新経済連盟は2016年1月18日、グランドハイアット東京において新年会を開催した。同連盟は、eビジネスやITについての正しい理解や認識をもった上で政策決定をしてもらうために様々な活動をしており、eビジネス・ITを核としたイノベーション・リテラシー向上とインフラのさらなる整備を目指している。
今年の新年会は先着400名の限定イベントで、国会議員や各国日本大使も来訪する、豪華な会となった。
■2016年は「フィランソロピー元年」 – 三木谷代表理事
発表会は「HIBI★Chazz-K」によるパフォーマンスから始まった。JAZZをメインとした楽曲に合わせて、同グループはステージ狭しとパフォーマンスを見せた。
パフォーマンスが一通り終わると、三木谷代表理事からの開会の挨拶があった。
三木谷代表理事は、「新年、あけましておめでとうございます。代表理事の三木谷でございます。新経済連盟の新年会に、本当にお足元の悪い中、ご参加いただきまして誠にありがとうございます。このような天候の中、皆様と新しい1年を迎える、この新年会ができることを大変嬉しく思っております。」と語った。
新経済連盟は今年で5年目を迎え、現在法人数にして500社以上の方が参加している。新経済の推進、日本経済の競争力強化のために様々な活動をしている。
昨年は「新経済サミット」を開催し、世界から著名な企業家、実業家を集めた。
具体的には、Oracleラリー・エリソン氏、DropBoxドリュー・ヒューストン氏、IPS細胞の京都大学山中伸弥教授、エンターテイメント業界からはYOSHIKI氏を招いて、革新的なアイデアや将来的な未来像を語っていただいた。また安倍総理にもご参加いただいたことで、大変豪華なサミットとなった。
引き続き、活動報告があった。昨年から会員の交流を深める目的で「会員交流会」を開催しており、昨年10月には秋元康氏や小山薫堂氏による「企画力」をテーマにした交流会があった。そして世界のいろいろな場所をまわって見聞を広める「みらいの視察団」は、インドのデリー・バンガロールを訪問した。
年末には「失敗力カンファレンス」があり、セガサミーホールディングスの里見治氏、ニトリホールディングスの似鳥昭雄氏、サイバーエージェントの藤田晋氏、SNSファウンダーの堀江貴文氏らにより、「失敗を恐れることなくチャレンジしていこう」ということで、アントレプレナーシップ(※企業家精神)の啓もうを行った。
同連盟は「Innovation(イノベーション)」「Entrepreneurship(アントレプレナーシップ)」「Globalization(グローバリゼーション)」の3つを日本経済・社会の復活と発展に向けたキーワードに掲げ、これらを推進し強化することを目標としている。
政策活動も行っており、現在10のプロジェクトチーム(PT)と6つのタスクフォースを作り、会員から意見をもらいながら積極的な政策提言をしている。昨年1年間で44の政策提言、政府・政党などで17回のプレゼンテーション、16の政府会議にメンバーとして参加をしている。
三木谷代表理事は、「まさしく新経済連盟が日本の変革のエッジになりつつあるのではないかなと思っております。」と、昨年の活動について語った。
同連盟では、デジタル・ファースト社会を実現するため、IT利活用推進のために必要な法整備について具体的な提案を提言している。その中でも対面原則・書面交付原則の撤廃について非常に積極的に活動している。
シェアリングエコノミーは民泊などで話題になったが、同連盟は所有から共有に変わると考えており、推進したいと考えてはいるが、実現にはさまざまな法環境の整備が必要となる。
また教育面においては、英語教育の早期化、プログラミング教育の強化を考えており、文部科学省と協力しながら推進していくとしている。
最後に訪日外国人について触れ、同連盟では「超観光立国」と称し、観光業を日本経済の中核のひとつに押し上げることを目指している。具体的には、2030年までにインバウンドトラベラーを1億人に増やそうと積極的に各種提案をしている。
2016年のテーマは「フィランソロピー(慈善事業)」だ。フィランソロピーといえば、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏やFacebookのマーク・ザッカーバーグ氏が有名だが、残念ながら日本では遅れている。同連盟では、法人が税金を国に払って国が研究やプロジェクトに投資するのではなく、アントレプレナー(企業家)や実業家が自分の裁量と将来的なビジョンに基づいて積極的に投資できるかたちが極めて重要と考えている。
最後に三木谷代表理事は、『2016年は「フィランソロピー元年」と位置づけ、公益法人制度の改革や税制問題に積極的に活動していきたいですし、これを推進することで社会的に地位が上がってくるものと思っております。』と、同連盟の活動指針を明らかにした。
来賓者の挨拶が終わると、新経済連盟理事、および来賓による鏡割りが行われ、藤田晋理事による乾杯ののち、来場者がネットワークを広める歓談の時間となった。
今年の新年会は、国会議員や各国日本大使の来訪により、来場者にとっては新たな一歩を踏み出すに相応しい豪華な新年会となった
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