【写真や動画の作例あり】「Awesome Intelligence」を搭載!コスパの優等生「Samsung Galaxy A36 5G」実機レビュー

  • 2025-8-8
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2025年6月に発売になったスマートフォン「Samsung Galaxy A36 5G」をメーカーよりお借りしてしばらく使ってみた。Galaxyシリーズの中では普及価格帯、「ミッドレンジ」の製品だ。5万円台という価格設定ながら、上位モデルから受け継いだ機能を巧みに搭載し、コストパフォーマンスを追求した本モデル。その実力をレビューする。

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Samsung Galaxy A36 5G


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Galaxy A36 5G


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同梱品


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Galaxy A36 5G 本体


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Galaxy A36 5G 背面


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Galaxy A36 5G SIMスロット


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Galaxy A36 5G 重量 実測で197g。(SIMカードを含む)


■ミニマルを追求したデザインと質感
まず目を引くのは、無駄を削ぎ落としたミニマルなデザインである。背面のカメラユニットはレンズ部分が飛び出した、最近では当たり前となったデザインではあるが、これを除く全体が平面的で、スッキリとクリーンであり、落ち着いた印象を与える。
背面パネルもガラス製で質感も良好で、安価なモデルにありがちなチープさを感じさせない仕上がりである。
カラーバリエーションは4色、オーサム ラベンダー / オーサム ライム / オーサム ホワイト / オーサム ブラックである。今回お借りしたのはオーサム ライムである。

■屋外でも見やすい、120Hz対応の大画面有機ELディスプレイ
本機はディスプレイに約6.7インチのSuper AMOLED(有機EL)を搭載する。1080 x 2340(FHD+)の高解像度と、有機ELならではの高いコントラストと広色域により、動画配信サービスの映画から日常的に撮影する写真まで、あらゆるコンテンツを鮮やかに表現する。最大120Hzのリフレッシュレートに対応している点もなめらかな操作感に貢献している。

輝度は最大1200 nitsとかなり明るい。炎天下でも十分な視認性を確保できる。

■光学式手ぶれ補正(OIS)を搭載したカメラ部
カメラは、本機を評価する上で大事なポイントと言える。

背面には、約5,000万画素のメイン(広角)カメラ、約800万画素の超広角カメラ、約500万画素のマクロカメラの3つを搭載する。いわゆる3眼構成である。

最大の特長は、この価格帯の製品としては「光学式手ブレ補正(OIS)」を搭載したことだ。これまでこの機能はハイエンド・フラグシップ機には搭載されてきたが、いよいよ本機のようなミッドレンジの製品にも搭載されるようになったという意味で、注目すべきポイントだからだ。

光学式手ぶれ補正は、たとえばレンズユニット自体が物理的に動いて手ブレを打ち消すため、ソフトウェア処理による電子式の手ブレ補正よりも画質の劣化を抑え、特に静止画撮影や低照度の撮影で効果があるといわれている。

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広角(x.5)


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標準(x1)


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ズーム(x2)


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ズーム(x4) デジタルズーム


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ズーム(x10) デジタルズーム最大


【動画】ビデオの作例。歩きながら手持ちで撮影。手ぶれ補正が効いている。

YouTube:https://youtu.be/_qxsFWe2acM

そして、このカメラをソフトウェア面で支えるのが、AIを活用した撮影サポート機能である。撮影後に写真に写り込んでしまった不要なモノを消去できる「AI消しゴム(消しゴムマジック)」や、写真の問題点を自動で分析して補正案を提示する「AI編集サジェスト」はとても便利だ。

〇AI消しゴム(消しゴムマジック)
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ギャラリーアプリを開き写真を見ているところ。参拝客が写り込んでいるが消したいと思ったとする。画面下部、星のアイコンをタップすると、、


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メニューが表示されるので、「AI消しゴム」をタップ。


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するとAIが写真画像を解析して、、


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消去対象範囲を自動的に選択状態にしてくれる。範囲はここで調整可能。そして、「消去」をタップすると、


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消去が完成。見事に参拝客が消えた。


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消去前の写真


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消去後


〇AI編集サジェスト
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ギャラリーアプリで写真を見ているところ。ガラス越しに内装工事中の店舗を撮影したが、ガラスの反射が強くて内部が見えにくい。そこで星のアイコンをタップ。(画面横長の状態では上部に表示)


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メニューが表示され、今度は「反射」を自動検出しているようだ。「反射を消去」をタップすると


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AIが写真画像を解析して、、


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反射を見事に消してくれた。


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反射の消去前の写真


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消去後


これらの機能は毎回完璧に機能するわけではないが、今までできなかったことが簡単にできるようになったことにAI技術の恩恵を感じるものである。楽しんで使いたい機能だ。

■Awesome Intelligence
Galaxy AシリーズのAIは「Awesome Intelligence」と呼称するそうである。
「awesome」は「すごい」「最高」「素晴らしい」「(良い意味で)やばい」という意味で英語圏で若者を中心にとてもよく使われる言葉だ。

本機の設定画面で「便利な機能」>「インテリジェント機能」とたどると「Awesome Intelligence」の機能を含む便利機能の一覧が表示される。

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インテリジェントな便利機能一覧


前述の写真関連のAI機能以外にも本機で利用できるAI機能を3種類紹介しよう。

たとえば「かこって検索」は、WebサイトやSNSを見ていて気になった部分を指で囲むだけで、即座にGoogle検索が実行される機能だ。アプリを切り替える手間なく、シームレスに検索できるこの体験は、一度慣れると手放せなくなる快適さがある。

