- 2022-5-1
- カルチャー
- 歌舞伎とデジタルが融合!視聴者の思いがひとつになった超歌舞伎『今昔饗宴千本桜』【ニコニコ超会議2022】 はコメントを受け付けていません
2022年4月29日(金)・30日(土)に幕張メッセ イベントホールで上演した新たな演目『永遠花誉功(とわのはなほまれのいさおし)』に先駆け、公演前の4月23日(土)~28日(木)各日20時00分から過去作品をニコニコで再放送。23日(土)に2016年上演『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら) 』、24日(日)に2017年上演『花街詞合鏡(くるわことばあわせかがみ)』、25日(月)に2018年上演『積思花顔競(つもるおもいはなのかおみせ)』、26日(火)に2019年上演『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』、27日(水)に2021年上演『御伽草紙戀姿絵(おとぎぞうしこいのすがたえ)』通常版、28日(木)に歌舞伎を初めて観る人にもわかりやすく、親しみやすい解説つきで作品を視聴できる『御伽草紙戀姿絵』音声ガイド版で放送した。ここでは、4月26日(火)に放送された2019年上演『今昔饗宴千本桜』をレポートする。
『今昔饗宴千本桜』は古典歌舞伎『義経千本桜』と初音ミクのヒット曲「千本桜」の世界観を融合させた作品で、NTTの技術による演出が舞台を盛り上げていた。超歌舞伎の楽しみ方のひとつは、俳優の登場時や見えを切ったときの掛け声”大向う(おおむこう)”だ。
中村獅童一門の屋号“萬屋”、初音ミクは“初音屋”、NTTの技術が活躍する場面では“電話屋”など、思い思いのコメントで“大向う”をかければ、ネットでも会場との一体感が味わえる。
オープンニングからかっこいい初音ミクさん。否が応でも期待が高まる。
中村獅童と初音ミクの口上が講演を盛り上げる。
邪悪な青龍が千本桜を我が物にしようとするが、それを阻止すべく戦う初音ミク。
青龍に敗れてしまい、花をなくしてしまった千本桜。千年後、美玖姫と初音の前と共に、千年前千本桜を守護していた白狐が転生した佐藤四郎兵衛忠信が千本桜に再び花を咲かせようと、青龍との戦いに挑んでいく。
全編通して芝居とデジタルの融合による演出が斬新で素晴らしかった。
二人同時の早変わりも、息がピッタリなのには驚いた。
青龍と美玖姫の戦い。実際の役者の動きとデジタル映像による演出で、迫力ある舞台になった。
青龍に敗れそうな二人を、リアルとネットの視聴者が「あまたの人の言の葉」(コメント)と「桜の色の灯火」(会場の桜色のペンライト)で助けるクライマックス。
「あまたの人の言の葉」コメント、桜の嵐が炸裂!
「桜の色の灯火」会場の桜色のペンライトが一斉に揺れる。
視聴者の思いがひとつになり、感動のフィナーレを迎える。
歌舞伎ファンだけでなく、歌舞伎を知らない人も楽しめる素晴らしい舞台だった。
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