オンライン講座で放射線や放射能への不安を科学的に学び正しく理解し放射脳化を防ごう!「北海道大学講座 放射線・放射能の科学」オンライン講座「gacco」にて開講

  • 2020-2-12
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GACCO


ドコモが運営するオンライン講座「gacco」と北海道大学は、ドコモgaccoが運営するIT環境があれば誰でも受講できる大規模公開オンライン講座「gacco(ガッコ)」にて、放射線・放射能をよりよく理解するためのeラーニング講座「放射線・放射能の科学」を2020年3月12日(木)より開講する。現在、受講者を募集している。

本講座は、放射線・放射能について物理的な基礎知識、放射線検出・測定、人体への影響、医学や原子力発電を含めた工学分野・農業への応用、放射性廃棄物の処理・処分方法を学習するもの。

放射線や放射能という言葉に、放射線被ばくに伴う健康被害を思い浮かべ、放射線利用に伴う放射線被ばくの増加に漠然とした不安を感じている人は少なくないだろう。これは、放射線や放射能についての情報が不足していることから生じている。放射線被ばくについて、具体的にその被ばくの量と健康被害の程度の関係、健康被害発症のメカニズムを正しく理解することで、理解が深まると考えているとのことだ。

■講座概要
講座名:放射線・放射能の科学
内容:
第1週 放射線・放射能の基礎知識
第2週 放射線測定の基礎
第3週 放射線の生体への影響と医療への応用
第4週 放射線の工業などへの応用
第5週 放射線利用後の課題
前提条件:講義内容を理解するには、高校卒業程度の数学・物理の知識を要するが、課題への回答は、映像講義を視聴すれば回答可能なものを準備する予定だ。
修了条件:5週間(週1~2時間程度)
各週の選択式課題(80点)、および最終レポート(20点)を課す予定。得点率60%以上で「修了」。
受講方法:受講方法・受講申込などは、サイトを参照のこと
講座内容:
本講座では、まず、放射線や放射能、放射線測定に関する基礎を学ぶ。

次に、放射線の生体への影響についてそのメカニズムを学習し、その医療応用例を学ぶ。また原子力発電を含めた工業分野、農業などにおける放射線の応用例を学び、現代社会において、ウランやプルトニウムの核分裂、放射性同位元素や加速器から放出される放射線が私たちの健康で豊かな生活を維持するために活用されている事例を紹介する。

また、こうした放射線利用によって生じる放射性廃棄物の処理・処分に関する課題を整理するとともに、合理的な方策を模索する工学的手法を紹介する。

第1週: 放射線・放射能の基礎知識
1.原子と放射線(藤吉亮子)
2.放射性核種と壊変(藤吉亮子)
3.放射線と物質の相互作用1(加美山隆)
4.放射線と物質の相互作用2(加美山隆)

第2週: 放射線測定の基礎
1.放射線・放射能の測定(小崎完)

第3週: 放射線の生体への影響と医療への応用
1.放射線の生体に及ぼす影響(稲波修)
2.放射線治療(松浦妙子)

第4週: 放射線の工業などへの応用
1. 放射線の工業・農業・考古学・惑星科学への応用(佐藤博隆)
2. 原子炉の仕組み(千葉豪)

第5週: 放射線利用後の課題
1. 原子力発電所の廃止措置と放射性廃棄物処分(渡邊直子)

■講師・スタッフ紹介
藤吉亮子(ふじよし・りょうこ)
※担当:第1週(1.原子と放射線、2.放射性核種と壊変)
元北海道大学大学院工学研究院准教授。 博士(理学) [名古屋大] 環境放射能、地球科学、分析化学 。

加美山隆(かみやま・たかし)
※担当:第1週(3.4.放射線と物質の相互作用1,2)
北海道大学大学院工学研究院教授。博士(工学)[東北大]。 アモルファス材料の動的構造、パルス光源を用いた中性子散乱およびイメージング、検出およびビーム制御のための中性子デバイスを含むトピックに興味を持っている。

小崎完(こざき・たもつ)
※担当:第2週(放射線・放射能の測定)
北海道大学大学院工学研究院教授。博士(工学)[北海道大]。専門は、放射性廃棄物管理、原子炉材料、原子力施設廃止措置。2011年より文部科学省の補助金を得て実施中の原子力人材育成事業(「国際原子力人材育成イニシアティブ事業」)において、2012年より事業代表者を務める。

稲波修(いななみ・おさむ)
※担当:第3週(1.放射線の生体に及ぼす影響)
北海道大学大学院獣医学研究院教授。 北海道大学大学院獣医学研究科博士課程修了。獣医学博士[北海道大]。東京都老人総合研究所研究員、岩手大学准教授、北海道大学獣医学研究科准教授をへて現職。専門は、放射線生物学ならびに放射線腫瘍学。がん特異的エネルギー代謝を標的とした放射線治療法の開発研究。

松浦妙子(まつうら・たえこ)
※担当:第3週(2.放射線治療)
北海道大学大学院工学研究院准教授。医学物理士。博士(理学)[東京大]。呼吸性移動腫瘍に対する陽子線照射方法の開発、超音波を用いた陽子線照射領域の検出、陽子線生物効果を含むトピックに興味を持っている。

佐藤博隆(さとう・ひろたか)
※担当:第4週(1. 放射線の工業・農業・考古学・惑星科学への応用)
北海道大学大学院工学研究院助教。北海道大学大学院工学研究科博士課程修了。博士(工学)[北海道大]。日本学術振興会や日本原子力研究開発機構J-PARCセンターの特別研究員や博士研究員として量子ビーム応用工学に関する研究を行ってきた。 研究分野は、中性子イメージング、中性子源・ビームライン開発、結晶・金属組織解析、宇宙線中性子ソフトエラーおよび中性子ビームの産業応用などである。

千葉豪(ちば・ごう)
※担当:第4週(2. 原子炉の仕組み)
北海道大学大学院工学研究院准教授。 博士(工学)[北海道大]。専門は、原子炉物理学、中性子・光子輸送の数値シミュレーション、原子核データの応用。

渡邊直子(わたなべ・なおこ)
※担当:第5週(1.原子力発電所の廃止措置と放射性廃棄物処分)
北海道大学大学院工学研究院准教授。専門は、土壌・地下水汚染、原子力施設廃止措置、放射性廃棄物管理。


放射線・放射能の科学

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