- 2015-5-22
- カルチャー
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- 世界的著名作家による写真展「Fashion Nude」開催へ【Art Gallery M84】 はコメントを受け付けていません
歌舞伎座(東京・銀座)の真裏に佇むギャラリー「Art Gallery M84」が2015年5月25日(月)より世界的著名作家による写真展「Fashion Nude」を開催する。
同ギャラリーは「アートを展示する場、鑑賞する場、購入する場」としてだけではなく、その先にある「アートを楽しみ、アートを通じて自己表現をしたい人々が気軽に集える場所」である。
ギャラリーオーナーいわく「アートをもっと身近に感じてもらうため、アートを観る楽しみ、作る楽しみ、作家と作家、作家とファン、ファン同士がつながって、アートの可能性を 広げていけるような拠点を目指している」そうである。
■様々なヌード作品を展示
今回の作品展は、Art Gallery M84の第30回目の展示として実施するグループ展だ。
世界的に著名な写真家によるポートレートやファッション写真展は、時々開催されるようになったが、ヌード作品で有名になった写真家の肝心のヌード作品を見かける機会は少ない。
そこで、バロック調の退廃的な雰囲気漂うヌード写真で人気の高いフランスの女流写真家 イリナ・イオネスコ(Irina Ionesco)氏や、女性の身体を静物のように客観視したヌード作品で知られる女性写真家 ルース・バーンハート(Ruth Bernhard)氏、そして波のヌード作品で一躍脚光を浴び、現在世界的となっているアルル写真フェスティバル創立者の一人でもある写真家 ルシアン・クレルグ(Lucien Clergue)氏、サディズム、マゾヒズムとフェティシズムをともなったエロチックなスタイルを確立した写真家 ヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)、自然な美しさと透明で乾いたエロチシズムを感じさせる写真家 ジャンルー・シーフ(Jeanloup Sieff)氏など、世界的著名作家による「Fashion Nude」をテーマとした作品約25点を展示する。
会場では、エロチックなヌード、セクシーなヌード、パワフルなヌード、ワイルドなヌード、マゾヒズムなヌード、サディズムなヌードなどの作品を楽しむことができる。また、ファイルに収めた作品も用意する予定だ。
■作家、および家族からのひと言
「あなたがモデルよ。ダメ笑わないで、もっと色っぽく、あなた美しいわ。何故わざわざ平凡になりたがるの?」
写真家 イリナ・イオネスコ(Irina Ionesco)氏
「男性は女性を魅力的なものとして捉えそれが作品に表れるが、私にとって女性の身体は木になるナッツやリンゴと同じように美しいもの。それは私自身が女性であり、性別から女性の身体を捉えていないから静物のように客観視できる。」
「肉感的な裸体に水と光を効果的に投影した事による美である」
「私の写真は美術館などで見るようなものではない。意味はなく芸術的な価値などないもの。」
「シーフは常に反骨の精神を掲げ、最後まで自らを律し、それは彼の構図や表現の厳格さに現れています。しかし、その反面シーフはワインを愛し、気の利いた駄洒落を飛ばし相手を煙にまいては楽しみ、また一方で写真は”失われた時を求めて”いく、ノスタルジアの感慨を生涯抱いてもいました。」
■イリナ・イオネスコ(Irina Ionesco)氏の略歴
1935年パリでルーマニア移民の家庭に生まれる。幼年期をルーマニア・コンスタンツァで過ごした後、再びフランスに戻る。1965年から写真を撮影し始める。1977年、娘であるエヴァ・イオネスコをモデルに写真集「鏡の神殿」(Temple aux miroirs)を発表しセンセーションを呼ぶ。イオネスコの作風はシュルレアリスムとバロックの混沌と批評され、独特な世界観から賛否評論の評価がある。
■ルース・バーンハート(Ruth Bernhard)氏の略歴
1905年ベルリン生まれ。ドイツで歴史と美術を学んだ後、アメリカに移住。ブツ撮りのスタジオ・フォトグラファーとしてスタート。1930年代前半、MOMAのマシンアート展に出品。1935年にサンタバーバラの海岸で写真家エドワード・ウェストン(Edward Weston)が足元の岩を撮影しているところへ運命的に出会い、彼女が写真の世界にのめり込む事になった。以降、写真作家として、岩や骨、雑貨屋で売っているような小物=静物、スティル・ライフとヌードという2大テーマで創作を開始。1953年頃よりサンフランシスコに移り、アンセル・アダムス等作家達との交流も始まった。
