NVIDIAがノートパソコン用のGeForce 800Mシリーズを発表【デジ通】


日本時間2014年3月13日午前1時、NVIDIAはノートパソコン用の新グラフィックチップGeForce 800Mシリーズを発表した。先日発表された新しいMaxwellアーキテクチャーを採用するなど基本性能を向上させ、さらにBattery Boostテクノロジーで低消費電力でゲームを楽しめるようになった。

また、Keplerアーキテクチャー採用のモバイル向けGPUであれば、従来はデスクトップ用だけに提供されていた「ShadowPlay」や「GameStream」にも対応するようになった。このおかげでノートパソコンでのゲームプレイがより楽しく、エキサイティングになる。これに対応するのはKepler以上のチップとしてGeForce 700Mなどがある。

ミドルレンジの製品ならパフォーマンスは高く、消費電力も低いが、ハイエンド品は消費電力も高くなる。

ミドルレンジの製品ならパフォーマンスは高く、消費電力も低いが、ハイエンド品は消費電力も高くなる。

3Dグラフィックスを取り巻く環境としてインテルが頑張ってCPU内蔵グラフィック性能を高めてきているが、ハイエンド3Dゲームをぬるぬる動かすには、まだまだパフォーマンスが足りていない。こうした用途ではNVIDIAやAMDのGPUのほうがはるかに性能が高い。特定ゲーム向けの専用ドライバの提供といったことも優れている。

しかし、3D描画のパフォーマンスが高いということは、そのまま消費電力も高いことに直結するわけでノートパソコンでゲームを楽しむ場合、バッテリー駆動時間が短くなってしまう問題がある。

GeForce 800M

NVIDIAによると、ノートパソコンでゲームをする場合、プレイ時間として最低でも2時間程度は楽しみたいという要望が多いという。しかし、ハードな3D描画を行うゲームをプレイした場合、実際のバッテリー駆動時間は50分以下となってしまうためAC電源が必須となってしまうという。

PSP、PS Viita、Nintendo DS/3DSやNVIDIA SHIELDといった携帯ゲーム機やスマホ、タブレットといったAndroid端末、iOS端末といったモバイルデバイスでは、満足できるプレイ時間となっているのに対し、ノートパソコンの50分以下という駆動時間は、あまりにも短すぎる。

■ノートパソコンでのゲームプレイ時間を延ばす「Battery Boostテクノロジー」
今回の800Mシリーズでサポートされる「Battery Boostテクノロジー」だが、バッテリー駆動の状態でゲームを起動すると省電力になるように自動的にフレームレートが30FPSに設定されるなど、ユーザーが自ら設定しなくてもゲームプレイになるべく支障のないパフォーマンスを維持しつつもバッテリー駆動時間を延ばせるようになっている。

この機能でどれだけバッテリー駆動時間が伸びるのか? NVIDIAによるとゲームのパフォーマンスを落とさず、最大2倍の駆動時間になるという。具体的なバッテリー駆動時間の例としてBioshock Infiniteで1.5倍、League of Legendsで約2倍となるそうだ。この機能は全てのGeForce 800Mシリーズで利用できる。

GeForce 800M

また、GPUのパフォーマンス自体も向上しており、GeForce GTX 850Mは750Mと比べ60%向上、GeForce GTX 880Mは780Mに比べ15%向上するという。ローエンドとなるGeForce 840MやGeForce 830MなどもほとんどのPCゲームがプレイ可能で、最新のインテルCPU内蔵グラフィックスよりパフォーマンスが高く、システム全体の消費電力も低くなるとのこと。

なお新しいアーキテクチャのMaxwellに対応するのは、GeForce 860M、850M、840M、830Mとなる。DELL、ASUS、MSI、Lenovo、Gigabyte、Razarなどから新チップを搭載した対応システムが登場し、他社からも順次登場する予定だ。

ノートパソコンは、携帯ゲーム機やスマホなどとは違って大画面でプレイできるメリットがある。しかもデスクトップ並みのパフォーマンスで長時間プレイできるようになるのであれば、友人宅にノートパソコンを持って集まり、大人数でプレイするなんてことも簡単にできるようになる。それが本当に可能かはメーカーから実際に製品が登場したときにチェックしてみたい。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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