読み書き速くて特大容量! Kingstonの「クラス10 UHS-I SDHC/SDXC SDA10/256GB」を試す


以前『速度差4倍以上! Kingstonの爆速microSD「SDCA10 Class 10 UHS-I microSDHC/SDXC」』というレビュー記事でKingston TechnologyことKingstonの容量64GBのmicroSDXCメモリーカードを紹介した。

メモリーメーカーである同社にとって稼ぎ頭とも言えるのがこうしたストレージ用のメモリーカードだ。

コンデジやデジタル一眼レフも高画質化が進んできており、以前は32GBもあれば十分だと言えたが、最近では、4Kや8Kといったハイエンド向けの機材になると32GBや64GBでも、メモリーカードを使い切るというケースも珍しくなくなってきたようだ。

そこまでハードな使い方をしないという人でもSDカードを記録用メディアとするデジタルビデオカメラでは、32GBや64GBの容量では足りないという人もいるだろう。特に1週間前後の長期間旅行するようなケースで、1日4時間くらいの動画を撮影するとなると、1週間では28時間程度は動画を撮影することになる。

フルHD(1080P)で24Mbps記録であれば、32GBのメディアだと2時間40分(160分)、64GBで倍の5時間20分(320分)、128GBでは10時間40分(640分)となる。256GBでようやく21時間20分(1280分)となり、旅行の最中はずっと録画しっぱなしといった使い方が可能になる。

観光後に宿に戻ってカメラからSDカードを引っ張り出し、持ってきたPCに読み込んでSDカードを空にして、なんて作業を旅先で毎日毎日繰り返す手間を考えるとカメラにメモリーカードを差しておいて、あとは帰るまでずっと撮影し続けることができるのが理想だ。

SDカードを何枚も持って行けば、道中に紛失してしまう危険もある。しかしカメラに入れっぱなしで済むなら紛失の心配がぐんと減るというメリットもある。

そこでおススメしたいのが256GBの容量を持つKingstonのSDXCメモリーカード「クラス10 UHS-I SDHC/SDXC SDA10/256GB」だ。本製品は、読み出しが最大90MB/秒、書き込みが最大45MB/秒のスペックを持つ、プロ仕様のモデルだ。

■一般的なコンデジや入門用デジイチには十分すぎる容量
まず基本的なことから、本製品はSDサイズのSDHC/SDXCメモリーカードだ。KingstonのSDメモリーカードは、エントリー向けからハイエンドまでの4種類が用意されており、本シリーズは上から2番目となる。

検証したのは、5種類あるうちの最大となる256GB。

検証したのは、5種類あるうちの最大となる256GB。

用意されている容量は16GB/32GB/64GB/128GB/256GBの5種類。そのうち16GBと32GBはSDHC規格で64GBモデルから上がSDXC規格となっている。ちなみに規格上、SDXCで扱える容量は最大2TBまで、そして現在のSDXCメモリーカードにおける最大容量は512GBだが、規格の上限を考えると将来的にはKingstonから1TBや2TBといったSDXCメモリーカードが登場してくるかもしれない。

さて、このSDカードをデジタルカメラで使うことを考えてみよう。コンデジや一眼レフを問わずここ2~3年前までのデジタルカメラであれば、ほとんどの機種でSDXCまでのSDメモリーカードに対応しているので256GBでもほぼ問題なく利用できるだろう。

ただ、もし、この記事を読んで購入を検討したという人は、所有しているデジカメやデジタルビデオカメラがSDXCのメモリーカードに対応しているのかは必ず確認しておいてほしい。

Windows 8.1のPC上でもきちんと認識されている。

Windows 8.1のPC上でもきちんと認識されている。

256GBモデルのファイルフォーマットはexFATなのでWindows Vista SP1以降のパソコンであれば、特に問題なく読み書きが可能だ。

さて、Windows上で読み書きが可能であることを確認できたので、試しに1600万画素のコンデジに本製品を装着し、フォーマットしてみた。

フォーマットが完了したので何枚のコマ数撮影ができるのか確認するために、まずはデジカメの画像サイズを最も小さいフルHD(1920×1080ピクセル:2M)に設定してみる。撮影可能枚数は、そのカメラで表示できる最大コマ数である99999枚となってしまった。