他のシリーズも数多く制作しているが、中には1920年代の起こったバウハウスの影響が感じられる作風もあり、当時の美術運動の動向を知る上でも重要な作品となっている。日本を含む世界中で個展が開催され、二度来日。作品は、MOMA、メトロポリタン美術館、フランス国立図書館等にコレクションされている。1986年にアメリカで出版された写真集The Eternal Bodyは同年のベスト写真集に選ばれた。2006年自宅にて死去、101歳。
■ルシアン・クレルグ(Lucien Clergue)氏の略歴
1934年南フランスアルル生まれ。 1953年19歳でアルルの闘牛場でパブロ・ピカソを初めて撮った時より写真家としてスタート。1950年代後半よりピカソ、ジャン・コクトーの知己を得励ましを受ける。1956年波のヌード作品で一躍脚光を浴び、1957年記念碑的作品集「記憶される肉体」が出版(ポール・エリュアール詩/コクトー序文/ピカソ表紙デザイン)された。1961年にはニューヨーク近代美術館でエドワード・スタイケンが選出した「石元泰博、ビル・ブラント、ルシアン・クレルグ」3人展が開催される。
同時代に15本の短編映画と2本の中編映画も制作。ピカソの晩年30年間を描いた「ピカソ、戦争、愛と平和」でも評価を得る。現在世界的となっているアルル写真フェスティバルの創立者の一人でもあり、以後ディレクターとして1970年代を通じアルルで活動してきた。写真家としての知名度とともに、この写真フェスティバルへの貢献でも知られ、1980年に写真貢献者としてフランスのレジョン・ドヌール、シュバリエ勲章が授与された。
■ヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)氏の略歴
ドイツ・ベルリン生まれ。青年時代から写真に興味を持ちドイツの写真家エルゼ・ジーモン(Else Neulander Simon)のもとで働く。1938年ユダヤ人迫害のためドイツを離れ、シンガポールで短期間ストレーツ・タイムズ社の写真家として働く。1948年オーストラリアの女優ジューン・ブラウンと結婚。戦後、フリーのカメラマンになり、作品は『PLAYBOY』誌を始めとする雑誌に載る。1956年イギリス版『VOGUE』誌と契約してロンドンに移る。1961年にパリに住まいを移し、雑誌『VOGUE』誌を筆頭とする数々のファッション誌のトップカメラマンとして地位を確立。1970年心臓発作に襲われるが、精力的に仕事を広げていった。
彼の作風が一変するのは1971年。ストレスのかかるクライアント優位だった撮影方針から、自分が好む対象だけを追い求める。よりセクシャルに、よりフェティッシュに、よりエレガントに、当時のファッション誌ではタブーだったコールガール、女性による男装等の倒錯、ポルノすれすれのボンテージの姿までも積極的に撮る。1980年代の”Big Nudes” シリーズは、彼のエロチィックな都市のスタイルというテーマが頂点に達した作品。2003年最愛の故郷であるベルリンのプロイセン文化財団に多くの写真コレクションを寄贈。2004年1月ハリウッドで自動車事故のため死去。
■ジャンルー・シーフ(Jeanloup Sieff)氏の略歴
1955年フランス『エル』誌の写真リポーターとしてデビュー。若くして頭角を現し1959年ニエプス写真賞に輝く。マグナム写真家集団に短期間所属しルポルタージュを得意としていたが1960年代ニューヨークに滞在し、世界的なファッション雑誌でパリとニューヨークを往復しながら華やかに活躍。70年代、80年代はヌードなどパーソナルな作品や広告、ポートレートにジヤンルを広げた。
モノクロ写真に徹し多くの名作を残したが風景作品にも傑作が多い。フランス国家の名誉顕彰シュバリエ賞とパリ市芸術家顕彰を受ける。文才にもたけ出版物には必ず自身の長文テキストをよせている。彼の濃厚なモノクロ写真と広角レンズを多用して、視覚を意識的に超えた立体的な感じを持った風景、ヌード、ファッションのイメージを探求。彼が魅了された女性から作り出すイメージは自然な美しさと、透明で乾いたエロチシズムを感じさせ、非常に高い人気を誇っている。2000年9月癌のため現役で活動中に急逝。
■写真展概要
名 称 : 世界的著名作家による写真展「Fashion Nude」
展示作品数 : 約25点
作品購入 : 展示作品は、全て購入可能
主 催 : Art Gallery M84
協 力 : G.I.P.Tokyo
期 間 : 2015年5月25日(月)~2015年6月6日(土)※休館日を除く
場 所 : Art Gallery M84
所 在 地 : 東京都中央区銀座四丁目-11-3 ウインド銀座ビル5階
電 話 : 03-3248-8454
開館時間 : 10:30~18:30(最終日17:00まで)
休 館 日 : 日曜日
入 場 料 : 500円(税込)
■世界的著名作家による写真展「Fashion Nude」
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