国立科学博物館が登録する「未来技術遺産」に「DX7」などが登録

  • 2019-9-4
  • 国立科学博物館が登録する「未来技術遺産」に「DX7」などが登録 はコメントを受け付けていません
main

国立科学博物館が登録を行っている重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)に、ヤマハが開発した『電子オルガンD-1』、『デジタルシンセサイザー DX7』、『FM音源LSI YM3526、 YMU757』の3件が登録された。

同社から重要科学技術史資料に登録されるのは初めてであると同時に、楽器およびLSIが重要科学技術史資料として登録されるのは初となる。

今回登録された重要科学技術史資料は、同社本社(静岡県浜松市)構内にある企業ミュージアム「イノベーションロード」で保存されている。「イノベーションロード」では、創業時のオルガンやピアノから、『エレクトーンD-1』、『デジタルシンセサイザーDX7』などのさまざまな製品やサービス、現在から未来へと続く当社の挑戦の軌跡を展示している。『FM音源LSI YM3526、 YMU757』についても近日中に展示する予定だ。イノベーションロードについては取材記事http://itlifehack.jp/archives/10053976.htmlを参照してほしい。

■電子オルガン D-1(エレクトーン)について
『D-1』は、 1959年に当社が初めて発売した電子オルガン(鍵盤楽器)。安定した音程と低消費電力化を実現するため、当時の電子回路は真空管が主流だったのに対し、メインアンプ以外を全てトランジスタで構成していた。上鍵盤、下鍵盤、足鍵盤という3段構成の鍵盤に、エクスプレッションペダル、膝で操作するニーレバーを装備しており、トーンレバーでさまざまな音色をミックスでき、打楽器音もリアルタイムに演奏できるなど、一台でさまざまなアンサンブル演奏を可能にした画期的な電子楽器だった。エレクトーンの第一号機であると同時に、音楽普及の原点となった機種だ。

sub4


■デジタルシンセサイザー DX7について
『DX7』は、 1983年に当社が発売したデジタルシンセサイザー(鍵盤楽器)だ。FM音源の採用により、現在の音楽シーンでも引き継がれているエレピサウンドやシンセベースサウンドなどの多彩なサウンドに加え、カートリッジによる音色管理やLCDディスプレイ、 MIDI端子の装備など、当時の最先端技術をすべてつぎ込んだとも言えるDX7は、プロ、アマチュアの壁を越えてライブやレコーディングで使われる世界的な大ヒット商品となった。

sub2


■FM音源LSI YM3526、YMU757について
『YM3526(OPL)』は、1984年に当社が発表したFM音源のLSI(大規模集積回路)。当時普及が始まったキャプテンシステムや文字多重放送用機器に要求される仕様を満たしたLSIで、 PCやゲーム機にも高音質な音源が普及していくきっかけとなった。

『YMU757(MA-1)』は、 1999年に同社が発表した携帯電話用のLSI。携帯電話の着信メロディー音をFM音源により大幅に高音質化、多機能化させる音源LSIとして開発したもので、スピーカー用アンプなどの周辺回路を含めて1チップに収めたのに加え、データの開発に必要なオーサリングツールまで提供したことにより、携帯電話のマルチメディア化を進めるきっかけとなった。

sub3

sub1


超高級ピアノを弾き、浜名湖で愛を叫び、うなぎパイを堪能したJR東海「静岡デスティネーションキャンペーン」(前編)
国立科学博物館 産業技術史資料情報センター「重要科学技術史資料」

ITライフハック
ITライフハック Twitter
ITライフハック Facebook

カルチャーに関連した記事を読む
千円からできる九州の豪雨被害支援!さとふるの「令和元年九州北部大雨災害緊急支援募金サイト」に佐賀県江北町を追加し寄付受け付けを開始
『ポケモン GO』“#好きなようにGOしよう”キャンペーンで9月1日より渋谷ストリートジャックを展開!
ナショジオより、どうしてこうなった?町まるごと廃墟の101か所を撮影した書籍『絶対に住めない世界のゴーストタウン』
熊本城と松本城の急激な追い上げを制して姫路城の連覇なるか?「トリップアドバイザーの口コミで人気!日本の城ランキング 2019」を発表
楽天ブックスが9月1日防災の日に向けて「防災関連本ランキング」を発表






関連記事

コメントは利用できません。

カテゴリー

アーカイブ

ページ上部へ戻る