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スマホの任意のアプリ画面で、何か気になるものを見つけたとき。ホームボタンを長押しして、この機能を呼び出す。指で画面上をくるりと囲むと、


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Googleの画像検索の画面に切り替わり、検索結果が表示される。


さらに「AIセレクト」は画面上に表示された「住所」、「電話番号」、「メールアドレス」、「URL」、「日付」などのテキストを指でなぞるとAIがそれを自動認識し、次のアクションの選択肢をアイコンを並べて提案してくれる機能だ。住所では地図を、電話番号では電話アプリを、日付ではカレンダーアプリをなどと、簡単にアプリが呼び出せるので便利だ。

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たとえばWebブラウザでSamsungの本社の情報を見ているとき、画面の右端から引き出して使うメニュー「エッジパネル」から「AIセレクト」をタップして起動する。


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次に選択する文字の範囲を指でなぞると、その範囲が色が変わり、選択状態になる。さらに「T」アイコン(テキストアイコン)をタップすると、選択範囲の文字をAIが解析して、住所や電話番号が書かれていると認識すると、地図や電話アプリへのリンクアイコンを表示する。


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この場合は、まだほかにも飛び先の候補があるので「三点ボタン」をタップすると、「メッセージを送信」。「連絡先に追加」というリンクアイコンも現れる。


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そして、「マップ」をタップすると、GoogleMapで、この住所付近が表示される。


「読み上げ」機能は、Samsungブラウザと呼ばれるWebブラウザの機能で、閲覧中のWebページの内容をAIが読み上げてくれる機能である。

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Samsungブラウザの「読み上げ」機能で、AIにより文章を読み上げてもらっているところ。


さらにこのほか、AndroidアプリとしてGeminiやChatGPTなどももちろん利用できる。

こうしたAI機能は今後さらに追加されると予想される。このところのAIの驚異的なスピードの進化はスマホの使い勝手も大きく変えてくれそうだ。期待していよう。

■終日利用も余裕。5,000mAhの大容量バッテリー
バッテリーには、5,000mAhの大容量タイプを搭載している。メーカーによると連続動画再生は最長約29時間だという。実際にYoutube動画の連続再生がどのくらいできるかを試してみた。

90%の電池残量の状態で連続再生を開始し、8時間後に残量は50%になった。このペースであれば、100%から0%まで減るのは約20時間ということになる。メーカーの言う最大29時間には届きそうにない結果だったが、Youtubeの場合、通信にも電力が使われていたり、その他省電力の設定が異なるためだろうか。

いすれにしても動画再生で連続20時間も使えるなら、極端に電力を使うゲーム等のアプリを使う以外、ほとんどのケースで余裕で一日はバッテリーが持ちそうだ。

最大45Wの「超急速充電」に対応している点も見逃せない。これにより、万が一充電を忘れ、残量が少ないと気づいた場合でも、短時間で十分なバッテリー量を確保できる。

超急速充電のためのACアダプタは別売となるので注意が必要だ。他社機種用のものでは仕様が異なるため、これより充電スピードが遅くなる場合が多い。

実際に手持ちのACアダプタ(モトローラ製)で急速充電を試したところ、約15Wでの充電となった。この場合、充電時間は0%~80%で約45分だった。もし45Wの充電ができるとすると、この約3倍の充電速度になるので15分ほどで充電が完了することになる。ただし、実際は本体の温度が上がりすぎるなどの条件で制御がかかり、もう少しゆっくりかもしれない。正規のACアダプタを入手された方は試していただきたい。いずれにしても、これだけ大容量のバッテリーを30分ほどで満充電にできるのではと思われる。

■おサイフケータイ&防水・防塵。日本仕様に完全対応
海外メーカー製のスマートフォンでは省略されがちな日本市場向けの機能も、本機は抜かりなく搭載している。おサイフケータイ(FeliCa)と、最高等級の防水・防塵(IP68)への対応は、国内のあらゆる生活シーンで安心して使えるという信頼感につながる。

■日常使いには十分な処理性能
心臓部であるプロセッサーには、日々の操作を快適に行うための十分な性能を持つチップセットQualcomm Snapdragon 6 Gen 3を採用している。
WebブラウジングやSNS、動画視聴といった一般的な用途において、動作が遅いと感じることはなかった。
ただし、グラフィック性能を極度に要求する最新の3Dゲームを最高設定でプレイするには力不足の面もあると推測される。

■高い完成度を誇る、コストパフォーマンスの優等生
「Galaxy A36 5G」は、特定の機能だけが突出した、いわゆる“尖った”モデルではない。しかし、ディスプレイ、バッテリー、そして日本仕様への対応といった基本をしっかりと押さえた上で、カメラには「光学式手ブレ補正」という明確な強みを持つ。

メーカーが訴求するAI機能は、それを強力にサポートする便利なツールとして機能しており、決して主役ではないが、このスマートフォンの体験価値を確実に引き上げている。

スマートフォンに過剰な性能は求めず、日々の生活をストレスなく快適に過ごせる、実用的な一台を探しているユーザーにとって、本機は極めて有力な、そして賢明な選択肢となることは間違いない。
テクニカルライター 鈴木 啓一


「Samsung Galaxy A36 5G(SIMフリー)」製品情報

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