- 2025-10-15
- カルチャー
- 本間理恵子写真展『cube – 繋がり、隔たり』を開催【Art Gallery M84】 はコメントを受け付けていません
Art Gallery M84は、2025年11月17日(月)より本間理恵子写真展『cube - 繋がり、隔たり』を開催する。今回の作品展は、Art Gallery M84の第159回目の展示として実施する個展だ。
■複雑な内面を持つ被写体と外側の世界
この世界には多くの情報が溢れている。 ネガティブな感情を引き起こすニュースや、匿名の悪意、言葉の凶器。それらに触れるとき、自分の殻に閉じこもり、現実から逃げ出したくなる。
『cube - 繋がり、隔たり』は、複雑な内面を持つ被写体と外側の世界との関わり方をも映し出そうとしている。誰かと繋がりたい願望と、それを叶えられない隔たりによる葛藤。現実からの逃避が、この作品の中心的なテーマである。ガラスの箱を一時避難所と見立て、傷ついた存在が身を寄せられる場所として描いている本間理恵子の写真展である。
自分の弱さを受け入れて生まれたこの作品には、もし同じように傷ついた人がいたなら、その心をそっと守る場所であってほしいという願いが込められている。
作品に登場するガラスの箱は、内側を人の心、外側を現実世界とみなし、その二つを分離する境界を表現している。一見すると孤独で閉塞的なこの箱は、ストレスの多い現実から一時的に逃げ込める「心のシェルター」とも言える。
本間は撮影時、被写体に基本的に指示を出さない。透明な箱の内側には外からの声も環境音も届かない。 自身の息遣いだけを感じながら、被写体は何を考え、どのように動くのか。 箱の内側は他者が干渉できない世界となる。同時に、この作品は複雑な内面を持つ被写体と外側の世界との関わり方をも映し出そうとしている。誰かと繋がりたい願望と、それを叶えられない隔たりによる葛藤。本間自身にも心のシェルターが必要だった。
Art Gallery M84オーナー 橋本 正則
【作家からの一言】
私の作品には、「逃避」「心のシェルター」「救済」というテーマが根底にある。それは決して現実から目を背けるという意味ではなく、生き抜くために選ばれる、静かな戦略のようなものだ。
写真を撮る理由は、長いあいだ自分でもわからなかった。けれど、作品を作り続けるうちに気づいたのは、私が形にしているのは、祈り、夢の断片、心に沈殿した感情たち——言葉にならなかった感覚の集積だったということ。
私の作品に登場する人物の多くは、顔を見せていない。それは特定の誰かを表現するのではなく、象徴的な存在として、見る人の感情や記憶を重ねられるようにしているためだ。
「個を消す」ことで生まれる余白に、鑑賞者自身の物語が入り込む。写真を撮ることは、私にとって自己表現であると同時に、自身と誰かをそっと救うための行為でもある。
逃げることは悪いことではない。その選択をした人々を静かに肯定し、写真を通して小さな救いを届けたい。それが、私が作品を作り続ける理由なのだと思う。
【本間理恵子(Rieko Honma)氏の略歴】
新潟市在住。2010年より独学で写真を表現手段に作品制作を始める。「白日夢」「少女たちの脆さ、不安定さ」「心の中と現実の境界線」などをテーマに写真によって形のないものに形を与えたいと思い表現し続けている。私にとって、写真を撮ることは現実逃避の手段でもある。どこか奇妙な空気感、いびつさがもつ美しさ、不完全であるがゆえの調和。不可思議な夢のような描写は、現実逃避願望のあらわれかもしれない。
伊坂幸太郎著『バイバイ、ブラックバード』新装版(双葉文庫、2021年2月)や李琴峰著『星月夜』(集英社、2020年7月)など、小説の表紙にも多数採用されている。
【受賞歴】
2020年「Photo Shoot Award NUDE 」3位入賞
2025年 アメリカ国際写真賞「IPA プロフェッショナル部門」優秀賞受賞
【個展・二人展歴】
2015年05月「Sink Into The Dream」Gallery NIW(東京・神楽坂)
2015年07月 二人展「photo op」MASATAKA COMTENPORARY(東京・日本橋)
2017年01月「raison d’être」BankART Studio NYK(横浜・海岸通)
2017年04月「REM」SHIRONE PRESSO(新潟・白根)
2021年12月「白日夢」フジフイルムスクエア(東京・六本木)
2022年03月「白日夢」SHIRONE PRESSO(新潟・白根)
2022年10月「anonymous」GALLERY uro(大阪・心斎橋)
【グループ展歴】
2015年12月「SHIBUYA STYLE vol.9」西武渋谷店(東京・渋谷)
2016年01月「ALITEFNATIVE! vol.3」Gallery Conceal(東京・渋谷)
2016年03月「PHOTO SQUARE」新風館(京都・烏丸通)
2016年10月「HOMMAGE」sansiao gallery(東京・日本橋)
2016年12月「SHIBUYA STYLE vol.10」西武渋谷店(東京・渋谷)
2017年12月「SHIBUYA STYLE vol.11」西武渋谷店(東京・渋谷)
2018年02月「ニュースターアートコレクション」松坂屋名古屋店(名古屋・栄)
2018年04月「REUNITE」MASATAKA CONTEMPORARY(東京・日本橋)
2018年03月「The Female Gaze」gettyimages gallery(UK・London)
2018年07月「FINE LINE」Sansiao Gallery HK(香港)
2022年09月「icon CONTEMPORARY PHOTO EXHIBITON Ⅱ」AXIS Gallery(東京・六本木)
2023年04月「BEYOND THE AGES/PORTRAIT」Sansiao Gallery(東京・日本橋)
2023年05月 éloquence「Le Japonisme」札幌文化芸術交流センター(北海道・札幌)
2023年07月「Harmonizing Fashion and Culture」札幌PARCO(北海道・札幌)
2023年09月「icon contemporary photography」AXIS Gallery(東京・六本木)
Art Gallery M84では、「アートを展示する場、鑑賞する場、作品を購入できる場」にとどまらず、アートを楽しみ、アートを通じての自己表現を志す方々が集える場所、アートの可能性を広げていく拠点になることを目指している。プロ・アマを問わず、幅広く作家を紹介する企画を開催していく。
【写真展概要】
名 称 : 本間理恵子写真展『cube - 繋がり、隔たり』
作 品 数 : 約20点
販 売 : 展示作品は、全て購入可能
主 催 : Art Gallery M84
期 間 : 2025年11月17日(月) ~ 23日(日)
場 所 : Art Gallery M84 Left Room
所 在 地 : 東京都中央区銀座四丁目-11-3 ウインド銀座ビル5階
電 話 : 03-3248-8454
開館時間 : 10:30~18:30(最終日17:00まで)
休 館 日 : 会期中無休
入 場 料 : 500円(L・R共通)/成人限定
URL : http://artgallery-m84.com/?p=15056
■本間理恵子写真展『cube - 繋がり、隔たり』
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