先日『NECがPCブランドをリニューアル! 「LaVie」を頂点にしたNECのパソコン2015年春モデル』という記事でNECはパソコンやタブレットの製品ブランドをLaVieに統一したことを紹介した。
NECは2014年の国内のパソコンシェアでは24.9%でトップを獲得。Androidタブレットの売り上げで17.7%で2位となっている。この理由は日本のユーザーに向け「安心」「簡単」「快適」というキーワードで商品開発を行ったことが最大の理由であると同社では分析している。
しかし、シェアを取ることはもちろんだが、同社の製品を使ってユーザーにデジタルライフを楽しんでもらうということもNECパソコン事業の大きな目的であるという。新生LaVie発表会の冒頭で、ブランドを新しくした背景と、同社の今後の展開について留目取締役が語った。
取締役によると「2015年はLaVieブランドが誕生して20年という節目の年になる」という。このLaVieというブランドは「元々フランス語の“生活」”いう意味の言葉で、生活のそばにいつもあるパソコンというコンセプト」で誕生したのだそうだ。
しかし、「20年経っても、パソコンそのものが机に向かってキーボードで文字を打つという、使われ方から大きな進化をしていない」として、20年前からパソコンの活用方法に大きな変化が起きていないい事に、留目取締役は大きな課題を感じているという。
パソコンユーザーの利用状況を調査すると
・写真やビデオをオンラインストレージに保存している 3%
・ホームネットワークでテレビが視聴できるようにしている 7%
・テレビ電話の活用 9%
という結果となったそうだ。
パソコンが高性能化し、インターネットのサービスがクラウドへと進化しても、それを余すことなく享受できているユーザーは、ほんの一部に限られているというわけだ。
このため「ハードウェアだけでデジタルライフを楽しんでもらうことは難しい。ハードウェアだけではなく、アプリケーション、サービスと一緒になることで、始めてデジタルライフを提供できる」(留目取締役)。今後はソフトやサービスも含めて、LaVieというブランドの下に提供していくことを強調していた。
ハードウェアとソフト、さらに各種サービスを提供することで、誰もが先進のテクノロジーを今よりも使いやすい形で活用したライフスタイルを送れるような世界を実現する。このライフスタイルを「Digital Dramatic Days」と名付けたという。
この「Digital Dramatic Day」を実現するための道具として春モデル「LaVie Hybrid ZERO」や「LaVie Hybrid Frista」のような新しいカテゴリーの製品を投入。そして、新しいソフト・サービスとして、オンラインストレージと連携する写真や動画のアプリ「My History」を提供する。
このMy Historyにアナログ資産の写真やビデオをデジタル変換してアップロードする「My Treasure」サービスを提供する。このMy HistoryはNECパソコンだけでなく、Windows、Android、iOSの各アプリストアで提供されることになっている。
ハードウェアは新生LaVieが担当しソフトウェアやサービスについては、「Myシリーズ」としてNEC以外の各プラットフォームに展開していくことで土壌を耕し、そして新生LaVieが広がって行く流れを目指していく。これがうまくいくのかは未知数だが、少なくとも新生Lavieは、そうした「Digital Dramatic Days」を実現できる魅力と性能を持った製品であることだけは、実際に触れてみた感想として確かなようだ。
上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]
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