出過ぎるほどの“出る杭”を育てろ! 一般社団法人「未踏」(Mitou)が活動を開始


05

ディー・エヌ・エー創始者 取締役 南場智子氏

南場氏はこのプロジェクトの話が来たときは二つ返事でOKしたそうだ。「戦後のようにどんどんと右肩上がりで成長していくという時代ではない。市場としての魅力としては世界に目を向けていないと成長しているとはとらえられない。そのような中だが、日本は創造するとか、何か新しいことをするという拠点となるべきだ」と南場氏。

しかし「現実としては、伝統的な企業はイノベーションを出さなくなっているし、起業の実態も、数の上でも質の上でも劣後している状況。これをどう変えていこうかと考えたときに、へそとなるのがプログラミング教育である」と南場氏。

「当社は未踏人材をたくさん採用している。彼らは優秀であるだけでなく、未踏人材であることをすごく誇りに思っている。力を持った人材がもっと大活躍をして、日本発の大きなうねりを起こしていくためにはどうしたらいいのか。少なくとも障害を取り除くのは可能なのではないか。日本が元気を取り戻すためにも、このプロジェクトが核となって、創造的なネットワークを作る動きに力を注ぎたい」(南場氏)。

06

東京大学情報学環教授 坂村健氏

坂村氏はIPAが2000年に立ち上げたときの最初のPMだそうだが、未踏というのは言葉が重いなと感じているそうで、「今起こっているイノベーションというのは、誰も踏み入れたことのない土地を開拓していくだけでなく、LINEにしても“twitter スタンプつければ LINEだよ”と。“twitter 写真を送れば Flikr”というのもあるわけで、その手のたぐいのものが多い。SNSが出てきたときにそれを改善するものが出てくるわけだが、アメリカではそうした分野もベンチャーとして扱われているわけで、未踏というよりイノベーションといってしまえばよかったのでは」と語る。

「イノベーションというのは何も新しいことをするだけでなく、マッシュアップしていく。アメリカでも何かにちょっとした機能を追加してベンチャーを立ち上げているのはよくあること。こうしたイノベーションについてももっと発信できたらいい。“なんちゃって未踏”とか(笑)。そんな感じで、新しいことをやろうという人たちをつなぐイメージが打ち出せたらいい活動だと思っている」(坂村氏)。

本日の活動スタートを機に、日本にいる優秀な人材がどんどんと発掘され、起業家が増えて日本が元気になっていくことを期待したい。

一般社団法人未踏(Mitou Foundation)

ITライフハック
ITライフハック Twitter
ITライフハック Facebook

ITビジネスに関連した記事を読む
ビジネス・ブレークスルー大学とテックレジデンスが「時間」と「IT」をテーマにハッカソンを開催
加速するクラウド業界の未来は? 「2015年クラウド業界動向勉強会」レポート
Visa加盟店で使えてTポイントも貯まる「ソフトバンクカード」登場
LINE、レストラン予約決済サービスを行うポケットメニューに出資
全1751組から選ばれた10組が熱戦!「第2回学校・地元・家族自慢プレゼンコンテスト」決勝大会

Raspberry Pi Model B+ / Pi2用ケースセット(GPIO Open型-Clear) [エレクトロニクス]

固定ページ:
1

2

関連記事

コメントは利用できません。

カテゴリー

アーカイブ

ページ上部へ戻る