次いで最大の画像サイズ4608×3456ピクセルに設定してみる。これなら、数千枚レベルにまで落ちるのではと思ったが、コマ数は39119と軽く3万枚を超えている。このカードをデジカメに装着しておけば、買い換えるまでそのままで行けるのではないかと思えるほどだ。容量256GB実に恐るべし。

1600万画素のコンデジの画像サイズを最小にしたところ99999となった。

1600万画素のコンデジの画像サイズを最小にしたところ99999となった。

記録できる最大のサイズ4608×3456ピクセルに設定すると39119となった。

記録できる最大のサイズ4608×3456ピクセルに設定すると39119となった。

以上、本製品の容量がどれだけ十分なのかが理解してもらえたと思う。次いで気になるのは、やはりパフォーマンスだろう。

この製品、SDカードの表面に読み込み90MB/秒、書き込み45MB/秒と明記してある。ということでいつものようにベンチマークソフト「CrystalDiskMark3.0.3」を利用し、実際に読み出し速度が90MB/sで書き込み速度が45MB/秒であるのかテストしてみた。

メモリーカード本体上に読み込み90MB/秒、書き込み45MB/秒と書かれている。

メモリーカード本体上に読み込み90MB/秒、書き込み45MB/秒と書かれている。

なお本製品は、UHS-Iという転送規格に対応している。そのためカードの持つ性能を余すことなく引き出すためにUHS-Iによる転送が可能で、なおかつUSBのボトルネックを防ぐという意味で、USB3.0に対応したメモリーカードリーダー/ライター(以下、カードリーダー)を使用した。

計測した容量設定は、50MB/100MB/500MB/1000MB/2000MB/4000MBである。結果は以下、

CrystalDiskMark3.0.3によるベンチマークの結果

CrystalDiskMark3.0.3によるベンチマークの結果

PCのUSB3.0ポートにカードリーダーを装着し、本製品をセットする。50MB/100MB/500MB/1000MB/2000MB/4000MBで計測回数は5回にして計測した。

計測結果は見てもらえばわかるが、シーケンシャルの読み出しが最大で約90.17MB/秒となった。書き込みは最大70.70MB/秒と表記の45MB/秒を大きく上回っている。

そこで、シーケンシャルリードの平均を取る

(89.97+90.06+90.06+90.03+90.17+90.12)÷6=90.0683333333・・・≒90

シーケンシャルリードの平均で90MB/秒となり表記通りだ。

同様に、シーケンシャルライトの平均値を取ってみる。

(14.85+18.14+44.13+57.59+64.71+70.70)÷6=45.02≒45

シーケンシャルライトの平均で45MB/秒となり、こちらも表記通りだ。

ただ、全部の読み書き動作が得意と言うわけではなく、ランダムの書き込み、細かなファイルを大量に読み書きするのは苦手のようだ。しかし、デジカメで撮影したJpeg画像のサイズも1枚数M~数十MBと大きくなってきているし、RAWデーターなら、さらに大きい。そして動画の記録や再生はシーケンシャルでの読み出しと書き込みそのものだ。まさに本製品が非常に得意としている動作となる。そうした用途にぴったりの製品であると言っていいだろう。

256GBで容量は文句なし、そして掛け値なしの性能、Kingstonの製品らしく無期限保障、無償テクニカル・サポートという安心も付属する。

以上のように「クラス10 UHS-I SDHC/SDXC SDA10/256GB」を紹介した。デジカメに装着して撮影枚数の限界まで撮影し続けるか、デジタルビデオを長時間撮影するために使うのか、はたまたUSB3.0とUHS-Iに対応したカードリーダーと一緒に重要データーを入れて持ち歩くかといった様々な用途で、本製品は、必ず役に立ってくれるだろう。

クラス10 UHS-I SDHC/SDXC SDA10/256GB
Kingston Technology


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