- 2025-8-28
- カルチャー
- F1マシンは「走るIoTデバイス」だ!アストンマーティンのペドロ・デ・ラ・ロサ氏が語る「未来のモータースポーツ」 はコメントを受け付けていません
コグニザントは、グローバルテクノロジーサービスパートナーとして「アストンマーティン・F1チーム」とスポンサーシップ契約を締結。F1マシンを“走るIoTデバイス”と位置づけ、AIやデータ分析力を活用して、アストンマーティンチームが収集した膨大なデータの分析や戦略立案をサポートしている。
近年のF1は、単なるスピード競技の枠を超え、テクノロジーとデータ解析の極致とも言える進化を遂げている。
今回、「アストンマーティン・F1チーム」が2025年の日本グランプリに参戦するにあたり、同チームのコミュニケーション担当であり、元F1ドライバーでもあるペドロ・デ・ラ・ロサ氏に、最新の取り組みやデータ戦略について話をうかがうことができた。
── まず、簡単に自己紹介をお願いします。
ペドロ・デ・ラ・ロサ氏:はい、私は現在アストンマーティンF1チームでコミュニケーション部門を担当しています。元々はF1ドライバーとしてキャリアを積み、その後もテストドライバーや開発ドライバーとして様々なプロジェクトに関わってきました。現在は、チームとファンをつなぐ架け橋として活動しています。
── F1は「走るIoTデバイス」とも言われますが、実際どのようなデータが収集されているのでしょうか?
ペドロ・デ・ラ・ロサ氏:現代のF1マシンには200個以上ものセンサーが搭載されており、エンジンの回転数やタイヤの温度、ブレーキの圧力、さらには車両の位置を示すGPSデータまで、あらゆる情報がリアルタイムでガレージに送信されています。これは単にマシンを速く走らせるためだけでなく、事故防止や安全性向上のためにも非常に重要な役割を果たしています。
── これらのデータは、具体的にどのように活用されているのでしょうか?
ペドロ・デ・ラ・ロサ氏:例えば、タイヤの温度がリアルタイムでモニターされているので、ドライバーには「今の温度をキープするように」といった指示が即座に届きます。さらに他車との位置情報も常に把握できるので、速度差が大きいシチュエーションでは事故防止のアラートが作動することもあります。昔と違って、今はドライバーが孤独に走るのではなく、チーム全体が“もう1人の目”としてドライバーを支えている感覚です。
── データの信頼性についてはどうでしょう?
ペドロ・デ・ラ・ロサ氏:確かに走行中のリアルタイムデータは即応性を重視していますが、完全な精度ではないこともあります。そのため、ピットイン時にマシンを直接接続して、さらに精密なデータをダウンロードして検証します。リアルタイムのデータとピット後のデータを照合することで、正確性が保たれています。
── こうしたシステムの進化で、ドライバーやチームにはどのような変化がありましたか?
ペドロ・デ・ラ・ロサ氏:ドライバーの負担は増えましたね。昔は自分の感覚を頼りに走っていましたが、今は常にデータと向き合いながら、エンジニアと連携して最適な走行を模索しています。ただその分、レース自体の安全性は飛躍的に向上しましたし、パフォーマンスも向上しています。
── データ化の弊害もありますか?
ペドロ・デ・ラ・ロサ氏:トップドライバーたちは“秘密兵器”を隠しておきたいものですが、今はすべてデータとして見える化されてしまいます。チーム間での駆け引きもかつてとは違い、透明性が高まる一方で、戦略の隠し方が難しくなってきているのは事実です。
── この進化をどう見ていますか?
ペドロ・デ・ラ・ロサ氏:総じて見れば大きな進歩です。事故防止策としても、データ活用は欠かせませんし、何よりもモータースポーツがより多くの人に楽しんでもらえるものになってきています。ただ、やはり昔の“孤独な戦い”の時代と比べると、チーム全体で戦う形に変わってきており、それはF1の進化そのものを象徴していると感じます。
── 最後に、ファンへのメッセージをお願いします。
ペドロ・デ・ラ・ロサ氏:F1はテクノロジーと人間の挑戦が融合した究極のスポーツです。裏側ではこれだけ多くのデータと人の努力が詰まっています。これからもぜひ、技術面にも注目してF1を楽しんでいただけたら嬉しいです。
── お忙しい中、本日はありがとうございました。
今回のインタビューでは、モータースポーツの進化とテクノロジーがいかに密接に関わっているかを改めて実感した。データドリブンの時代におけるF1の魅力は、スピードだけでなく、その裏側にある科学とチームワークにもある。
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2025-03-01