健康を考えるだけで疲れる? ネスレ「大人の健康計画」が提案する、いつもの1杯から始める健康習慣

  • 2026-10-1
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健康のために何かを始めたい。しかし、情報や選択肢が多すぎて、考えるだけで疲れてしまう。そんな「健康疲れ」に着目したのが、ネスレ日本の新シリーズ「大人の健康計画」だ。同社は2026年9月29日(火)、東京・神宮前のネスカフェ 原宿で新製品発表会を開催した。10月1日に発売の「ネスカフェ プロテイン カフェラテ」「ネスカフェ GABA カフェインレス ラテ」「ネスレ おとなミロ 1日分の鉄分」の3製品を紹介するとともに、予防医学研究者の石川善樹氏、老年学者の島影真奈美氏を迎え、無理なく続けられる健康習慣について語り合った。毎日の暮らしにある飲み物を、自分の健康ニーズに合った1杯へ置き換える。その身近な提案には、健康づくりを義務のように感じてしまう生活者への配慮が込められていた。

■活動・休息・栄養の3つの課題から提案
最初に登壇したのは、ネスレ日本株式会社 飲料事業本部 ホワイトカップビジネス部長の都間友紀子氏だ。同氏は、健やかに自分らしく暮らせる期間を延ばす「ヘルシー・ロンジェビティ(健康長寿)」を重要なテーマに位置づけ、日本の生活者が抱える課題を調べてきたと説明した。

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ネスレ日本株式会社 飲料事業本部 ホワイトカップビジネス部長の都間友紀子氏


同社が全国の20~60代の男女1,000人を対象に実施した調査では、健康のために取り組みたいことを十分に実践できている人は5.1%にとどまり、80.5%が自分の取り組みを十分ではないと感じていた。

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健康のために頑張ろうとするほど負担に感じる人は56.1%、健康について考えること自体に疲れる人は53.0%だった。

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また、健康によいとされる商品や方法が多すぎて選ぶのが大変だと感じる人は67.7%。40代では、迷った末に結局何も選ばないことがあると答えた人が74.0%に上った。

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<「20代〜60代の男女1,000人に聞く、健康習慣に関する調査」調査概要>
調査方法:インターネット調査 調査対象:全国の20‐60代男女1,000人(人口構成比にあわせて割付)
調査時期:2026年8月27日(木)~28日(金)

都間氏は、健康への関心があるからこそ、情報や選択肢の多さに戸惑い、行動に移せなくなる状況を指摘。生活者が求めているのは、今の暮らしの中で無理なく続けられ、おいしさも楽しめる方法だと説明した。

そこで同社が着目したのが、すでに毎日の生活にある飲料習慣だ。いつものコーヒーやラテを、自分に合った製品に置き換えることで、健康習慣を始める際の負担を減らす。この発想を形にしたのが「大人の健康計画」であり、日常の中に健康へのきっかけがあると気づいた日を「健康初日」と捉えている。

第1弾の3製品は、年齢を重ねる中で感じやすい「日中の活動」「夕方から夜の休息」「日々の栄養」という課題から開発した。都間氏は、成分を起点にするのではなく、生活者の暮らしの変化を出発点にしたと説明した。ネスレ1

ネスカフェ プロテイン カフェラテ
・1本当たりたんぱく質4.0g、ビタミンB6 0.70mgを配合
・朝や日中のコーヒー、カフェラテの置き換え |

ネスカフェ GABA カフェインレス ラテ
・1本当たりGABA 100mg、ビタミンB6 0.70mg、ビタミンB12 0.60μgを配合したカフェインレスラテ
・夕方から夜に飲むラテの選択肢 |

ネスレ おとなミロ 1日分の鉄分
・ミロ1本と牛乳150mlで作る1杯当たり鉄分6.8mg。カルシウム・鉄・ビタミンDの栄養機能食品
・朝食時などの栄養補給 |

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味わいも継続のための重要な要素だ。都間氏は、プロテイン カフェラテではコーヒーとミルクの味わい、GABA カフェインレス ラテでは香りとクリーミーさにこだわったと紹介。「おとなミロ」は、大麦由来の味わいを生かしながら、大人向けに甘さを控えたという。

3製品とも4本入りで、希望小売価格は税込375円。10月1日からスギ薬局、ベイシア、西友などで展開する。11月1日にはAmazonで30本入りを発売予定で、希望小売価格は税込2,997円だ。

なお、店舗によって取り扱い製品や販売開始時期が異なる。

■専門家が語る、暮らしに合った健康習慣
トークセッションでは、石川氏、島影氏、都間氏の3人が、健康長寿と健康疲れをテーマに意見を交わした。

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島影氏は、健康的に年齢を重ねることを考える際、これまで大切にしてきたことを、その後も大切にできるという視点が重要だと説明した。老化にはさまざまな要因が関係しており、ある食品や運動だけで健康を保てるという単純な話ではない。その複雑さを踏まえ、日々の暮らしの中で小さな工夫を積み重ねていくことに目を向けた。

