- 2019-1-30
- ITビジネス
- グローバルな視点でファッションとビジネスを学べる「国際ファッション専門職大学」が開校 はコメントを受け付けていません
日本教育財団は2019年1月22日に都内の会場にて「国際ファッション専門職大学」開学発表会を開催した。開学は本年4月だ。
■将来就きたい仕事に直結する専門職大学
同財団は「東京モード学園」や「HAL東京」、「首都医校」などを運営しているが、これらに加えて今年の4月から国際ファッション専門職大学が加わることになる。
ここで「専門職大学」について解説しておこう。これは「なりたい職業に直結する、理論と実践の両方を学べる、新しいタイプの大学」として、本年4月から開設されるもの。特定の職業に就くためのプロフェッショナルを育成するのが目的で、従来の大学とは違い、授業の3分の1は実習・実技に割り当てられる。そしてもちろん、卒業すると大学卒の学位を取ることができる。
■グローバルな視点を持つ人材を育て上げる
国際ファッション専門職大学の学長に就任するのは近藤誠一氏。近藤氏は外務省入省後外交官として活躍したほか、文化庁長官やパリOECD事務次長、駐米国大使館公使、ユネスコ日本政府代表部大使を歴任した経歴を持つ。現在は東京藝術大学客員教授を務めるなど、文化や芸術の発展、国際交流に貢献してきた。
近藤氏は現在の状況について「世界はグローバル化、テクノロジーの進歩で価値観が多様化しており、ライフスタイルが大きく変わっている。その中で日本はどうしていったらいいのかを考えざるを得ない」と語る。「大きなうねりの中で、日本はどうやって機会を捉えてポテンシャルを生かすか。それが重要」とも。
■ファッションが世界に対して持つ可能性
近藤氏はファッションについて大きな可能性を持っていると語るが、「日本の業界は低迷気味。小売り中心の産業構造で、職人の手仕事が生かされていない」(近藤氏)。そこでグローバルな視点で、ファッションをライフデザイン、社会デザインとしてトータルに考えられる人材を育成していく、と近藤氏。「4年後には最初の卒業生を送り出す。これまでにない試みなので、楽しみでありながら身が引き締まる思い」と抱負を語った。
■実務家を育てるための専門職大学
続いて同校の大学設立準備室 責任者である後藤京子氏が、大学の特徴について語った。
日本教育財団が最初に設立した「名古屋モード学園」の開校から55年たっているとのことだが、その時とは状況も変わり、現在の日本国内に目を向けてみると、少子高齢化で内需が進まず、停滞している状況だ。しかし海外に目を向けると、アジアを中心にファッションは右肩上がりになっている。そこで「国際的な教養を持つファッションの専門家を育てたい。そこで開学に至った」と設立の趣旨について語る後藤氏。「育てる学生がいろいろな手法を学ぶので、自分なりに一つずつ解決策を考えてくれるような学生を育てたい」(後藤氏)。
また名古屋、東京、大阪に学校を開設してきたときには、地域の人たちに助けられていることが多いと語る後藤氏。「その場所その場所の豊かな知財を使って、それを有効に活用しながら人材を含めて保存して活用していきたい。地域に貢献することでお返ししていきたい」(後藤氏)。
そのこともあってか、国際ファッション専門職大学については東京、大阪、名古屋にキャンパスを設ける。「東京は国際的にファッションのメッカであり、ファッションとビジネスを別々にして、より高い専門性をもって育成することで海外に発信できる。大阪と名古屋はそれぞれの地場の人がいろいろな悩みを持ちながら考えている。ファッションとビジネス両方のスキルを学び、ビジネスを海外に展開する力がほしい」のだという。このため、東京では「ファッションクリエイション学科」、「ファッションビジネス学科」の2学科を設けるが、大阪では「大阪ファッションクリエイション・ビジネス学科」、名古屋では「名古屋ファッションクリエイション・ビジネス学科」が設置される。
■海外でのインターンシップも視野に
授業についてだが、同財団がこれまで培ってきた経験を元に育成していくとのこと。「55年の間に海外の著名な先生に講義に来てもらった。一流に触れさせることで海外に目を向けさせる。海外のブランドや著名なデザイナーとも関係が長く続いているので、そうした人の力添えをもらいながら教育していく」と後藤氏。海外とのコネクションも強いので、現地でのインターンシップも予定されているのだという。
なおインターンシップを含めた実習については、600時間、20単位となるとのこと。すべての単位が126単位のうち、20単位が実習を含めるというのは、実践的な人材を育てたいという同校の意気込みを感じる。
■リアルに仕事をしてきたプロによる指導も
加えて講師陣だが、4割は企業で実績を重ねた実務家教員となるそうだ。長年パリコレで発表してきた卒業生や多くの実績を抱えた実務化を招いているそうで、4割が専門実務家教員として担当して教育するとのこと。
コミュニケーション面については、やりたいことを最後まで成し遂げられるように、コミュニケーションを中心として語学を学ばせるという。関連した教授陣も招いており、英語だけでなくフランス語、イタリア語、中国語を学べるそうだ。
なお、卒業後2年間は就職保証をする「完全就職保障制度」や「15年間就職保障制度」が設けられる。いったん社会に出た人でももう一度学園に相談すれば、キャリアについての手伝いをしていくという。
■まだ出願に間に合う!悩むくらいなら受けてみたら?
入試については昨年12月と今年1月にAO入試が終了。予定通りの人材を確保できていると語る後藤氏。高校3年生が応募してきたほか、社会に出たあともファッションの仕事をあきらめられないと言って受験してきた人もいたそうだ。ちなみにすべての試験で面接を行うとのこと。「活用して課題を解決する力、思考力、判断力、表現力のほか、主体的に学習に取り組む態度を見るために面接も行う。アカデミアと実務家の両面から見る」そうだ。
なお入試だが、このあと2月12日に出願締め切り、2月17日選考という日程も予定されている。現在高校3年生の人だけでなく、社会に出たあと、やはりファッションを学びたいと思っている人もいるだろう。まだ出願には間に合うので、願書を提出してみてはいかがだろうか。
■「国際ファッション専門職大学」概要
学部:国際ファッション学部
キャンパスおよび学科:東京キャンパス ファッションクリエイション学科、ビジネス学科
キャンパスおよび学科:大阪キャンパス 大阪ファッションクリエイション・ビジネス学科
キャンパスおよび学科:名古屋キャンパス 名古屋ファッションクリエイション・ビジネス学科
<PR>
■国際ファッション専門職大学
■ITライフハック
■ITライフハック Twitter
■ITライフハック Facebook
■カルチャーに関連した記事を読む
・いよいよ今週末に開催!「闘会議2019」見どころ満載の各ブース情報
・1月24日は牛肉の日!吉野家では牛丼並のアタマが120%増し!
・ポケモンラインナップは151種類!Original Stitchからオリジナルプリント生地使用の「ポケモンシャツ」
・スパイダーマンのリアルな振動、衝撃が体験できる新感覚ムービーアトラクションが渋谷に登場
・チームラボ、東急リバブルの不動産検索サイトに、AIを活用した間取図解析レコメンド機能を導入