- 2024-12-9
- ITビジネス
- 生成AIを活用したSaaSプロダクトの変革とビジョンを発表!三井住友ファイナンス&リース、自社開発による生成AIツール「SakAI(仮称)」を初公開 はコメントを受け付けていません
三井住友ファイナンス&リース株式会社(SMFL)は2024年12月3日(火)、2030 年に向けたDX 戦略「drive DX 2030」の一環とし、自社開発の生成 AI ツール「SakAI(仮称)」を初公開するラウンドテーブルを開催した。
三井住友ファイナンス&リース株式会社は、2024年10月に発表した「drive DX 2030」プロジェクトの一環として、生成AIを活用したSaaSプロダクトの変革とビジョンについてのメディア向けラウンドテーブルを2024年12月3日(火)に開催した。同ラウンドテーブルにて、自社開発の生成AIツール「SakAI(仮称)」(以下、「SakAI」)を初公開した。
■SMFL流デジタルセールスの特色と課題
SMFLは2030年を目標に「モノに関するSaaSのトップランナー」となり、「金融×事業×DX」を通じてお客さまの成長と社会課題の解決に貢献することを掲げたコミットメント「drive DX 2030」を2024年10月4日(金)に発表した。
“drive DX 2030” ウェブサイトURL:https://www.smfl.co.jp/drivedx2030/
SMFLは独自開発したSaaSプロダクト「assetforce」を多くのお客さまへ提供し、モノのライフサイクルやモノが生み出すデータの管理の効率化に貢献してきた。ラウンドテーブルでは、assetforceに自社開発の生成AIツール「SakAI」を活用することによる、SMFLのセールスプロセスと導入するお客さまにおけるプロダクト体験価値の変革についてプレゼンテーションを行った。
はじめに、assetforceのセールス活動を行うDX推進部 上席部長代理の縄野 雄大氏より、SMFLにおけるassetforceセールスの特色と生成AIツール「SakAI」活用によるセールスプロセスの変革について、下記のように発表した。
「assetforceのセールス活動のゴールは、お客さまにご契約いただくことではなく、課題が着実に解決されるまで支援し、お客さまが自走し、使いこなしていただけるようになることです。同社のセールス活動の強みは大きく3つあり、1つ目は、同社の金融サービス・SaaSプロダクトの強みの両方を理解・提案できること。2つ目はリースの提案を通じたお客さまのビジネスへの深い理解と提案力。3つ目はassetforceの具体的な操作方法・設定方法の理解と、アジャイル的なアプローチが実践できる点です。
お客さまの課題に対して、的確にフィットした形でassetforceを提案するためには、そのスキルを持つ人材の拡充が必要です。さまざまな事例を踏まえ、より多くのお客さまにスピード感をもって提案していくため、生成AIツール『SakAI』が開発されました。10月よりセールス現場での実証を開始しており、これまでの膨大なセールスのナレッジを学習した『SakAI』は、全社的なセールス成果の集合知として利用されています。今後の活用状況や提案結果を見ながら、『SakAI』を、assetforceセールスの良きパートナーとして育てていければと思っております。」
■生成AIツール「SakAI」を初公開。デモンストレーションも実施
続いて、「SakAI」の開発を担当するデジタルラボ スペシャリスト寺尾 宣彦氏より、「SakAI」の開発プロジェクトとassetforceのお客さまの体験価値の変革について、デモンストレーションを交えながら次のように発表した。
「生成AIツール『SakAI』は、わずか2ヶ月でセールスでの実証に至りました。『SakAI』は、assetforceのセールスフェーズにおける営業プロセスの変革に限らず、導入・運用フェーズにおけるassetforceの設定、要件定義、コーディングなどの自動化を行うことができます。
『SakAI』の活用により、お客さまと親和性の高い過去の導入事例の検索を数秒で行うことができ、検索された導入事例を基に、お客さまの課題にフィットしたアポイントメールの作成が可能です。アポイント獲得後の訪問時には、ヒアリングしたお客さまの業務プロセスをテキストで入力するだけで、プロセスマップを作成し、assetforce上のワークフローとしての設定を自動で行ったうえで、お客さまに提示できます。これにより、初回訪問時からassetforceの具体的な活用イメージを持っていただくことができます。
また、『SakAI』をassetforce導入企業に提供することで、お客さまにおけるassetforceのさまざまな設定作業やスクリプトの生成・設定作業の自動化が可能となります。これにより、ITスキルや人的なリソースの有無にかかわらず、より多くの方にassetforceをより高度で自在にご利用いただけます。」
■生成AIテクノロジーを活用した今後の展望・ビジョン
最後に理事・デジタルラボ所長の藤原 雄氏より、生成AIテクノロジーを活用した今後の展望・ビジョンについてを発表した。
「今後、同社は生成AIツール『SakAI』の活用範囲を拡大していく方針です。社内においてはassetforce以外のSaaSプロダクトへ活用の幅を広げ、SaaSセールス・提案の全体の質を向上させるだけではなく、早期の育成・経験値獲得によるデジタルセールス人材層の拡大を進めていきます。また、assetforceのご利用企業に対しては、プロダクト利用体験の価値最大化を目指します。設定の自動化やスクリプト活用などをAIの力で推進し、ITスキルに依存しない形で高度かつ簡単に、assetforceをご利用いただくことができます。
これにより、assetforceを通じたお客さまの課題解決やビジネスの成長を、より加速させることが可能となります。私たちは既にSaaSプロダクトに生成AIツールを掛け合わせた、新たなステージに到達しています。プロダクトのセールスから導入までの全プロセスを効率化・高度化し、またお客さまのユーザー体験を根本から変革していきます。これが『モノに関わるSaaSのトップランナー』を目指す、同社の提供価値です。」
SMFLは、AIを活用した今後のビジネス展望として、セールスの初動対応に留まらず、セールスフェーズ全体や導入・運用フェーズにおいても生成AIの活用機会を拡大していく構えだ。将来的な生成AIの活用イメージとして、同社のセールスに対しては「assetforce」以外のSaaSプロダクトへの適用を拡大することで、あらゆる顧客にとって最適なSaaSサービスを提供し、より広範に顧客の課題を解決することを目指している。
また、顧客に対しては、「assetforce」のユーザー企業向けに生成AIの利用機能を提供することで、ITスキルに依存せず、誰でも簡単に「assetforce」の高度な活用を実現できるとしている。これにより、プロダクトの利用体験が最大化されることが期待されている。
「SakAI」は「金融×事業×DX」を通じた幅広いソリューションであり、今後の展開が非常に期待されるサービスだ。
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