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老年学者の島影 真奈美氏


一方、石川氏は「健康疲れ」の背景を、生活の中での優先順位から読み解いた。健康の大切さを理解していても、日々の生活には仕事や子育て、趣味など、ほかにも大切なことがある。特に自覚症状なく過ごしている人にとって、健康を常に最優先にするのは難しい。分かっていることを周囲から繰り返し求められると、負担に感じることもあるという。

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予防医学研究者の石川 善樹氏


健康習慣を考える上で印象的だったのが、石川氏が示した3つの段階だ。それは「始める理由」「続ける理由」「やめられなくなる理由」であり、それぞれの理由は異なることが多いと説明した。

体形の変化が気になったり、テレビの情報に関心を持ったりすることが、行動を始めるきっかけになる。しかし、その行動を続けられるかどうかでは、実際に楽しいと感じられることが大きな意味を持つ。さらに生活に定着すると、今度はそれをしないことに違和感を覚えるようになるという。

石川氏は、無理をして始めて続かなかった場合、自分自身にがっかりしてしまうこともあると指摘。健康を最優先にできない自分を認めた上で、日々の行動を少しずつ改善していくという考え方を示した。

都間氏は、この指摘を受け、いつもの飲み物を置き換える提案で始める負担を減らすとともに、その先では「飲みたい」と思ってもらえることが重要だと応じた。製品のおいしさにこだわる理由も、無理なく続けられるかどうかにある。

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ネスレ日本株式会社 飲料事業本部 ホワイトカップビジネス部長の都間友紀子氏


事前に製品を試した島影氏は、味への驚きに加え、「おとなミロ」を冷たい牛乳で手軽に作れる点を評価。忙しい朝にも取り入れやすいと感想を述べた。石川氏も、おいしさと手軽さに言及し、普段飲んでいるコーヒーのうち1杯を置き換えることから始めたいと語った。

最後に島影氏は、暮らしの中でおいしい、楽しい、自分に合うと感じるものに出会う大切さを強調。石川氏は、健康づくりに対するイメージを、おいしく、楽しく、手軽なものへ変える取り組みとして、同シリーズへの期待を示した。ネスレ2

■質疑応答で見えた「健康以外の入り口」と、今後のシリーズ展開
質疑応答では、健康を強く意識していない人に、どのように関心を持ってもらうかという点に質問が及んだ。

SNSで「ミロ」が話題になることについて、都間氏は、同社が訴求していないきっかけで注目されることもあると説明。子どもの頃に飲んだ懐かしい味わいが、大人になって再び手に取る理由になっているのではないかと述べた。「おとなミロ」という名称にも、大人が楽しめる製品であることを分かりやすく伝える狙いがあるという。

また、都間氏は、手間をかけずに取り入れたいという生活者の気持ちに触れ、「ズボラ」という言葉で語られる暮らしの工夫とも相性がよいのではないかとの見方を示した。

島影氏が挙げたのは、手帳を楽しむ人たちとの接点だ。朝から慌ただしく動き始める前に、手帳を開いて振り返ったり、その日の過ごし方を考えたりする。そんな時間を楽しむ飲み物としても、今回のシリーズを捉えられると語った。

石川氏も、健康習慣の入り口は多様でよいと応じた。どのように1日を過ごしたいかという暮らし方への共感や憧れをきっかけに、製品が選択肢に入ることも考えられる。健康への関心だけに頼らず、楽しみたい生活の姿から接点をつくるという提案だ。

今後の展開について、都間氏は、健康長寿の領域を事業の柱として育てたいと説明した。第2弾、第3弾の具体的な構想は現時点で明らかにしていないものの、「大人の健康計画」を「ネスカフェ」「ミロ」だけに限定する考えではない。生活者の実態や今回の製品への反応を踏まえ、適切な形態や製品を検討していくという。

いつもの1杯を置き換える提案がもたらす影響について、島影氏は、健康づくりが日常に自然と溶け込むものだというイメージを広げる点に期待を寄せた。石川氏は、個人の意志の力に頼るだけでなく、健康につながる行動を自然に選びやすい環境を整える重要性を指摘した。

その説明では、歩くことを促す際にも、目標の数字だけを掲げるより、「音楽3曲分歩く」といった楽しいイメージに結びつける伝え方を例示。暮らしに取り入れやすい選択肢を用意することの意味を語った。ネスレ3

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今回の発表会を通じて筆者が注目したのは、製品に配合された成分とともに、生活者が感じる負担や、続けたくなる気持ちに目を向けていた点だ。健康の大切さを理解していても、日々の忙しさの中で新しい習慣を定着させるのは容易ではない。いつもの飲み物を選ぶ場面に、おいしさと手軽さを備えた選択肢が加わることには意味がある。自分の暮らしに合った小さな工夫から健康を考える。そのきっかけとして、「大人の健康計画」がどのように受け入れられていくか、今後の展開にも注目したい。

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