- 2015-5-20
- ITビジネス
- Dmet, idea, LABEL, Wannabee, クラウド, ソーシング, ファンディング, 河合敏彦
- あなたのアイデアで世界を変えろ!クラウドソーシング×ファンディングの「Dmet idea」 はコメントを受け付けていません
「ものづくりの日本」と言われているように、日本が世界に誇れるものとして、細かな部分まで手が行き届き、完成度の高いものを作る技術の高さがある。しかし、法人ではなく個人が何か新しいもの(製品)を作ろうとすると、この国ではなかなか難しいことが多い。どれだけ素晴らしいアイデアがあったとしても、時間や資金、協力者、活動の場などに対応できず、仕方なしに商品化を諦めた人もいるだろう。
こうしたハードルを越えて運良く商品ができたとしても、その商品を販売するには、通販サイトやリアル店舗といった販売チャネルを準備する必要があるうえに、商品のプロモーション活動といったマーケティングの仕事も行わなければならない。
こうなると主婦や学生、そして社会人が起業を目指して自分のアイデアを商品化しようとしても、よほど時間を掛けて用意周到に計画を立てなければ、実現は不可能だろう。でなければ学校や会社を辞めるか、場合によっては主婦業を辞める必要すら出てくるかもしれない。
個人が何かに挑戦しようとする際に、この国では引き換えにするものがあまりにも大きいことを踏まえ、そうしたアイデアを楽に実現するためのプラットフォームが作られた。それが「Dmet idea」である。
今回、「Dmet idea」仕掛け人であるDmet idea株式会社の代表取締役である河合敏彦氏(以下、河合社長)に直接お話しをうかがうことができたのでここで紹介しよう。
■個人レベルで楽に製品ができたら面白いでしょ?
「Dmet idea」をひと言でいえば、個人のアイデアを実現するためのサービスだ。「クラウドソーシングとクラウドファンディングを組み合わせたもの」と言ったほうがわかりやすいかもしれない。アイデアの発案者と参加者とをつなぎ、アイデアを実現するサービス。それが「Dmet idea」というわけだ。
それでは「Dmet idea」のサービスを始めるキッカケは何だったのだろう。話しは河合社長の少年時代まで遡る。河合社長は幼い頃からアイデアマンだったそうだ。たとえば、ユニットバスがない時代に「なぜ、目地から水が漏れるんだろう? お風呂と一体化すればよいのに・・・。」とか、ビデオカメラがファインダーのみだった時代に「なぜ、液晶モニターがないんだろう?」など、具体的に何がしたいかまではなかったが、様々なアイデアが浮かんでいたという。
社会人になって製品を作る仕事にも携わったが、「個人レベルで製品化ができたら面白い。」とずっと考えていたそうである。というのも、面白い製品を生み出し続けるアメリカを凌駕するには、挑戦心のある製品の稟議が通りにくい日本企業に代わり、発想豊かな個人の才能を集積しスピードを上げる仕組みこそがその鍵になると考えていた。日本でも個人のリスクを減らしながら新製品を具現化・実現できる仕組みが必要であると痛感していたという。そういう想いから生まれたのが、夢を実現するプラットフォーム「Dmet idea」というわけだ。
最大の特徴は、近年、注目されているクラウドソーシングとクラウドファンディング、この2つを合わせることで、ものづくりに必要となる「人」と「資金」を集められることにある。どちらもすでにあるサービスだが、その両方を兼ね備えるサービスはない。サービス自体が新しいうえに、発案者と参加者の両者が収益を得ることができるというわけだ。アイデアは個人が出し、そのアイデアに賛同しメーカーとして参加した企業には、商品の製造にかかるコストの見積りや開発、試作、量産を行ってもらうというのだ。
とくに強調したい点は、気軽にモノづくりや、会社が作れる点だという。
たとえば、クラウドファンディングでは、すでに製品のカタチやサービスが明確になっている必要がある。ところが「Dmet idea」の場合には、もっと気軽にフンワリと、漠然としたアイデアがあって、そこから何かやりたいときに、参加者を募るところから始められるという。
ターゲットユーザーとしては当初、主婦や学生を想定していたが、それだけでなくエンジニアで自分の夢を実現したい人や、大学関係者にも積極的に利用してもらいたいそうだ。
「Dmet idea」のイメージとしては、「案件ごとに会社を作るようなかたち」だという。
1)協力者を募る
2)お金を集める
3)会社を作る
といった段階で、同社は面倒な事務処理などの間接業務を請け負ってくれる。「少しでもアイデアのある人がリスクなく商品化できる仕組みがあれば、日本からでも良い商品が出てくる」と河合社長。
■ソーシャルファンコマースサイト「LABEL」(レーベル)も展開
Dmet idea 株式会社は今回紹介した「Dmet idea」のほかに、国内外の独創性に富んだブランドをファン同士のコミュニケーションによってソーシャルメディア上で拡散・販売していくソーシャルファンコマースサイト「LABEL」(レーベル)や、サブカルチャー分野に特化したクラウドファンディング・プラットフォーム「Wannabee」(ワナビー)というサイトを展開している。「Wannabee」は近日中に新たな展開があるので、今回は「LABEL」について簡単に紹介しよう。
「LABEL」は2014年9月、「ファンと共に”ものづくり”を盛り上げるプラットフォーム」という側面を持つECサイトだ。たとえば、「Dmet idea」で商品化した製品を「LABEL」を通して販売できる。現在約165のブランドが出店しており、ブランドやアーティストがユーザーとつながり近い距離で意見交換をすることで、「ものづくり」を盛り上げる新しいプラットフォームを目指して運用しているとのこと。
特徴は単なるECサイトではなく、商品ページには商品説明のほかにブランドのコンセプト等も記載しており、ブランドは商品を宣伝するだけでなくブランドストーリーや想いを直接ユーザーへ届けることができる点だ。また、ユーザーは購入した商品について自由にレビューを投稿することで、「買うだけでは ない楽しみ」を得ることができ、販売に繋がればポイント(最大30%)を得られる仕組みになっているという。
サービスコンセプトをより具体的に表現することで、ユーザー・ブランド双方にとってさらに魅力的なサービスを目指すとしている。
以上のように「Dmet idea」が個人でも楽にアイデアを実現するサービスであることがわかってもらえたことと思う。
法人格のない個人であっても、同意を得られるアイデアさえあれば、「Dmet idea」を利用して協力者を募って、商品化を実現することができる。そのまま起業化の手伝いもしてくれるので、将来、自分の会社を持ちたい人にも便利なサイトと言える。アイデアを形にしたいという人は、チャレンジしてみることをおススメしたい。
■アイデアを実現するためのプラットフォーム「Dmet idea」
■ITライフハック
■ITライフハック Twitter
■ITライフハック Facebook
■ITビジネスに関連した記事を読む
・IoT時代の歩行アシストカート!「ロボットアシストウォーカーRT.1」体験デモ【富士通フォーラム2015】
・アララ、ARプラットフォーム「ARAPPLI」を展示【Japan IT Week 春 2015】
・エボラブルアジア、ラボ型オフショア開発をアピール【Japan IT Week 春 2015】
・LINE、フラッシュセール事業「LINE FLASH SALE」を開始
・昨年度から倍増! 「楽天IT学校」が過去最大となる日本全国47都道府県の57高校で実施