五感で感じる“いのち”の体験空間!「いのちの遊び場 クラゲ館」【大阪・関西万博】

  • 2025-7-14
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大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンとして登場した「いのちの遊び場 クラゲ館」は、数学者・音楽家として知られる中島さち子氏がプロデュースした体験型パビリオンだ。協賛には大日本印刷(DNP)が名を連ねており、「いのちを高める」というテーマのもと、年齢や障がいを問わず、誰もが“いのち”と“創造性”を全身で感じ取れる場として構成されている。

■地上まで続く“遊びの丘”──「プレイマウンテン」では全身で生命にふれる
「いのちの遊び場 クラゲ館」へのアプローチは、まるで生命の躍動をたどる旅のようだ。入り口から続く坂道状のアート空間「プレイマウンテン」は、来場者が地上から丘の上へと緩やかに登っていく構造になっており、まさに“丘”そのものが展示の一部となっている。

この「プレイマウンテン」は、ただの通路ではない。全身を使って遊べる“いのちの原体験”の場として設計されており、途中には不思議な形をした白いオブジェが点在。そのひとつが《振るーと》と呼ばれる柔らかい造形物で、遠くから見ると触手のようにも見えるこの作品は、実際に触れることができるインタラクティブな仕掛けになっている。中には鈴が入っているものもあり、探し当てることで宝探しのような体験も味わえる。

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《振るーと》は、外から見た印象とは異なり、やさしい感触で子どもから大人まで誰もが自然と手を伸ばしたくなる造形だ。こうした作品群は、いのちを「見る」だけでなく「感じる」ための入口として、大阪・関西万博ならではの体験価値を生み出している。

■思考のかけらが集まり、未来を育む「いのちのゆらぎ場」
白い屋根に覆われた「いのちのゆらぎ場」は、クラゲ館の中でもっとも開かれた空間。風が通り抜ける心地よい場所で、来場者は自由に立ち寄り、五感で“いのち”を感じることができる。

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このエリアの中心展示のひとつが《Co-クラゲ》。様々な「問い」に対して自分の思い・考えをペンで書く体験展示だ。

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来場者はそれに対して自分の思いや考えを短冊にペンで書き込む。寄せられた声は、やがて《創造の木》に吊るされ、会期を通じてクラゲ館のなかで“成長”していく──まさに共創型のアート体験だ。

その《創造の木》は、たくさんの短冊がゆらめく巨大な造形物。風に揺れる一枚一枚が人々の願いや価値観の象徴であり、まるでクラゲの触手のようにやさしく空間を彩っている。自分の思いが空間の一部になる感覚は、訪れた人に強い印象を残すだろう。

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また、場内には《ミドルクラゲ 海月(うみつき)》と呼ばれる幻想的なクラゲ型の装飾も登場。その存在は“いのち”のゆらぎと神秘を、視覚的にやわらかく表現している。

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「いのちのゆらぎ場」は、観察するだけでなく、自ら問いに答え、他者と“思い”を交わす場所。アートと対話を通じて、未来への新たな気づきを育む空間となっている。

■地下で出会う“音の根っこ”──五感でたどる「わたしを聴く」体験
「いのちの遊び場 クラゲ館」の地下空間は、まさに“いのちの根っこ”へとつながる特別な場所。「わたしを聴く」と名付けられたこのエリアでは、視覚の刺激をあえて抑え、音と振動だけで感性を研ぎ澄ます没入体験が待っている。

ここに響くのは、フィールドレコーディングの第一人者・柳沢英輔氏によって記録された世界中の音の数々。風が奏でるエオリアンハープ、水中音、コウモリの超音波を人間の耳で聴けるよう加工した不思議な音響──そのどれもが空間のあちこちから立体的に響き、来場者を“音の旅”へと誘う。

座る位置によって聴こえる音が変化する構造もユニークだ。北海道・メムの森で揺れる木々のざわめき、佐渡島の焚き火のはぜる音、ベトナムのカエルの鳴き声などが、まるでその場所にいるかのように響き渡る。そして、フィナーレを飾るのはゴングの音が空間を回るように響く圧巻の演出。

この空間に“特別な動き”はない。ただ静かに座り、耳を澄ませ、自分自身の“根っこ”と対話するひととき。それこそが「わたしを聴く」の真骨頂であり、心の奥深くに届く音の体験となる。

■音と光に包まれる新たな祝祭体験「わたしを祝う」
クラゲ館の旅の最終章を飾るのが、地下フロアにある「わたしを祝う」だ。ここは“いのちの根っこ”として、自らの存在そのものを肯定し、祝福するための、壮大で幻想的なフィナーレとなっている。

この展示では、360度を取り囲む映像と音響が来場者を包み込む、全身没入型の空間が広がる。序盤では、子どもたちが描いたクラゲたちが映像として登場し、来場者は彼らと共に「いのちの誕生」や「雄大な自然の風景」を旅する。まるで原始生物クラゲとともに、時空を超えて生命の始まりへといざなわれるような感覚を味わえる。

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そして展示が進むにつれ、空気は一変。国立民族学博物館の協力のもと、世界各地の仮面が登場し、祭りのリズムが高まっていく。クライマックスでは、国内外の“創造的な祭り”が映像とともに舞い踊る。アイヌ文化を含む日本各地13箇所と、海外3ヶ国4パターンの祭りから、ランダムで5種類がセレクトされ、空間を彩る。

さらに特筆すべきは、常時2名以上の音楽家による生演奏だ。映像と音楽がシンクロしながら、「いのちの旅」(作曲:中島)に乗せた即興のライブ演奏が空間全体を盛り上げる。観客自身も歩いたり踊ったりしながら、展示の一部として“いのちの祝祭”を共に創り上げていく。

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まさにこれは、クラゲ館の集大成とも言える瞬間。“いのちの旅”を経てたどり着く場所であり、万人万物のいのちを賛美する、あたらしいかたちの“祝祭”だ。

「いのちの遊び場 クラゲ館」公式サイト

大阪・関西万博 公式サイト
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