも、イラストや詩集、テキスト、手芸などクリエイティブなセンスを発揮される方が多く、皆さんが自分の好き&得意で自己表現し、それらを受け入れる文化が深く根付いています」(水谷さん)

今回の「Sky ArtFest」で浮き彫りになったのは、2.7億人が愛するゲームが、いまや“作品”としてだけでなく、“文化”として成熟し始めているという事実だ。争いも競争もない世界を舞台に、言葉を使わず心でつながり合う体験は、現実世界においても新たなコミュニティの形を生み出しつつある。

ファンが自ら作品を生み、共有し、それを企業が尊重し後押しする。ゲームとプレイヤー、運営とコミュニティ――その境界を溶かしながら進むTGCの挑戦は、間違いなく次のエンターテインメントの潮流を示している。

“光を分け合う”という『Sky』の精神は、ゲームの枠を越えて、現実世界へと確かに広がっていた。今後この優しい灯りが、どんな形でコミュニティと文化を照らしていくのか――その続きが楽しみでならない。

テクニカルライター 脇谷 美佳子


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